MR、CIに続くSTEINBERG最新I/Fにしてフラッグシップモデルが遂に発表されました!
今年のNAMMではDAWとの連携性をテーマとしてきましたが、従来機種よりもよりシャープに、そして実用性に富んだ機能を備えた最新「UR」の2ラインナップは、明確なコンセプトの違いを持った言葉通り「使える」モデル。
YAMAHA STEINBERGの本気が感じられた発表会の模様をご覧下さい!!
●「UR」2モデルのコアとなるカスタムメイドDSPチップ「SSP2」が繰り出す盤石の機能性
まずハードウェア面では両機種に通じてK’s LABの技術が至る所に活かされています。Gain 11時方向でも十分なボリューム感を得られるダイナミックレンジ豊かなMRシリーズ同等のマイクプリアンプ、n12シリーズから始まった1ノブでスウィートスポットを探るだけでEQ、COMPがグラフィカルに挙動する「Sweet Spot Morphing Channel Strip」を内蔵DSPプラグインとしてマイクプリアンプ部に搭載。お馴染みのYAMAHA御謹製REV-Xも備え、求めるサウンドキャラクターを手軽に得られるだけでなくGUI上で細かな調整も可能です。
今回SSP2を搭載した事でこれらのDSPエフェクトのルーティングを自由に調整出来るようになりました。例えばレイテンシーの無いエフェクトかけ録り、返しはもちろん、CUBASE上のトラックをURに返してDSPエフェクトMIXをする事も可能です。
CIシリーズでやむなくダイレクトモニタリングをしていた方、MRでのDSPエフェクト割り振り設定を煩わしく感じた方にとってはまさに正統進化と言えるURのDSP。極めつけはUSB2.0になりバッファーサイズも64サンプルまで追い込めるなど体力面は大幅に進化しています。
●2機種それぞれが持つ妥協の無い実務コンセプト
UR28Mはコンパクトサイズながらも決して廉価版という印象を与えません。
先述の強力なSSP2チップを内蔵し、柔軟なモニタリングとDSPエフェクトは内蔵。4in、6outにデジタル2系統、iPod用の2Track入力を備えるだけでなく、DIM、Mono、Mute を搭載したデジタル制御の 3×3 モニタリングマトリックスは単体機さながらのモニターコントロール性能を実現しています。
DAWをコアとした制作スタジオから、移動やセッティング変化の激しいリハスタ録音までまさにどんな要望にも応えるバランスの良い仕様と言えます。中途半端なDAWコントローラーは付けずに操作系統はCC121やMC、Automap等に任せ、卓上インターフェースには音に関わるモニターコントロール機能を厳選搭載したURの狙いは正直共感が持てます。
この性能で価格は¥34,800。単純に安いとかではなく、真に「使える」意味でのコストパフォーマンスでは今年度MVP候補と言えるのではないでしょうか。
そしてMRの後継と言えるUR824は非常に渋く正統進化を果たしました。
UR28M同様Class-A ディスクリートマイクプリアンプ はそのままに、ADAT入出力を2系統に拡張し24in/24outを実現、ワードクロックを備えるだけでなくジッター抑制技術JetPLL™を採用。基本回路はそのままに、より忠実な原音再生にこだわったモデルとして完成されています。
当然Sweet Spot Morphing Channel Stripはマイクプリと同じ8基搭載。内蔵DSPを活かしスタジオの中核として機能してくれます。USB接続となった事で2台以上のスタック使用は出来なくなりましたが十分な入出力と最小64サンプルの低レイテンシーで¥79,800という価格設定はYAMAHAのチャレンジ精神を強く感じられます。
単純にプリや入出力数でコストパフォーマンスを誇るメーカーは数有れど、同価格帯でこれほど完成された1U I/Fはかつて無いと言えるほどです。
●質実剛健のURだけじゃない! STEINBERGが目指すDAWとハードウェアの連携は次なるステージへ!
価格、機能の両面からまさに死角無しといったURシリーズ。YAMAHAらしい真面目な作り、徹底した実務コンセプトに共感を覚えつつも「どこか遊び要素も欲しいな」と思ってしまうのが人心。いやもちろんSTEINBERG製DAWであればセットアップ不要だったりと連携面はしっかり強化されていますが。
CUBASEやNUENDOを軸とした制作環境を構築する上でコントローラー面でも、よりソフトウェアとハードウェアの高度な連携を期待したいところと思っていたら、なんとURシリーズと一緒に使いたくなるような次なる新製品もこの後控えているようですよ! 今後のSTEINBERGからも目が離せませんね!
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