音にこだわった品質と初の個人向けネットワークオーディオI/F DigiGrid


DiGiGrid

パーソナルスタジオから業務用途までを取り込むオーディオ・ネットワーク時代の幕開け!

本記事はROCK ON PRO “Proceed Magazine” 2013 Summer号からの抜粋記事になります。
DigiGrid ページはメディア•インテグレーション ページ内に、7月中旬に正式オープン予定です。

1. Ethernetで実現する、オーディオ信号を自在にルーティング可能な高品位Audio I/F

従来のUSBやFireWire、Thunderboltで接続するオーディオI/Oでは実現不可能なSoundGridネットワークによるシステム構成の自由度を達成、将来においてはMADI&AVB等への接続性の発展も確保。

2. I/F機能と共にサーバーモデルは、パワフルな外部Plug-ins プロセッシングパワーを供給!

多様なPlug-inを(WAVES Plug-insを始め、サードパーティーからも登場)を、外部インテルプロセッサー(サーバーモデル)で起動。各種DAWに、インサーションが可能。(指標:WAVES C1 mono 336個48Khz/DLSのPower)

3. ProTools HDXシステムに特化したWAVES外部プロセッシングモデルの追加。

HDXの持つPowerとの共存から、HD nativeモデルへの外部プロセスパワーの供給。レガシーTDMユーザーへPowerやI/O拡張性を提案。

4. 外部インテルプロセッシング(サーバーモデル)は、PC内蔵CPUとの間に互換性を確保。

外部Plug-insを瞬時に内蔵プロセッサーへ切り替えることが可能で、出先での仕事のファイルと互換性を確保。また、各社Plug-insの開発が、PC互換となるため高い移植性を実現。

5. 各モデルはSG接続(SoundGrid:Ether Cable)で自在に拡張。二つのDAWへの分配も可能。

ネットワーク接続ならではの利便性は、様々な制約から解き放ちます。各モデルは、SG接続で互いに信号を自由にパッチング。PRE内蔵モデルで受けた音声を、他の二つのモデルにシンプルに分配。CubaseとProtoolsに同時に収録可能。


DiGiGrid DiGiGrid
DiGiGrid DiGiGrid

まだDiGiGridをご存知で無い方や詳細な情報を得られていない方々に、このイノベーションブランドをお知らせできることは非常に光栄です。その誕生はPlug-insソフトの雄「WAVES」とイギリスでカッティングエッジなコンソールの開発を続けるDiGiCoの音響テクノロジーから生まれ、その名称はDiGiCoの頭文字とWavesのハードウエアプロセッシングブランドSound Gridから由来しています。2013年のNAMMショーで初公開され、現在は発売に向けて鋭意開発中の状況です。従ってここに記載された事項は今後開発の中でさらなる発展を遂げる部分を多く残している点にご注意いただけると幸いです。

近年業務関連では様々なEthernetケーブルを使って接続する機材が出現していますが、その画期的な点として多くの機材はマルチチャンネルをソフトを使って自在にハンドリング、アサインすることが可能となっています。DiGiGridもコンピューターとオーディオI/O、Wavesプラグインが動作するサーバー(外部Intel CPU)を任意に接続、すべての入出力を一括で管理でき、プラグインのレイテンシーも非常に低く抑えられているという新しいソリューションであり、その期待は高まります。この記事ではDiGiGridが実現するソリューションを具体的な接続例とともにご紹介するほか、メーカー担当者にもこの新しいブランドについて伺ってみました。

DiGiGrid製品のシステム構成が持つ自由度の高さに貢献しているのが、コンピューターとすべてのDiGiGridデバイスを接続するWavesのSoundGridネットワークオーディオへの発展です。従来のUSBやFireWire、Thunderboltで接続するオーディオI/Oでは実現不可能な、このネットワーク化によるシステム構成の自由度により、予算の限られたホーム・スタジオから、複数のスタジオを持つプロジェクト/ポストプロダクション・スタジオや放送局、更にはデジタル化が急速に進行しているライブサウンドまで、あらゆるニーズに最適な規模で対応できるのがDiGiGridシステムの最大の特長です。

ネイティブのDAWを接続してレコーディングやミキシングを行う、ProTools HD/HDXシステムを拡張する、スタジオにあるアウトボードをProToolsやDAWシステムに組み入れる、ライブやスタジオでのミックスにおいてより多くのプラグインを使うためにプロセシング・エンジンを追加する、既存のMADIネットワークから信号を分岐してMac/PCでマルチトラック・レコーディングするなど、選択するDiGiGridのデバイスによって実に様々な用途が考えられます。幅のある仕様から生まれる多様性は非常に魅力的ですが、実際にはユーザーが求める環境での使用にフォーカスすることで構成をシンプルに考えることも可能です。それでは、それぞれの詳細を見てみましょう。

DiGiGrid_01

DiGiGridの築く未来像

現代の制作環境、現場のニーズにダイレクトに応えるネットワーク機能、オーディオ・インターフェース機能、プラグインパワーを提供する外部CPUパワーという3つのキーワードを融合したソリューションがDiGiGridであることを、ご理解いただけただろうか?スタジオでのレコーディングから、ライブ会場での収録、ミキシングに至るまで、音声をデジタル処理するのであれば、どのようなケースにも柔軟かつ高い実用性を以て機能を提供することのできるまさに次世代のシステムである。ラインナップも豊富で様々な用途を想定しての多種多様な作業、現場にマッチするものが揃えられている。使用法は、アイディア次第。必要とする機能をダイレクトに手に入れることが可能、しかも将来的な拡張性も担保されるソリューションとなっている。後述するが、実際の使用例とその想定されるシーンも挙げている。実際のシステムをご覧いただくことであなたにとってジャストフィットするDiGiGridが見つかるはずだ。


オーディオ・インターフェイス機能

DiGiGrid_04

  • ・ヘッドアップにはDiGiCo SDシリーズで使われているプリアンプ回路をそのまま採用
  • ・ソフトウェアのアップデートにより192kHzのサンプルレートにまで対応予定。(現在は96kHz)
  • ・XLR(マイク)、TRS(ライン)、D-Sub(ライン)AES、ADAT、S/PDIF、WordClock、ヘッドフォン出力などモデルによって豊富な入出力タイプ、入出力数に対応。
  • ・1台のI/Oの接続から、最大16台のI/Oの同時接続まで拡張可能。
  • ・標準的なCoreAudio、ASIOドライバーですべてのI/Oを認識。

ネットワーク機能

DiGiGrid_05

  • ・1台のI/OのまたはDSPサーバーの接続から、最大16台のI/OとDSPサーバーの同時接続まで拡張可能。
  • ・Waves AEB(Audio Exclusive Broadcast)プロトコルによる0.8msの低レイテンシー接続。
  • ・1つのシステムに2台のホスト・コンピューター(Mac/PC)を接続可能。
  • ・専用のeMotionソフトウェアでI/O入出力とDSPサーバーを一元管理。
  • ・既存のMADIネットワークにDiGiGridシステムを組み込み可能にするMGB、MGO、MADI-SoundGrid入出力ボックス
  • ・ProTools HD/HDXデバイスにダイレクトに接続するDLS/DLIのDigiLink端子

オーディオ・プロセシングとDSPパワー

DiGiGrid_06

  • ・専用のeMotionソフトウェアによる全接続デバイスの入出力レベルコントロールとミキシング
  • ・Intel CPUによる協力なプロセシング・エンジンを既存のDAW / ProTools HD/HDXに追加。
  • ・Intel i5プロセッサを内蔵したDLSは、同時に336個のC4 Monoを使用可能。(48kHz)
  • ・Intel CPUの採用でサードパーティー・プラグイン開発メーカーの対応が容易に。
  • ・SoundGridプラグインをDAW上のプラグイン操作画面から使用可能。

DiGiGrid:ラインナップ

for Native DAW

IOS

十分なI/Oを持つSoundGrid DSP Server

02_DiGiGrid-IOS

IOSはWavesプラグインが動作するサーバー機能と、オーディオとコントロール信号のインターフェイスとなる豊富な入出力を搭載した2Uサイズのサーバー&I/Oです。I/O部分は、放送局用コンソール・クラスのプリアンプを8ch、最高192kHz対応のADコンバーター、加えてMIDI、S/PDIF、AES/EBU、ライン出力8 ch(TRSと25pin D-subコネクター)、2系統のHP出力を搭載。これらのI/Oは、ASIO、Core Audioドライバー経由でDAWシステムに接続。

レコーディングやミックスにDiGiGrid IOS上で動作するWaves SoundGridプラグインを使用することで、ホスト・コンピューターのCPUにかかる負荷を軽減。ASIO、Core Audioドライバーに対応するほとんどのDAWアプリケーションで、Wavesプラグインを超低レイテンシーで使うことが可能に。ネイティブDAW環境では、プラグイン処理のレイテンシーが問題に。Waves SoundGridサーバーは、高速イーサネットでDAWと接続され、高解像度、高音質のWavesプラグインをストレスなくシステムにインサート可能。

フロントパネルにはクイック・ビュー・メーターを搭載、詳細を表示するディスプレイを確認することなく入出力信号の存在を確認可能。

【IOSの主な特徴】

  • ・ハイ・パフォーマンスWaves Intelサーバー
  • ・DiGiGridシステムのハブ
  • ・8 chマイク/ライン入力
  • ・MIDI・S/PDIF・AES/EBU
  • ・ 8 chライン出力
  • ・ 2 ch高出力ヘッドフォン出力
  • ・ フロントパネルの入出力インジケーター

IOX

レコーディング用入出力をシステムに追加

03_DiGiGrid-IOX

IOXは放送局用コンソール・クラスのプリアンプx 12 ch、スムーズで高品位なサンプル・レート192kHz対応ADコンバーター、ライン出力x 6 chを搭載した1UのI/Oです。アーティスト、スタジオのI/OをASIO、Core Audioドライバー経由でDAWシステムに接続します。フロントパネルにクイック・ビュー・メーターを搭載し、モニター・ディスプレイを確認するまでもなく、入力信号を確認可能です。加えて、高出力ヘッドフォン出力を4系統搭載、スタジオでの演奏、コントロール・ルームでのディテイルのチェックのためのモニタリング、いずれの場合でも優れたパフォーマンス、高音質を実現します。他のDiGiGrid製品と組み合わせて使うことで、MADIネットワーク、より多くのI/O、ハイ・グレードなプラグイン、それら全てがEthernet 1本でつながります。システムはネットワーク化されているため複数のメンバーで共有することも可能。

【IOXの主な特徴】

  • ・DiGiGridシステムを拡張するオーディオI/O
  • ・12 ch入力(マイク・ライン)
  • ・6 ch出力(ライン)
  • ・4 ch高出力ヘッドフォン出力
  • ・フロントパネルの入出力インジケーター

for Native DAW

IOC

コントロール・ルームの入出力拡張に最適

07_DiGiGrid-IOC

IOCはコントロール・ルームに最適で多様なコネクターを搭載した1Uユニットです。
放送局用コンソール・クラスのプリアンプx 2 ch、スムーズで高品位なサンプル・レート192kHz対応ADコンバーターに加え、ADAT入出力、ライン出力x 8 ch、ライン入力x 8 ch、AES I/O x 16chを(D-Sub 25pin)を搭載し、 アーティスト、スタジオのI/OをASIO、Core Audioドライバー経由で、DAWシステムに接続します。フロントパネルにクイック・ビュー・メーターを搭載し、モニター・ディスプレイを確認するまでも無く、入力信号を確認可能です。加えて、高出力ヘッドフォン・アウトを2ch搭載、スタジオでの演奏、コントロール・ルームでのディテイルのチェックのためのモニタリング、いずれの場合でも優れたパフォーマンス、高音質を実現します。他のDiGiGrid製品と組み合わせて使うことで、MADIネットワーク、より多くのI/O、ハイ・グレードなプラグイン、それら全てがイーサネット1本でつながります。システムはネットワーク化されているため複数のメンバーで共有することも可能です。

【IOCの主な特徴】

  • ・DiGiGridシステムの拡張、オーディオI/O
  • ・2 ch入力(マイク・ライン)
  • ・8 ch入出力(ライン)
  • ・ADAT入出力・16 ch AES入出力
  • ・2 ch高出力ヘッドフォン出力
  • ・フロント・パネル・メーター

for AVID Pro Tools HD

DLS

ProToolsシステムをDiGiGridで拡張

08_DiGiGrid-DLS

DiGiGrid DLSはSoundGridオーディオ・ネットワークをProToolsシステムに接続し、使い慣れたWavesプラグインの互換性を保ったままProToolsシステムの拡張やアップグレードを可能にします。
DLSは2Uユニットのオールインワン・プロセッシング、SoudGridコネクション・ハブであり、さらに、将来のI/Oの追加やMADI接続のための拡張性を備えています。旧Pro Toolsハードウエアをお使いの場合でもネイティブ・プラグインを使用可能で、超低レイテンシーのDiGiGridプラットフォームの導入も可能になります。お使いのPro Toolsハードウエアが最新機種であれレガシー機種であれ、Cat 5eもしくはCat 6ケーブルの接続だけでSoundGrid DSPサーバーのパワーを利用可能。Wavesプラグインを備えた充実のシステムを実現します。そして、その恩恵はここで終わりません。SoundGridネットワークに接続することで、プラットフォームを変更した時でも、既存のPro Tools I/Oを引き続き使い続けることが可能。

【DLSの主な特徴】

  • ・ Waves Intelサーバー搭載
  • ・ 2 x AVID Pro Tools HDコネクター
  • ・ AVID Pro Tools TDMとAAXプロセッシングを使用可能
  • ・ DiGiGridシステムの拡張
  • ・ 64 AVID I/OをASIOもしくはCore Audio DAWとブリッジ可能

DLI

HD I/OをDiGiGridシステム内で活用

09_DiGiGrid-DLI

DLIは1Uユニットで現行及び、旧タイプのPro Toolsハードウエアと接続、アクセスを可能にし、既存のSoundGrid DSPサーバーとより規模が大きいDiGiGridネットワーク、I/Oインフラとの統合を実現します。

【DLIの主な特徴】

  • ・ 2 x AVID Pro Tools HDコネクター
  • ・ AVID Pro Tools TDMとAAXプロセッシングを使用可能
  • ・ DiGiGridシステムの拡張
  • ・ 64 AVID I/OをASIOもしくはCore Audio DAWとブリッジ可能

for MADI

MGB、MGO

MADI対応製品をDiGiGridに接続

10_MGO-MGB

DiGiGrid MGBとMGOは新しいタイプのポータブルなSoundGrid – MADIデバイスです。両モデルの相違点はMADI接続方法がBNC(MGB)もしくはオプチカル(MGO) であることです。最もベーシックなセットアップ例としては、SoundGridネットワークをコンピューターに接続することでMADI I/Oにアクセス可能になります。2系統のMADI I/Oは最大128 chをコンピューターの1GBイーサネット・ポート経由で128 chを同時にプレイバックしながらレコーディング可能。
SoundGrid DSPサーバー、SWI、Waves MultiRackアプリケーションを接続すれば、すべてのMADI対応ライブまたは放送用コンソールから簡単にSoundGridのリアルタイム・プロセシングが利用可能に。長距離の伝送が必要な場合も安心。MGOは標準ではデュアル・モード・トランシーバー仕様。オプチカル・ファイバーでの長距離転送が必要な場合は標準デュアル・モード・トランシーバーからシングルモード・トランシーバーにアップグレードも可能です。

【MGOの主な特徴】

  • ・ MADI optical I/O
  • ・ 112/128Channel I/O@48kHz
  • ・ 56/64Channel I/O@96kHz

【MGBの主な特徴】

  • ・ MADI Coaxial I/O
  • ・ 112/128Channel I/O@48kHz
  • ・ 56/64Channel I/O@96kHz

SWI

SoundGridハブ

11_SWI

SWIは、MADIとSoundGridネットワークの柔軟な相互入出力を可能にします。SoundGridネットワークからMADI機器を共有したり、DiGiGridの他のユニットをシステムへの組み込むことも可能になります。図のように2台のコンピューターを使ったライブレコーディングのバックアップも、今までになく簡単に行えます。

【SWIの主な特徴】

  • ・MGB/MGOと同じチャンネル数/サンプル・レート
  • ・5ポート1GBイーサネット・スイッチ
  • ・リセット・スイッチ
  • ・頑丈なBNCスクリュー・ロック・コネクター

DiGiGrid Audio Network – 導入例

A:各種DAWにI/F+Power

IOS導入のベーシック、Native環境のプライベートスタジオにAoIPとプラグインパワーを!

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  • ・Intel CPUによる強力なプラグインパワーをシステムにアドオン
  • ・SoundGird接続による低レイテンシーでのレコーディング
  • ・豊富な入出力とヘッドフォンアウトを装備

プラグインサーバー機能をダイレクトモニタリング時にも利用可能。WAVESのプラグインを録音時のモニターに利用することが可能。8ch分のマイクプリを持ち、プライベートスタジオクラスであれば十分に対応可能なキャパシティーを持ちます。SoundGrid Hubの機能も併せ持ち、システムの中核となるコンポーネント。将来的な拡張性も担保されるDiGiGridの1台目としてBestなチョイス。


B:12Micを24Bit96Khz高品位REC

12chマイクプリと4つのHP OUTで可搬性にも優れたAoIPマルチチャンネルレコーディング!

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  • ・AoIPの導入のきっかけ、スタジオにADを置きたいという用途にピッタリ
  • ・将来の拡張が担保されたDiGiGridの入門機
  • ・4つのHP OUTが利便性を高める
  • ・12chのマイクプリはドラムのレコーディングにも対応
  • ・将来的には、24Bit192Khzの最高品位RECに対応

12chのマイクプリと4系統のHP OUTにより、キューボックスとしても、高品位Audio Interfaceとしても利用が可能。特筆はCueBoxとしての機能。最大で256chの伝送可能なDiGiGrid IOXは任意のチャンネルのモニタリングが可能なうえ、4系統のHPに対し別々のミックスバランスをアサインすることも対応できる。将来的にはIOSを追加してプラグインパワーを増強させる、IOXを追加してMac入力チャンネルを追加するなどの拡張性も。


C:ProTools+PowerWaves

HDXシステムへ新たなプラグインパワーを追加!DLS/DLIでモンスターシステムを構築!

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  • ・外部CPUによるプラグインパワーをPro Tools HDXにアドオン
  • ・DiGiGridシステムにAVID製の高品位インターフェイスを追加可能
  • ・1BOXで64chの処理能力を持つモンスターI/O

2系統のDigiLink Portを持った64chの処理が可能なインターフェイス。しかもDLSであればプラグインサーバー機能を内包し、Pro Tools HDシステムに更なるパワーを追加する。Pro ToolsのMixerへもDiGiRackと呼ばれるプラグインにより機能を提供。瞬時にHost CPUとDLS CPUの切り替えが可能なユースフルな仕様であるうえ、DLS/DLIは最大2台の利用で128chという膨大なCh数のインターフェースを構築出来る。


D:新体験Studio!柔軟な拡張性

2基のホストCPUで拡がる自由自在なAoIPルーティングで複数DAWを共存!

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  • ・AoIPの真骨頂、Studioの入出力部分を共有することが可能
  • ・Host DAWの制約なし、Pro ToolsとNuendo等NativeDAWの共存
  • ・DiGiGridシステムは最大16台のI/Oを接続可能、システムアップは自在です。

1つのStudioを2部屋のコントロール・ルームで共有するAudio over IPならではの設計。EtherNetで接続されたDiGiGrid機器同士であればお互いに認識し、自由なシグナルルーティングを組むことが可能となる。しかもコントロールルームで利用するDAWは選択自由。DiGiGird対応のDAWであれば制約なしに利用できるためエンジニアはPro Toolsで、コンポーザーはDigital Performerで、などの利便性も確保している。


X1:冗長性とMADIとの融合

リダンダンシーを確保したDiGiGridネットーワークはLIVE Recordingでも威力を発揮!

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  • ・MADIを利用したLIVE RecordingもDiGiGirdで簡易に構築
  • ・Fiberを利用した長距離伝送で録音ブースをよりよい環境に設置可能
  • ・最大128chを1本のケーブルで伝送。ケーブル敷設作業も簡単

MGBでSR Consoleから受け取ったMADI信号をDiGiGridに変換。EtherNetでCAT5eであれば100m、Fiber変換をすることで100kmもの長距離伝送に対応が可能。レコーディングブースでSWIを利用しDiGiGridの信号を分岐することで、複数のPCでの同時録音に対応できる。PCにはEtherNetのPortがあれば、最大で128chのマルチレコーディングを、かさばるラックシステムなしのコンパクトなシステムでバックアップを含めた収録が実現する。


X2:業務運用への広がり

SoundGrid規格で拡がるAoIPの世界をDiGiGrid Router SWIで連結!

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  • ・SWIを利用することでWSGとDiGiGirdシステムの共存が可能に
  • ・レコーディングとエフェクトパワーの強化を両立することが可能
  • ・DiGiCo以外にもYAMAHAなどSoundGird対応機種であれば利用可

DiGiGrid RouterであるSWIはSoundGird規格の機器同士を接続出来る柔軟性に富んだプロダクト。対応のコンソールと従来製品であるWSGによるプラグインパワーのアドオン、DiGiGird接続でのレコーディングといったことが、CAT5eの接続のみで完結となる。活用法は、ユーザ次第、自由自在な柔軟性を持った拡張性高いシステムを構築可能となる。


開発メーカーへのインタビュー

ほとんどのオーディオ・インターフェイスは、USB、FireWire、Thunderboltのいずれかをコンピューターとの接続にしていますが、DiGiGridの製品は、コンピューターとの接続、DiGiGird機器同士の接続すべてにCAT-5eまたはCat-6のケーブルを使用しているのが特徴です。この方式の接続のメリットを教えて下さい。

DiGiGirdデバイスの接続にSound Gridネットワークを使うのには、従来のUSBやFireWireインターフェースに比べていくつかの利点があります。USBはほとんどのコンピューターに備わっていますが、伝送できるデータ量が狭く、チャンネル数も少なくなります。FireWireとThunderboltは、チャンネル数は多く確保できますが、すべてのコンピューターに装備されているわけではありません。DiGiGridのオーディオのインターフェースとしてネットワークのポートを使うことは、ほぼすべてのコンピューターでアクセス可能になり、ネットワークに接続するデバイスの特性として、ユーザーは接続するデバイスの数を必要に応じて調整することができます。例えば、USB接続のオーディオ・インターフェイスを使う感覚で、一台のDiGiGridインターフェースだけを接続することもできますし、必要になったときに後からプラグインを動かすサーバーを追加することもできます。レコーディングのユーザーはそれぞれのユーザーが必要なデバイスだけを任意に追加できるのです。

DiGiGrid_NAB2013

DiGiGrid製品の開発をスタートしたとき、意識した他社の製品はありますか?

DiGiGridは多くの製品と競合すると言えますが、他には無い機能を補完する製品であるとも言えます。DiGiGridをオーディオ・インターフェスとして考えると、比べる製品はたくさんありますが、DiGiGridのように必要に応じて自由に拡張できる製品は他にはありません。DiGiGridをホスト外のプロセスを行うためのデバイスとして見たとき、Universal Audioの製品と比較されるでしょう。しかしUAの製品は一つのホストに対して、一つのDSPリソースしか提供できません。DiGiGridならネットワーク経由でプロセシング・パワーをスケーラブルなI/Oの中に組み込むことができます。MADIの接続ではRMEの製品が有名ですが、DiGiCoのUBMADIとDiGiGridのインターフェスはより自由度の高いソリューションを提供します。MGO、MGB、SWIなどのインターフェースがあれば、MADIをSoundGridネットワークに変換し、ケーブル1本で最大128chの入出力をPC、Mac、ラップトップ/デスクトップ・コンピューターに接続可能です。

DLS、DLIは、ProTools HDを中心としたシステムに追加のプロセシング・パワーとインターフェースの機能を加えることができます。ProTools 11のリリースでAvidは新しいAAXプラグイン・フォーマットを発表しました。この新しいAAXフォーマットには、Wavesを含めプラグイン開発メーカーの対応が追いついていないのが現状です。ProTools HDシステムにDLSをDigilinkコネクターで接続することで、ProToolsユーザーは、これまで愛用してきた、リアルタイムで使い続ける必要があるプラグインを、DLSサーバー上でリアルタイムで使い続けることができるのです。

DiGiGrid_Messe

DiGiGridが持っている革新的な技術とは何ですか?その技術がレコーディングやライブサウンドを取り巻く環境を変えると思いますか?

DiGiGridはどちらかと言うと、既存の技術をうまく融合させたソリューションだと思います。WavesのSoundGridサーバーとネットワーク・システムは、大規模なツアーを行うアーティストのライブで、DiGiCoのコンソールと一緒に使われ、ここ数年でそのパワーと信頼性が認められてきました。Audio over IPの技術は新しいものでは無く、いくつかのソリューションが使われています。しかしこれら2つの技術を融合させたとき、今までにない新しいソリューションが誕生したのです。今まで、ライブ、スタジオでのレコーディング、放送局、ポスト・プロダクションを意識したマーケットで、ネットワーク接続のI/Oをプロセシング・エンジンと組み合わせて使うことは出来ませんでした。この他に類を見ない技術の融合により、人々のプロセシング・エンジンとオーディオの入出力デバイスに対する認識が変わると思います。

レコーディングを生業としている人々は、プリアンプのキャラクターやAD/DAのクオリティーにとても敏感です。サウンド・クオリティーという観点から、DiGiGridの優位性を説明してください。

DiGiGridのAD/DAコンバーターとプリアンプは、業界をリードするDiGiCo SDレンジのコンソールを元に設計されています。ライブサウンドの世界ではDiGiCoブランドのハイエンドな音質は周知の事実です。素晴らしいサウンドのマイクプリアンプとヘッドルームの余裕、FPGAベースのオーディオ・プロセシングにより、最もパワフルなライブミックス・プラットフォームを提供しています。DiGiCoが持つこの技術を使うことで、競合製品の音質を圧倒するオーディオ品質を約束します。

DiGiGrid_Messe

最初の製品が出揃ったあと、どのようにDiGiGridブランドを拡大していくつもりですか?またどのようなユーザーをこれから意識していますか?

DiGiGridの最初の製品は、ネットワーク経由で共有することが可能なI/Oとプロセシング・エンジンを複数のマーケットに紹介します。同時に幅広いユーザーに、現在あるものの代用となるソリューションを提供します。ネイティブDAWユーザーはネットワーク経由で、ごく普通のネットワークのケーブルを使って、リアルタイムのプロセシングができる自由を手に入れることができます。ProTools HDユーザーは既存のシステムを拡張するために、低レイテンシーのプロセシングを加えることができます。すでにMADIベースのシステムを使っているライブと放送局のユーザーは、チャンネル数の多いMADIを、バックアップ録音用にPCやMacコンピューターへ分岐させたり、DiGiGirdのネットワークへ接続することが可能になります。
将来は、これらのマーケットに対して、新たなソリューションを加えることで製品を拡充していきます。今のところ具体的にお伝えすることは出来ませんが、オーディオを配信する機能、コントロール用のインターフェース、共有ネットワークから複数のユーザーが同時に使用できるプロセシング・エンジンなどを考えています。ここまで説明すればDiGiGridの進む方向性と強力なソリューションの可能性は容易に想像できるでしょう。

SG_DiGiGrid


ジョン・スタディウス:DiGiCoテクニカル・ディレクター

John Stadius

電気工学を専攻後1978年にSoundtracsに入社。2年後にはテクニカル・ディレクターに就任、数々のライブ、レコーディング、放送局向けのアナログミキサーを設計する。80年代初頭にSoundtracs初のデジタル・コントロールのアナログミキサーを設計し、90年代半ばには最初のフルデジタル・ミキサーを設計した。その後、ライブ・マーケット向けでは世界初となるフルデジタル・コンソールDiGiCo D5のR&Dチームを率い、その後のライブ用コンソールのデジタル化の流れの礎を築く。最近では、Stealth Digital EngineによるSuper FPGAを採用した革新的なSDシリーズ・コンソールの開発を担当。DiGiGrid製品の開発では、数々の賞に輝いたDiGiCoの設計思想とサウンド・クオリティーを惜しげもなく新しいマーケットのために提供している。


ダン・ページ:DiGiGridセールス・アプリケーション・スペシャリスト
DiGiGirdのディストリビューション・チャンネルのマネージメント担当

Dan Page

クラッシック音楽に加え、電気工学、音響、録音技術を学ぶよく知られた学科を卒業後、Oasis、Madonna、George Michaelを含むトップアーティストとエンジニア、プロデューサーのためのハイエンドなレコーディングとライブサウンドシステムのシステム設計に10年以上従事。DiGiCoとの共同プロジェクトをきっかけにチームに加わり、SDコンソール・ソフトウェアのテストと、ここ数年は大規模ツアーのサポートを行う。レコーディング機器への深い理解を生かし、新しいDiGiGridブランドを世界のマーケットでローンチさせるプロジェクトを牽引している。


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