お待たせ致しました! 昨日のBabyfaceレポートに続き今回は待望のFireface UFXレポートをお届け!
何と言ってもFireface 800のBig Brotherと言わしめる上位機種だけに発売への期待も一際高い本モデル。
先日のRock oN AES2010レポートでもUSB/FireWire両対応の仕様や、新たなTotal Mix FXについてお伝えしましたが今回はさらに突っ込んだ内容をレポートします!
RMEならではの技術が光るプリアンプやDSP仕様などなど、RMEファン必見ですよ!
●単体機を凌駕するマイクプリアンプとUFXだけが発揮出来るTotal Mix FXの真価。
メーカーの姿勢としてオーディオ特性を持たないクリアでフラットなサウンドが特徴のRMEですが、その姿勢はADにも如実に現れています。
65db Gainレンジを誇るマイクプリはコンデンサーマイクを傷つけないようソフトスイッチのファンタム電源を搭載。マイクプリアンプ単体機顔負けの基本性能を保持するだけでなく、4基のプリアンプすべてにadvanced parallel conversion機能を搭載。2つのADコンバーターを使い、SN比を115db(a)まで上げることに成功。さらにジッターを極限まで抑制する独自のSteady Clockによりクリアで色づけの無いサウンドをDAWまで届けてくれます。これはプラグイン全盛の現代制作環境における一つの答えと言って間違いありません。
スルー録音で収録されたピアノサンプルのサウンドがその性能とダイナミックレンジの広さを物語っています。フォルテッシモでも歪みの無いサウンドとUFX技術説明の模様をまずはムービーでご覧下さい。
さらにTotal Mix FXではBabyfaceとは違い、FXが内蔵DSP処理によって扱うことができる上に、ダイナミクス系(コンプ、エクスパンダー、オートレベル)が追加。
このDSP処理おいて特にRMEらしいと思うポイントは、DSPパワーゲージが黄色く点灯した時点でプラグインを追加することが出来なくなり「レコーディングやMIX中のデジタルノイズ発生を回避してくれる」ところでしょう。安定性だけでなくユーザー目線での気の利いた作りこそ信頼性の証です。
●高解像度のフルカラー液晶とフロントUSB端子が導く2011年の「stand alone」
1Uサイズ内ながらも非常に高解像度で各チャンネル情報を正確に表記してくれるフルカラー液晶はシリーズ初搭載。さらに周囲のノブとボタンを組み合わせる事でレベル設定やルーティングのリコールなど、Fireface UFXが持つ機能のほとんどを本体からコントロールすることが可能です。
そして皆さん注目のフロントUSB。決してiPhone充電用ではありません(アンドロイド携帯は充電出来るようですが…(笑) )
2011年のアップデートで対応予定ですが、USBフラッシュメモリーや外付けHDDを接続する事でPCなしでの全30チャンネルWAVファイルレコーディングを可能にするとのこと! UFX単体でフィールドレコーダーになってしまうんですね!
しかも単体動作だけでなくAvid Pro Tools 9などのDAWにレコーディングしつつ、UFXのUSBメモリへ同時にバックアップ録音が可能など、失敗の許されない現場にわざわざインターフェースとレコーダーを同時に持っていく必要もありません。先述した高解像液晶で本体の操作が出来てしまうとなると、1Uレコーダーとしても十分におすすめです。
アナログデジタル併用で 24Bit 192kHzでの30chレコーディングをやってのけるI/O。しかも、バックアップレコーディングが単体で同時にかつ1UでできるのはFireface UFXだけの先進性。特にマイクプリアンプは先述の性能ですから、2011年以降はMac/PCなしでのstand alone使用が数多くの現場で見られるかもしれません。
AES会場ではAvidからRMEブースへPro Tools 9のiLokキーが提供されたり、逆にAvidのPro Tools 9イベントでRME製品が使用されるなど良好な関係を築く両社が2011年をリードしていくのはもはや確定していると言って良いでしょう。発売が待ちきれません!
発表会の二部ではWave Field Synthesis(WFS)技術に関する最新動向もRME製品担当のMax氏から発表されました。
ここでまずWave Field Synthesis技術開発のきっかけを簡単にご説明を。
モノラル、ステレオ、サラウンドと音響技術が進化する一方で、リスナーのポジションは反比例して制限されるようになってきました。ステレオならスピーカーの間、サラウンドならスウィートスポットに限定されてしまいます。
では複数の人間がサラウンド体験をするには、その制限を緩和する=スウィートスポットを広げる必要がある、ということから新たな3D音響技術の開発が始まります。
研究の詳しい模様はドイツDetmold音楽大学にてご覧頂く事が出来ます。
1つのモノラルソースをプロセッサーにより多数のスピーカーにdelayをかけて鳴らす事で、サウンドファイルに影響を与えず全てのスピーカーから別の情報を流す方法を主流に生み出されていくプロセッサーとアプリケーションの数々。中でもスマートフォンからのコントロールを可能にするSound Scape Rendererなどは今後の3D音響の未来と密接に関係するのは間違いありません。「WFS」という名称自体もいずれ変化していくだろうとMax氏は語ります。
(下写真はDetmold大学地下に設置されたプロセッサーとサーバーの数々)
●RMEのブランド力の根源となっている信頼性の高さを改めて実感した今回の発表会
RMEの徹底かつ明確な製品開発コンセプトと完全自社開発の強みと信頼性が強く感じられた今回の発表会。RMEを使っていてサウンドに癖や特徴が感じられるなら、製品の故障もしくは原因が別にあるかだ、と言いきられるほど極限まで抑えたオーディオ特性は現代の音楽制作における最大の武器と言えます。
そして先日のレポートでもお伝えしましたが、2004年発売のFireface800が未だベストセラーとして君臨し続けるだけでなく、かつて大ヒットを記録したMultifaceの現行Driverも以前開発が続けられており、10年使えるI/Fメーカーの異名は決して伊達ではありません。それを可能にしているのも完全自社開発の強みであり、ユーザーに対するメーカーの姿勢そのもの。
2011年、プラグインのダウンロード販売やアプリケーションのUI開発が進む中においても自らの役割と目的を明確に持つRME社の製品ラインナップは数多くの現場に導入されていく事でしょう。そのコンセプトを踏襲しつつ、市場のニーズを鋭く捉えた今回の2製品は2011年発売以降定番化間違い無しの製品です。
最後に耳寄りな情報、期待のFireface UFXですが国内の販売価格は23万円前後を予定しているとのこと! 30万円代を予測していただけにこの価格は驚異です。Babyfaceも7万円を切ると予想されているだけに期待は高まる一方ですね!
eStore限定!RME Firefaceシリーズが今だけポイント2倍還元中!
RME Fireface UFX詳細
Rock oN AES CONVENTION 2010レポート
Syntax Japanサイト(国内輸入代理店)
「STAR WARS フォースの覚醒」はどのように作られたのか
今年のRock on AWARD2016は掲載されていない製品にもどんどんとうひょうできます![...]
クロスフェード…それはCreatorとProductの化学反応[...]
RME Babyface Pro発売を記念し、創業者マティアス・カーステンズ氏インタビュー[...]
『シンセサイザーの楽しみ』ともう一度向き合おう。情熱とこだわりがシンセの歴史を変えて行く!キーマンのお二人に直接インタビューをすることができました。[...]
mirziamov.ru MiMグローバルインタビューでは、先進的かつ野心的にサウンドの未来を探る人物、企業へインタビューを行いその発想の泉を探ります。USA Bostonを本拠地にし、飛躍的なテクノロジーでサプライズを […]
2015年10月17日(土) Rock oN Umedaにて行われました、『今解き明かすマイクロフォン導入メソッド』 ~ノイマンU47FET等々リッチなサウンドとともに、マイク選びとマイキング導入編!~様々なブランドのマ […]
プロのクリエイター達と最新製品が化学変化を起こす CREATOR × PRODUCT を大好評公開中。ここではそのスピンオフとしてRock oNスタッフによる製品レビューをお届け!動画や文章を使い、独自の目線で製品に迫り […]
10月6日、ヤマハ銀座店にてヤマハ新製品発表会が催されました。多くの新製品が実演と共に紹介されましたが、中でも最も注目を集めていたのはLine 6のフラグシップ・ギタープロセッサー「HELIX」!発表会ではLine 6の […]
9月3日から一週間ほどアニメ「うしおととら」の録音〜ミックス〜マスタリングのために東京に戻りました。あいにくその1週間、一度も晴れる事がなく久しぶりの雨続きの日々と台風を経験しました。台風18号により被災された皆様には心 […]
目覚ましい発展を遂げるレコーディング機材にフォーカスし最新の技術に触れることができるFuture Site。より発展した次世代のレコーディングワークフローを展望! 1960年代からマルチマイク・オーバーダビングを多用した […]
Line 6製品を集約した「Line 6 EXPERIENCE」コーナーがリニューアル!Line 6のコンセプトである、ユーザーのアイデアを元に最良のプロダクトを提供し続けるLine 6製品を、直感的なPlug& […]
Steingberg NUENDO7 & OM Factory & Audiokinetic株式会社 & Rock oN companyによる4社のコラボがスタート!先日行われたNUENDO7の発 […]
理想のサウンドを実現するには正確なモニタリング環境が不可欠。スタジオ規模で最高のパフォーマンスを発揮するラージモニターから、自宅でも高解像度のモニタリングを可能にするニアフィールドモニタースピーカーを徹底的に比較し、自分 […]
Rock oN 渋谷店にまた名物コーナーが加わりました!リファレンススタジオ横の防音ルームに設けられたハイエンドマイクの試聴コーナーは、誰にも気を使うことなくじっくり好みのマイクを選び出せるこだわりの広い空間。 Mac […]
Novationは今こそ各種DAWのコントローラーをリースしている会社の印象が強いように思えますが、時代を彩ってきた名機を多数輩出したシンセメーカー!TB-303やTR-808/909をシミュエートしたBass Stat […]
関連コンテンツ Manley Labs全製品が12月24日まで限定10%OFF!さらにDUAL MONO MICPREが奇跡のラスト入荷を果たします!
関連コンテンツ Manley Labs全製品が12月24日まで限定10%OFF!さらにDUAL MONO MICPREが奇跡のラスト入荷を果たします!
アナログファン垂涎の超絶アナログサウンド!ELEKTRONのスタッフが完全にライブ使用を目的に開発しただけあって操作系にも最高の手応え持つanalog RYTMの魅力に迫ります! 関連情報 Elektron Overbr […]
一本は持っていたい民族楽器音源。特に、和琴・箏の音源は現代ではジャンル関わらず幅広く使われています。ただ今までその奏法一つ一つを「こと」細かく収録されているということはあまりなかったのではないでしょうか。奏法の種類が特に […]
最新で最高の音楽制作イクイップメントを音響処理されたリアル空間で存分に体験。時間を忘れる快適な空間でクリエイティブマウンドを刺激してください!
先日8月21日、Rock oN Umedaにて STEINBERG×NATIVE INSTRUMENTS タッグセミナーが開催されました。ポピュラーDAWソフト「Cubase PRO 8」とワールド・スタンダード「KOM […]
Reference Studioを含むRock oN Umedaの天井に仕込まれたPHILIPSのhueは、明るいLED照明と直感的なテクノロジーを融合した電球です。 元気になる青系統の白からやさしい黄色系統の白まで同じ […]
1月15日にグランドオープンを迎えたRock oN Umeda。当日は本当にたくさんのお客様と関係各位にお越し頂きました。 Rock oN Umeda 店内には様々なファンクションを持たせたコーナーがあります。グランドオ […]
やってまいりました、Rock oN Umedaブログです。どんどん仕上がって参りました! 什器と商品をどんどん搬入中。今はこんな感じです。 散らかっております…。 什器に機材を設置していきます。自宅といい勝負。…ってか、 […]
劇伴作曲家 井内啓二さんインタビュー公開。話題の「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」を担当された井内啓二さんの音楽人生に迫りました!
People of Sound最年少、23歳ということもあり、彼の世代ならではの音楽観について大変興味があり、神戸のご自宅スタジオにお邪魔してお話を伺ってきました。
【前半】に続き、田辺さんと約20年ぶりに共同作業を行ったというCharaさんが登場。再び共同作業を行った時の模様、そしてCharaさんの活動の現在についてお話をお伺いしました。
第31回目は作編曲家の田辺恵二さんです。AKB48を始め、J-POPシーンで数々の作品の作編曲プロデュースとしてご活躍中です。今回のレポートは【前半/後半】に分けてお届け。この【前半】では田辺さんのご自宅スタジオに...
第30回目は高野寛さんです。デビュー25周年のアニバーサリー期間に入られるということで、グッドタイミングにお話をお伺いしました。高野さんが歩んで来た25年、そしてこれからへの展望を含め、ミュージシャンとして...
第29回目は、BOφWY、GLAY、JUDY AND MARYといったビッグアーティストの音楽プロデューサーとして活躍され、日本の音楽シーンに大きな足跡を残されてきた佐久間正英さん。都内にあるスタジオにお邪魔して、...
AES2015 at New York 特設サイトオープン!音楽溢れるニューヨークから発信されるパワフルなニュースをお届けします! 2016年を騒がすことになる製品が登場するか!?
新たなスタイルへの移行提案が、より具体性を帯び、ラスベガス/フランクフルトから飛び出すことを期待!
「2015年新世界。ネットワーク&クラウドでソーシャルに繋がるサウンド!」がキーワード。 Rock oNスタッフが、そのパッションをユニークな切り口でリアルタイムに発信します!
AESの興奮冷めやらぬ中、幕張メッセにて19日より開催のInterBEE会場の興奮を2日にわたり現地レポート!コアブランドの新製品はもちろん、本国スタッフが多数来場されている事もありインタビューなどもお届け!!
第137回AES(Audio Engineering Society)CONVENTION、本格化するAoIPプロダクト導入、高品位試聴環境への回答、パーソナルコンソールのあり方などなど、サウンドと音楽における技術革新の祭典が今始まる!
音と映像機器のアクティブな最新動向ならここで! 音楽クリエータを刺激する新製品登場にも期待が高まる、秋の1大エンターテイメントを現地レポート!
世界最大規模の映像・音響機器の祭典NAB 2014が今年も開催!4K、ファイルベースワークフローというキーワードが世界中を駆け巡り、放送・業務機器に大きな変革が訪れている今。業界のニーズに対応すべく続々と登場する次世代ソリューションの息吹を、Rock oNが NAB 2014 会場から余さずレポート!!
NAMM 2014 を湧かせた新製品に、欧州ブランドがCutting Edgeなプロダクトで華を添えるエキサイティングイベントMusikmesse 2014 が遂に開幕! 情熱的なプロダクトや未来を切り開くブランドキーパーソンへのインタビューなど、興奮の坩堝にRock oNが深く切り込みます!
SNSとの連携を強化し、新製品で盛り上がるメーカーブースの息づかいとその舞台裏まで徹底レポート!2003年以来11年ぶりのNAMM参加となるROCK ON PRO岡田とNAMM SHOW初参戦のROCK ON PRO赤尾のOld/Newコンビでレポートします。乞ご期待!!