• 2010.12.15

Fireface 800をも超える待望のフラッグシップ、Fireface UFX発表会レポート! 単体192kHzレコーダーとしても魅力的なその全貌をご紹介! さらに3D音響とWFS技術の応用例もレポート!


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解説はおなじみRME 製品担当のMax Holtmann氏

解説はおなじみRME 製品担当のMax Holtmann氏

お待たせ致しました! 昨日のBabyfaceレポートに続き今回は待望のFireface UFXレポートをお届け!

何と言ってもFireface 800のBig Brotherと言わしめる上位機種だけに発売への期待も一際高い本モデル。

先日のRock oN AES2010レポートでもUSB/FireWire両対応の仕様や、新たなTotal Mix FXについてお伝えしましたが今回はさらに突っ込んだ内容をレポートします!

RMEならではの技術が光るプリアンプやDSP仕様などなど、RMEファン必見ですよ!

●単体機を凌駕するマイクプリアンプとUFXだけが発揮出来るTotal Mix FXの真価。

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メーカーの姿勢としてオーディオ特性を持たないクリアでフラットなサウンドが特徴のRMEですが、その姿勢はADにも如実に現れています。

内蔵DSP処理でダイナミクスを扱えるTotal Mix FX

内蔵DSP処理でダイナミクスを扱えるTotal Mix FX

65db Gainレンジを誇るマイクプリはコンデンサーマイクを傷つけないようソフトスイッチのファンタム電源を搭載。マイクプリアンプ単体機顔負けの基本性能を保持するだけでなく、4基のプリアンプすべてにadvanced parallel conversion機能を搭載。2つのADコンバーターを使い、SN比を115db(a)まで上げることに成功。さらにジッターを極限まで抑制する独自のSteady Clockによりクリアで色づけの無いサウンドをDAWまで届けてくれます。これはプラグイン全盛の現代制作環境における一つの答えと言って間違いありません。

スルー録音で収録されたピアノサンプルのサウンドがその性能とダイナミックレンジの広さを物語っています。フォルテッシモでも歪みの無いサウンドとUFX技術説明の模様をまずはムービーでご覧下さい。

さらにTotal Mix FXではBabyfaceとは違い、FXが内蔵DSP処理によって扱うことができる上に、ダイナミクス系(コンプ、エクスパンダー、オートレベル)が追加。
このDSP処理おいて特にRMEらしいと思うポイントは、DSPパワーゲージが黄色く点灯した時点でプラグインを追加することが出来なくなり「レコーディングやMIX中のデジタルノイズ発生を回避してくれる」ところでしょう。安定性だけでなくユーザー目線での気の利いた作りこそ信頼性の証です。

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●高解像度のフルカラー液晶とフロントUSB端子が導く2011年の「stand alone」

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1Uサイズ内ながらも非常に高解像度で各チャンネル情報を正確に表記してくれるフルカラー液晶はシリーズ初搭載。さらに周囲のノブとボタンを組み合わせる事でレベル設定やルーティングのリコールなど、Fireface UFXが持つ機能のほとんどを本体からコントロールすることが可能です。

(AES2010レポートでもお伝えしましたがマイクプリにGainノブが無いのもそのため。スタジオや自宅でのスムーズなセッティングを実現します。)

AES2010レポートで話題になったUSB。最高峰のモバイル・マルチトラック・レコーダーはUFXかも知れませんね。

AES2010レポートで話題になったUSB。最高峰のモバイル・マルチトラック・レコーダーはUFXかも知れません。

そして皆さん注目のフロントUSB。決してiPhone充電用ではありません(アンドロイド携帯は充電出来るようですが…(笑)  )

2011年のアップデートで対応予定ですが、USBフラッシュメモリーや外付けHDDを接続する事でPCなしでの全30チャンネルWAVファイルレコーディングを可能にするとのこと! UFX単体でフィールドレコーダーになってしまうんですね!

しかも単体動作だけでなくAvid Pro Tools 9などのDAWにレコーディングしつつ、UFXのUSBメモリへ同時にバックアップ録音が可能など、失敗の許されない現場にわざわざインターフェースとレコーダーを同時に持っていく必要もありません。先述した高解像液晶で本体の操作が出来てしまうとなると、1Uレコーダーとしても十分におすすめです。

アナログデジタル併用で 24Bit 192kHzでの30chレコーディングをやってのけるI/O。しかも、バックアップレコーディングが単体で同時にかつ1UでできるのはFireface UFXだけの先進性。特にマイクプリアンプは先述の性能ですから、2011年以降はMac/PCなしでのstand alone使用が数多くの現場で見られるかもしれません。

AES会場ではAvidからRMEブースへPro Tools 9のiLokキーが提供されたり、逆にAvidのPro Tools 9イベントでRME製品が使用されるなど良好な関係を築く両社が2011年をリードしていくのはもはや確定していると言って良いでしょう。発売が待ちきれません!

●Max氏から3D音響の最新動向とWFS技術の応用例も発表
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発表会の二部ではWave Field Synthesis(WFS)技術に関する最新動向もRME製品担当のMax氏から発表されました。

ここでまずWave Field Synthesis技術開発のきっかけを簡単にご説明を。

モノラル、ステレオ、サラウンドと音響技術が進化する一方で、リスナーのポジションは反比例して制限されるようになってきました。ステレオならスピーカーの間、サラウンドならスウィートスポットに限定されてしまいます。

University Music Detmold Germany!

University Music Detmold Germany!

では複数の人間がサラウンド体験をするには、その制限を緩和する=スウィートスポットを広げる必要がある、ということから新たな3D音響技術の開発が始まります。

研究の詳しい模様はドイツDetmold音楽大学にてご覧頂く事が出来ます。

1つのモノラルソースをプロセッサーにより多数のスピーカーにdelayをかけて鳴らす事で、サウンドファイルに影響を与えず全てのスピーカーから別の情報を流す方法を主流に生み出されていくプロセッサーとアプリケーションの数々。中でもスマートフォンからのコントロールを可能にするSound Scape Rendererなどは今後の3D音響の未来と密接に関係するのは間違いありません。「WFS」という名称自体もいずれ変化していくだろうとMax氏は語ります。

(下写真はDetmold大学地下に設置されたプロセッサーとサーバーの数々)
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●RMEのブランド力の根源となっている信頼性の高さを改めて実感した今回の発表会
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RMEの徹底かつ明確な製品開発コンセプトと完全自社開発の強みと信頼性が強く感じられた今回の発表会。RMEを使っていてサウンドに癖や特徴が感じられるなら、製品の故障もしくは原因が別にあるかだ、と言いきられるほど極限まで抑えたオーディオ特性は現代の音楽制作における最大の武器と言えます。

10年使えるI/Fメーカー、RME。

10年使えるI/Fメーカー、RME。

そして先日のレポートでもお伝えしましたが、2004年発売のFireface800が未だベストセラーとして君臨し続けるだけでなく、かつて大ヒットを記録したMultifaceの現行Driverも以前開発が続けられており、10年使えるI/Fメーカーの異名は決して伊達ではありません。それを可能にしているのも完全自社開発の強みであり、ユーザーに対するメーカーの姿勢そのもの。

DAW市場だけでなく、業務、PCオーディオの分野において高い評価を受けるのは誰しもが納得出来るところです。

2011年、プラグインのダウンロード販売やアプリケーションのUI開発が進む中においても自らの役割と目的を明確に持つRME社の製品ラインナップは数多くの現場に導入されていく事でしょう。そのコンセプトを踏襲しつつ、市場のニーズを鋭く捉えた今回の2製品は2011年発売以降定番化間違い無しの製品です。

最後に耳寄りな情報、期待のFireface UFXですが国内の販売価格は23万円前後を予定しているとのこと! 30万円代を予測していただけにこの価格は驚異です。Babyfaceも7万円を切ると予想されているだけに期待は高まる一方ですね!

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昨日のBabyfaceレポートはコチラ!

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RME  Fireface UFX詳細
Rock oN AES CONVENTION 2010レポート
Syntax Japanサイト(国内輸入代理店)


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