ソリューションの組み合わせによってユーザーに驚きと発見を提案するAVID CREATIVE SPACE A-STUDIO。今月はDub Mixに焦点を当てて厳選されたコーナーとしてご提案!
従来のアナログミキサーとエフェクターを縦横無尽にパッチングしダブミックスを構築するアプローチのに対し、近年はPCとコンパクトなエフェクターにおいてダブミックスを作成するケースも海外のエンジニアを始め、非常に多くなってきています。
リアルタイムなエフェクト操作とアーティスティックな感性が重要視される直感的なエディット、ミックスアプローチをするために最適化されたソリューションをご提案します。
◎ダブミックスとは
ジャマイカのエンジニア、キング・タビーやリー・ペリーに代表されるレゲエのリズムを強調しエコーやリバーヴなどのエフェクトをたっぷり施すことで原曲とは違うアプローチをし新しい作品を作り出すことです。従来のアーティスト主導のミックスとは違い、エンジニア独自の解釈、個性をふんだんに発揮できることから、アーティスティックなエンジニアさんにも非常に人気がありますね。
◎ダブを構成する3要素
ダブミックスをするにあたり、欠かせない要素として、ミュート、ディレイ、リバーブといった要素が挙げられます。
いわゆる音響芸術としてのアプローチは現在のドラムンベースやヒップホップのルーツとしてもつながることとなります
◎Dub Master in the boxシステムを支える厳選ソリューション
一瞬のひらめきをも逃さず作業に集中!
クリエイティブな作業をストレス無く進行するには、目的の機材に瞬時にアクセスできる整頓された環境が必要でしょう。ベースにMIZA Jr. DESKを配置、コンパクトながら広々とした快適な作業スペースは一瞬のひらめきをも逃さず作業に没頭できることでしょう。
アナログの質感をデジタル環境に高解像度でキャプチャーするApogee Ensemble
アナログミキシングという時代的な背景がある以上、オーディオインターフェイスにもこだわりたいところです。リバーブやディレイのテイルの部分などにあげられる音の空気感を高解像度でキャプチャー、再現できるパフォーマンスを持ったApogee Ensembleはダブミックスの肝であるグルーブ感の表現にも大きくアドバンテージを与えてくれます。
ギター入出力ではリアンプもすることができ、Class A JFET回路により真空管のフィールをサウンドに付加。アナログならではの質感にて音楽的に仕上げることができるでしょう。Ensembleによる豊富な入出力とギター入出力にて、アナログアウトボードや、お持ちのコンパクトエフェクターをMIXに積極的に活用することができます
リアルな重低音を感じながら仕上げる。2.1chモニタースタイル
モニタースピーカーには4インチ・ウーブン・ケブラー・ウーファーを搭載した自然に伸びる低音域が特徴で、低域の聞き分けがしやすく、ダブの他にもヒップホップやエレクトロニカにも相性のいいKRK VXT4を採用。しかしながら、エンクロージャーの物理的な大きさから、超重低音を聞く(浴びる?)には多少物足りないかもしれません。
そこでEVE Audio TS112を導入することで物理的な低音のモニタリングをも可能とします。2.1chながらもしっかりした定位が体感できるこの組み合わせを是非店頭で体験してみてください
ダブに欠かせないエフェクトアウトボードはプラグインやコンパクトなエフェクターでアプローチ
ダブにおいての必須要素としてあげられるリバーブやディレイですが、いまやプラグインにおいても非常に優秀なシミュレーションが出来ます。
もちろんアナログアウトボードによる一期一会なMIXアプローチも有りですが、プラグインに於いてはトータル・リコールや微妙なかかり方の修正ができるというメリットも有ります。Dub mixには欠かせないSpace EchoはUAD-2 Satellite OCTOで、WAVES Gold BundleにインクルーズされるH-Delayもダブミックスのアプローチには非常に有用です。
プラグインだけでは物足りないアナログの質感による独特なエフェクトはデスクトップエフェクターで!
いくらプラグインのシミュレートが優れていても、アナログエフェクターのもたらす独特のサウンドは積極的にMIXに取り込みたいものです。『VERMONA Retroverb Lancet』ではユニークな躍動感をもったプラグインではなかなか質感の再現が難しいスプリングリバーブで、MIXに有機的なグルーブを与えてくれます。VERMONA Retroverb Lancetは単純なスプリングリバーブだけではなく、オーバードライブ、VCF、VCA、エンベロープとLFOを搭載。直感的でオーガニックなエフェクトアプローチはDubMIXにうってつけでしょう。
また、Rock oNからの新たなMIXアプローチができる機材の提案。JOMOXの『Moonwind』を使用してみてはいかがでしょうか。
Moonwind は、ステップ・シーケンサー、高品位デジタル・エフェクト 、LFO、エンベロープ・フォロワーを統合した”アナログ・フィルター・トラッカー ”です。デジタル・エフェクト、LFOやエンベロープ・フォロワーによるモジュレーション、多彩なルーティング&フィードバックの組み合わせで、MIXにアグレッシブなフィルターアプローチをすることができます。2基のフィルターのカットオフ、Q 、レゾナンスの6つのパラメーターをコントロール可能な6トラック・シーケンサーを搭載をしているので楽曲のテンポに合わせたエフェクトも加えてあげることができます。
オーガニックなエフェクトアプローチはやはりコントロールサーフェスがマストでしょう。
リアルタイムで直感によるエフェクトセンドとボリュームコントロールはコントロールサーフェスが必須。オススメはAVID「Artist Mix」。Euconによる独自のプロトコルでMIDIボリュームコントロールの解像度を上回る細かいオートメーションが可能です。オリジナルのダブミックスを数テイク作成し、オーディション。微妙なコントロールはDAW上でと効率的でクリエイティブな作業を心地よく行いましょう。
従来のダブミックスの方法論を再解釈し、In the boxにて効果的に生み出す。これらは先人のエンジニアへの敬意でも有り、また新しいDubMIXスタイルを生み出すプログレッシブな方法論としてヒントとなれば幸いです。Rock oN 店頭カウンター前、A Studioにて展示展開中。有機的なグルーブで心地よいサウンドをクリエイトしましょう!!
今回コーナーで紹介した製品
「STAR WARS フォースの覚醒」はどのように作られたのか
今年のRock on AWARD2016は掲載されていない製品にもどんどんとうひょうできます![...]
クロスフェード…それはCreatorとProductの化学反応[...]
RME Babyface Pro発売を記念し、創業者マティアス・カーステンズ氏インタビュー[...]
『シンセサイザーの楽しみ』ともう一度向き合おう。情熱とこだわりがシンセの歴史を変えて行く!キーマンのお二人に直接インタビューをすることができました。[...]
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【前半】に続き、田辺さんと約20年ぶりに共同作業を行ったというCharaさんが登場。再び共同作業を行った時の模様、そしてCharaさんの活動の現在についてお話をお伺いしました。
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第30回目は高野寛さんです。デビュー25周年のアニバーサリー期間に入られるということで、グッドタイミングにお話をお伺いしました。高野さんが歩んで来た25年、そしてこれからへの展望を含め、ミュージシャンとして...
第29回目は、BOφWY、GLAY、JUDY AND MARYといったビッグアーティストの音楽プロデューサーとして活躍され、日本の音楽シーンに大きな足跡を残されてきた佐久間正英さん。都内にあるスタジオにお邪魔して、...
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SNSとの連携を強化し、新製品で盛り上がるメーカーブースの息づかいとその舞台裏まで徹底レポート!2003年以来11年ぶりのNAMM参加となるROCK ON PRO岡田とNAMM SHOW初参戦のROCK ON PRO赤尾のOld/Newコンビでレポートします。乞ご期待!!