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第一線で活躍するクリエーターのインタビューやコラムなど、音楽と真摯に向き合う作り手の姿があなたの創作意欲を刺激します!

07
Oct.2016
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People of Sound 第20回 勝俣 まさとしさん登場!


音をクリエイトし、活躍している人をご紹介するコーナー「People of Sound」。このコーナーでは、制作者の人柄が、サウンドにどうつながっていくのかに注目。機材中心のレポートから少し離れ、楽しんでお読み下さい。

第20回目は、スーパーヴァイジングサウンドエディター勝俣まさとしさん。2009年10月公開の常磐貴子主演映画「引き出しの中のラブレター」、玉木宏主演の「MW」、大友克洋監督の「STEAMBOY」等、多数の映像作品でサウンドエディターとして活躍されています。映画作りにおけるサウンドエディット、音響効果とは何をする仕事なのか? これまでお話を聞ける機会がなかったので、大変興味深い取材となりました。また、「フォーリー」という聞き慣れない単語。勝俣さんは、フォーリー・ミキサーということで、その辺りも含め、ミディアルタ内のスタジオにお邪魔して、お話をお伺いました。

2009年11月2日取材



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最初に音楽に触れた時のお話をお聞かせ頂けますか?

5歳の頃、何故かリズムに興味を持った子供で、お茶碗や机など周りの色んなものを叩くので親が見兼ねてドラムセットを買い与えてくれたんですよ。

そのドラムセットで演奏を始めたんですか?
もう、単に叩くだけですよ。そのうち、「ドラムセットはどうやって組み立てられているんだろう?」という興味が湧いて分解し始めるんです。結局組み立て直すことが出来なくてそのままに、となったんですが。子供にとってはおもちゃという感覚だったのかもしれません。小学高学年になるとラジオのエアチェックを始めて、歌ものの他にサントラもよく聞いてました。

当時のFMでは番組の時間いっぱいに1つのアーティストだけをかけたり、LP1枚をそのままかけたりしていました。子供のお小遣いではレコードはそんなに買えなかったので、当時の雑誌のFMレコパルの番組表とにらめっこしながら、ひたすらエアチェックしてました。週末は友達と録音会と称して集まり、レコードを持ち合ってダビングしあってました。

ドラム以降、楽器のほうは?

小学6年生頃の時、チューリップや甲斐バンドなどに触発されてアコースティックギターを始めました。SUZUKIというメーカーなんですが、そのギターは今でも持っています(笑)。

中学生になると雑誌に載ってる歌本を見ながら歌って、それでコードを覚えましたが、紙面には押さえるポジションしか書いてないので、Fのコードはセーハ(人差し指を寝かせて全部の弦を押さえる)しない押さえ方で覚えてしまったんですが、後になって周りの友達がやってるのを見てセーハという技を知ったんです。

独学ならではのエピソードですね。

学校に行くまでの1時間にDeep Purpleなどのレコードを1枚かけてギターで耳コピーして、それから学校に行って部活を終えて、帰って来たらまたギターの練習という感じで相当のめり込んでいました。バンドは高校に入って始めました。地元は河口湖なんですが、地元で活動するセミプロレベルのミュージシャンが結構いて、生の演奏を目にする機会が沢山あったんですよ。ジャンルはカントリーが多かったですね。

河口湖はカントリーなんですか!

(笑)。音楽好きの大人が沢山いる場所で、僕らがロックを演奏してても不良だとかそういう目では見られることはなかったです。高校3年の時、いつも聞いてたNHK FMのリクエストアワーというラジオ番組に勝手に自分の作った曲を録音したカセットテープを送ったんですが、その番組のディレクターから「番組に出てくれませんか。」という電話がかかって来たんです。その番組に出演するスターダストレビューの前座として歌ってくれと。それもいきなり公開番組で(笑)。

おっ〜、高校生にしてみたらいきなり大抜擢じゃないですか!

でも、「僕はそんなこと出来ません。」と怖じ気づいて断ってしまったんです。そしたら、「じゃあ、番組内で歌って下さい。」ということになったんですが、「それも出来ません。」と僕は断ってしまったんです(笑)。結局、番組内に詞のコーナーというのがあって、そこで3曲くらい歌いました。ディレクターが「君の詞はいいね。」と褒めてくれたんです。人前で歌ったのはそれが初めてだったんですよ。

上手くいったんですか?

いや〜(笑)。友達が放送を録音してたんですが、全部、僕が回収しました(笑)。すごく恥ずかしかったので(笑)。

でも、学校に行ったら話題になったでしょう?

凄かったですよ!「お前、歌手になるのかよ?」みたいな感じで笑われました。




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えっ、笑われちゃったんですか? 女の子にもてちゃったりとかは?

いえ〜、みんなに笑われました(笑)。でも、いずれミュージシャンになりたいと思うようになってたので、「放送局の人に聞いてもらえば何かあるのかな?」と考えてテープを送ったんです。進路を決める時期になり、先生に「お前どうすんの?」と聞かれるわけですが、「僕は歌手になります。」と答えました。「なにふざけてんだ!」と笑われましたが(笑)。でも、その屈辱感が自分の中の決心を固めるきかっけになり、勢いづいた感じはあります。その後、あるオーディションにギター1本で歌って応募したら全国1位に選ばれたんです。東京に呼ばれて、デビューへ向けての育成期間として色んなコンサートを勉強のため、ただで見せてもらったり、曲が出来たらそこのプロデューサー持って行ってアドバイスしてもらったりとバイトしながら1年間過ごしましたが、残念ながら、その会社の状態が悪くなってしまって、僕の担当者が別の会社に移っていったんです。

大人の事情に巻き込まれた訳ですか?

でも、そうは言ってられず下積みからということで、ある事務所でローディーの仕事を4年間やりました。大御所の方々が所属していた音楽事務所で、怖くて厳しい方々もいらっしゃったのでかなり鍛えられましたね〜。当時、現場によっては食事が出なかったので、余り物を食べたり、コーヒーの飲み残しを1つに集めて飲んだりも(笑)。今思えばよくやったなと思いますが、20歳前後でしたが、当時は不思議なことにそれほど苦じゃなかったんですね。その会社では尊敬できる人物との出会いがあり、「プロの裏方に徹しよう!」と決意したんです。4年後、その会社の満期終了時に、その人から「もうお前はどこに行っても大丈夫だ。」と言われたことが大きな自信になり、その後進んで行く道への大きな起点になりました。

その間、ご自分の音楽活動はどうされてたんですか?

やってましたよ。自分のバンドを持って、メンバーに聞かせるデモを作るためにFOSTEXのカセット4トラックMTR、RolandのリバーブSRV-2000、YAMAHAのドラムマシン RX-7、シンセのKORG DW-6000などを買いました。当時としては、給料は結構よかったので全部キャッシュで支払ったんです。けっこうな金額を投資しました。繰り返しますが、支払いは全部キャッシュでね(笑)!!

(笑)。自宅録音は今の仕事に繋がる部分もありますね?

そうですね。でも、今でもそうですが、僕は音楽を作るにあたって機材に依存しないことを自分の中で失いないたくない大切な部分として信条にしてるんです。機材を選ぶ際には、値段やまわりの評判などは気にせず、自分が欲しい音は何なのかということだけを第一に考えます。今だとコンピューターは仕事になくてはならないものですが、依存してしまうことに対して注意し、レコーダーとマイクを自分で持ち出してマニュアルで録ることも大切にしてます。また、僕の仕事は、監督をはじめとして、人とのコミュニケーションが大切です。「ソフトは何を使う」といった技術的なことよりも、その人が何を表現したいのか、作品について相手としっかりコミュニケーションして理解することが大切です。

どうやればサウンドエディターという職業に就き、第一線で活躍できるようになれるのか? 読者の方の中には、目指されている若い方もいらっしゃるかと思います。今であれば、専門学校に通ったり、映画会社に就職するということになりそうですが、勝俣さんはミュージシャンを目指していました。この事実が、後に勝俣さんが、独自の考えや発想をもったサウンドエディターへの道を辿ることになる伏線となります。

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ここで、映画におけるサウンドエディターとは実際にどんな仕事をする職業なのか、現場の事情や専門的な部分も含め、勝俣さんに解説して頂きました。


日本の音響効果においては、大手映画スタジオの若手チームが日本の映画界を支える大きな存在として古くからあり、そこから色んな方が輩出されていき、枝分かれして現在に至るという感じなんですが、それに対して僕らは少し異例かもしれません。僕らはその流れを汲まないインディペンデントのチームとして始めたんです。ですので、サウンドを構築する考えやワークフローも恐らく違っていると思います。現在ではクリエイターにより、その差が無くなってきたように感じます。

はい。ハリウッドの存在も関係するんですか?

この映像世界に入るきっかけになった方がいて、その方は海外の映画TVシリーズで、大きな作品に携わってられたサウンドエディターです。当時、僕が所属していた会社の上司の方が、あるパーティーでその方と出会い、意気投合し、一緒に仕事をするキッカケとなりました。その方と出会って、それまで知らなかったサウンドエディターという仕事について教えてもらいました。感動したのは、「構築の仕方がまるで音楽を作るのと同じだ!」ということでした。

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どういうことですか?

音楽の場合だと、ドラムやベースで作られるリズムが基礎を支え、その上にギターやキーボード、そして主役の歌が乗るということなんですが、その方が作る音響効果の構築も音楽同様に、音響的に基礎を支えるBG(バックグラウンド、背景音)がベースとして存在して、その上に具体的な音が乗るんです。

BGは具体的に言うと、何の音ですか?

簡単に言えば環境音ですね。例えばこのスタジオでも、黙っていても無音じゃなくてルームトーンがありますよね。これらが音楽で言うとドラムやベースなのかな。この上に、動いてる音を乗せていくわけです。で、最後にボーカルに相当する役者のセリフが来る訳です。この作業を見た時に、僕は「音楽と同じだ。」とすんなり入れたんです。30歳少し過ぎた頃でしたが、一種のカルチャーショックでした。それから本格的にこの仕事をはじめるキッカケとなりました。

BGはご自分で録音するんですか?

映画には録音技師が撮影時に録音する同録の音があります。役者のセリフ以外にも、撮影の合間をみてその部屋やロケ現場の環境音を現場で出来る限り録ってもらいます。川があればその音を録ったり。クランクアップした後で、その素材をサウンドエディターに渡します。サウンドエディターは、市販のものや、自分で録って作ったサウンドライブラリーも持っているので、その時点で色んな素材が使用可能になります。その中から映像に合う音を再構築するんです。

同録の音が必ずしも使われるという訳ではないんですか?

はい。もちろん監督や録音技師が「必ず使ってよ。」と指定される場合もありますが、同録で足りない部分をサウンドエディターが補っていくというやり方ではなく、セリフ以外の音を作品の事を考えながら再構築するんです。ドアを開ける音や足音、振り向いた時の服が擦れる音まで、何から何まで全部再構築するんです。

へぇ〜、服が擦れる音までもが同録の音じゃないんですね!

同録は、セリフトラックと同録本線上にある効果として可能なPFX(Production FX)トラックとして分けます。その作業を踏まえ、ダイアログ(セリフ)以外の音は極力奇麗にそぎ落とすんです。その後の処理として、セリフ間の隙間の音がなくなり流れがおかしくなるので、その隙間にはバックフィルで埋めて前後を馴染ませる処理をするんです。

映画全編となると膨大な作業ですね〜!!

そうですよ。平均的な作品だと「1ヶ月は欲しい。」とお願いします。このクリーンナップ作業をすることによって、セリフが明瞭になり立体的になるんです。撮影時の環境により、アフレコを行う場合ももちろんありますが、セリフの中の一部だけをアフレコをするケースもあります。

音楽だとパンチインに相当するようなものですか?

一部アフレコを行う理由は色んな事情が関係した上での判断になるんですが、同録の音とアフレコの音の音質を馴染ませる処理が必要になります。同録された音をなんとか駆使してバックフィルなどの処理をし、同一空間で喋っているような音を作り上げるんです。そうしないと映画の観客の意識がセリフから離れちゃうんです。たとえ役者さんの滑舌が悪い箇所があっても同一空間で喋っていれば、人間の頭の中でクオンタイズしてくれるので、音圧が安定していれば多少の滑舌の悪さでも何を喋っているか判るんですね。その辺りについては、かなり注意を払って作業してます。一言一言がはっきりしていないと伝わらないという考えの人もいますが、僕はセリフの音圧が安定し、きっちりと構築されていれば、少しの滑舌の悪さがあっても意味は伝わるという考えなんです。これまでの経験上の話ですが。

そこまで行うと、演出の一部とも言えますね。

そうかもしれませんね。冬のシーンなのに夏に撮影が行われるケースがあると、同録時には蝉が鳴いてたりするんです。それだとまずいので音響を全て再構築することになります。また、コップをテーブルに置く時の音にしても、「コツッ」と軽く置くのか、「ガチャ」っと力を入れて置くのかによってその人がどういう感情か違ってきますので、音を変えたり、または音のタイミングによって表現することが出来るんです。何分何秒に何の音がするかということを映画全編で拾ってキューシートと呼ばれるものを数日かけて作成するんですが、それを基にして再構築していきます。



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人間の足音もタイトルによりますが、ほとんど後で付けます。実際に映像を見ながら録音するんです。それが「フォーリー」と呼ばれる作業で、ジャック・フォーリー(Jack Foley)という方が始めたので呼び名はそこから来ているんですが、実際に足音を出す人を「フォーリー・アーティスト」、ミキシングする人を「フォーリー・ミキサー」、レコーダーを回して管理する人を「フォーリー・レコーディスト」と呼びます。

へぇ〜、チームとして成立してるんですね。日本にもチームとしていらっしゃるんですか?

日本には専門職はいないんですが、音響効果の方がまかなってやっています。自分で歩いて、録って編集するというパターンがほとんどです。アメリカでは分担が決まっていて分業されています。




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元々バンドをやられてた訳ですが、今のサウンドエディターの仕事と共通していることってありますか?

僕はグルーブを大切にしてるんです。背景音にしても気持ちいい流れが出来てると、映画のストーリーに気持ちよく入っていけるし、逆に間合いが悪いと、気持ち悪く感じて映画に入れないんです。音楽と同じで、ベースやドラムが重要なように背景音が大事なんです。フェードの掛け方や倍音の調整を行うことによって、背景音でリズムを作ることが出来るんですよ。空気ってずっと一定じゃなく流れてますよね?

あまり気にしたことないんですが(笑)、そうですよね。

いかに空気の流れを作るかということです。例えば、ストーリーの流れによって背景音の音圧を変化させることによって流れを作り、グルーブを作るんです。僕はスライ&ザ・ファミリー・ストーンが好きなんですが、影響してるのかもしれません(笑)。僕が付けた音って映像に合ってない場合もありますよ(笑)。若干タイミングをずらすことによって、動きを表現したりするんです。サウンドエディットはフレームを追う緻密な作業ですが、忘れてはいけないのは、映像が流れてストーリーが流れているということ。劇場に足を運んでくれるお客さんは、止まっていたりコマ送りの映像は見ないという事です。

面白いですね(笑)。スライ同様、アフタービートということですね。

そう、僕は後ノリが好きなんです(笑)。だから僕がやってると同業者にバレますよ。

サラウンドに対してはどうですか? 映画の場合だと演出の要素が大きくありそうですが。

ステレオに比べると、音響演出の要素が大きくストーリーに影響する場合もあるので気を付けなければらないですね。それと、映画館のスピーカーが増えた分、位相についてはさらに気を付けるようになりました。位相が悪いと映画館で見てる人が眠くなったり、人間、閉じてしまうんです。音って画より分かりずらくて、なかなか原因が探せない場合があったりするんで、かなり慎重に気を使います。

うーん、難しいですね。

ええ。移動音に関してもそうで、背景音と同じ考えを持って構築しますし、またきちんと背景音を作ってない状態で動かすと、観客が映像とずれた方向に目線を向けてしまうんです。そうなると、観客はストーリーから離れてしまいますよね。

サラウンドになって良かったですか?

そうですね。僕はサラウンドの方が合いますね。

確かに立体で見てない状態で音を付けちゃうとずれが生じますよね。

そうですね。僕は音を付ける場合、自分を映像の中に持っていくんですよ。そこでどんな音が聞こえてくるのか想像し、元の現実に戻って編集作業をするんです。そういう変な訓練をしてます(笑)。サラウンドの場合でも、背景音は全部のスピーカーから出てるんですが、逆に切っちゃうと、観客が現実に引き戻されて「あ、俺、映画館にいるんだ」となるんです。常に映画の場面の中に居る感覚にしてないといけないんです。耳というより、体で音圧を感じる部分の話ですね。

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これからの展望や今後のご予定をお聞かせ下さい。

サウンドエディターという仕事を次の世代に繋げて行くために、プロデューサー、ディレクターに対して映画における音の重要性を理解して頂けるような活動を続けています。どうしても最近は予算が少なくなってきているんですが、そうなってくるとテクノロジーに依存してしまう比率が大きくなってしまいます。きちんとしたものを残して行きたいという思いがあるのですが、制作日数が削られるとどうしても難しくなってきますよね。毎回、かなりの重労働で大変なんですが、作業が終わって試写に行き、クレジットに自分の名前が出る時に全て報われて「あ〜、やってよかった!」と思いますよ。こうやって自分の名前が形として残るので、毎回全力で取り組んで行こうと思うんですね。

最後に勝俣さんにとって、音、あるいは音楽とはなんですか?

最近、音以外の仕事に携わっている人達と話す機会があって、やってることは違いますがみんな目指す所は一緒なんだなということが分かったんです。一人の人間としてどうあるべきかという考えは共通していていました。僕は、これまでに、人間として尊敬できる人と出会ってこの道に導かれてきたんじゃないかなと思うので、音楽は僕の人生を救ってくれたものという思いが強くあります。

なかなかお伺いできる機会がない面白い話ばかり。いつもの取材に比べ、こちらから質問ばかりしてしまいましたが、1つ1つに対して丁寧に説明して頂いた勝俣さん。映画のエンドロールには沢山のスタッフクレジットが流れますが、勝俣さんのお話を聞き、いかに映画を作るということが大変なことなのか、垣間見れた気がしました。「効果音にグルーブを与える」という発想は、技師というよりも、勝俣さんがミュージシャンであるということの証でしょう。「きっちりとした仕事を成し遂げる人」という裏側に、遊び心や決まり事に縛られないチャレンジする自由人的な姿勢が垣間見れたのは、勝俣さんの中に「音楽」がしっかりと存在するからではないでしょうか。

勝俣 まさとし

数々のライブ、レコーディングにおける音楽活動とミキサーを経て、MSi社より本格的に映像音響の作品に関わる。
現在、実写・アニメーションのダイアログエディター、音響効果を務めるかたわら、スタジオ、アミューズメント、展示施設などの音響システムデザインも行う。
また近年はフォーリーミキサーとしても活動する。



音作りはハードウェアを使うことが多いという勝俣氏。「プラグインでは出せないハードウェアならではの音が好み。」とのこと。写真下はマルチチャンネルエフェクトシステムのEventide H8000 FW。その他、Eventide H7600、tc electronics FireworXも愛用されるとのこと。

沢山使ってきたヘッドアンプの中で、今、一番信頼しているというGRACE design Lunatec V3。優れたサウンドに加え、ポータブルサイズ、かつ、バッテリー駆動可能でなので、屋外への持ち出しも多いサウンドエディター勝俣氏にとって最適の製品。


愛用されるマイクはSANKEN CU-41とMicrotech Gefell M930。ダイアログエディットに加え、フォーリーミキサーとしても参加された「僕の初恋をキミに捧ぐ」(新城毅彦監督、井上真央、岡田将生主演)では、マイクアレンジを変えたり空間の作り方を変えたりと実験的なことにチャレンジされたとのこと。



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