Sound Makeの深層世界 Part1：ソフトウェア音源に命を吹き込むアウトボード活用編

こんにちは。Rock oN Company コンチェルト佐々井です。今回は、DAWで音楽制作をされる皆さんが必ずといって良い程突き当たる、「ソフト音源の音質向上方法」についてご提案したいと思います。

お店でも、この悩みでの問い合わせはとても良く受ける相談の一つで、特に、音の厚みや空気感、そして”アナログ感”の表現についてのご相談が多く、多くのクリエイターの方が、プラグインエフェクトを駆使されたり、なるべくハイサンプリングの音源を購入されたりと、様々な工夫をされています。

ひとつご提案として、今回は、

実機のアウトボードを通してからもう一度録音し直すと、どのようにサウンドに変化が現れるのかというところを実践してみます！

記念すべき第一回目は、ミキシングでも定番のSSL STEREO BUS COMPとMANLEY Massive Passive EQにおいて、WAVESプラグイン、UADプラグイン、実機、それぞれを通した場合のサウンドの仕上がりの違いを見て行きましょう！

SSL STEREO BUS COMP

SSL BUSSコンプ自体は、全体的にまとまりや一体感が欲しい場合に有効なエフェクトですよね。

2MIXはもちろん、例えばドラム等の一体感がステムミックス等に挿んでグルーヴ感を引き立てたりする場合に多用されます。サウンド自体の特性としては、VCA回路に特有の早いレスポンスと、クリーンでありながらもパンチ感のあるサウンドに仕上がります。

では、さっそく元の音との比較を試聴してみましょう!

サウンドリスト：

①何もかけていない音

②インターフェイスのIN、OUTのみを使用した行ってこいルーティング

③UADプラグイン

④WAVESプラグイン

⑤MINX SSLコンプ

使用音源：

解説：

サウンドを聴いていただいて分かっていただけたかもしれませんが、プラグインに比べると、実機を使用している音源の方が、よりきめ細かいサウンドをもち、各音像の輪郭の明瞭さが増しているように思います。

MANLEY PASSIVE MASSIVE EQ

MANLEY PASSIVE MASSIVE EQは、もはやManleyの代名詞といっても過言ではないTube回路から得られる独特の音色を付加してくれます。HFをブーストしても嫌な子音が目立たず、過度に効かせる場合はもちろん、マスタリングに微妙なニュアンスをつける場合にもこのEQが最適です。

プリアンプ、コンプ、モジュレーションなどを利用して、一気にデジタルの音質そのもののに存在感を付け加えたり、全体にきめ細かさとまとまりを生み出す事が可能です。もちろん、単体の音源にかけてもいいですし、ステレオで最終的な2MIXにかけてしまうのも良いです。

サウンドリスト：

①何もかけていない音

②UADプラグイン

③実機MASSIVE PASSIVE

使用音源：

プラグインと実機を聞き比べてみると、UADも非常に素晴らしいモデリング力なのが分かります。しかしながら、全体のなじみ具合と程よい空気感は、やはり実機ならではの魅力も同時に感じる事ができました。

感想

今回は、アウトボードを利用した時の効果とその音の違いをはっきりと聞いていただきたく思いますが、色々と実験をしていく上でよりさまざまなアウトボードを試してみたいと思いました。次回からも、引続き実践を掲載して行く予定です！ご要望が有れば、とくに率先して実践して行きますので、ご希望等有りましたら、お気軽に佐々井までご連絡くださいね！

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