CREATOR × PRODUCT – シャイニー冨樫 PRODUCT REVIEW – Sonica KOTO 13


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一本は持っていたい民族楽器音源。特に、和琴・箏の音源は現代ではジャンル関わらず幅広く使われています。ただ今までその奏法一つ一つを「こと」細かく収録されているということはあまりなかったのではないでしょうか。奏法の種類が特に多い和琴は一般的な爪の奏法しか収録されておらず、打ち込みの際も独特なスケールに悩まされることが多々あるのではないでしょうか。

そんな悩みを解決してくれる十三絃箏音源「KOTO 13」がSonica Instrumentsから発売!10GBからなる超極上音源です!Sonicaさんといえば、BFDライブラリのTaikoやKABUKI&NOH Percussionで名を馳せている和楽器に着目したメーカー。どのような仕上がりになっているのか見ていきましょう!

何と言ってもベースになる音源のクオリティがものすごく高い事。最初に音を出した瞬間にびっくりする方も多いのではないでしょうか!!一般的な和琴音源は独特なコシが失われてしまっていたり、とりあえず収録されているものが多く丁寧に打ち込んでも生ではないことは容易にわかってしまうことも多々ありました。
「KOTO13」は流石十三絃箏専門音源!というような貫禄すら感じる丁寧なレコーディングとプラグラミングが施されており目の前にあたかも本物が置いてあるような錯覚を覚えます!!
その理由は4段階のラウンドロビンを各種用意し音像が一辺倒にならないようにしていることと、プラッキングコントロールを搭載し爪弾きの感覚をユーザー自身でコントロールができること。
緻密に組まれたスクリプトの結晶が忠実で自由な音源を作り上げたのです。

 

他の追随を寄せ付けない豊富なアーティキュレーション

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そしてこのKOTO13の目玉の一つはアーティキュレーションの豊富さ。親指・人差し指・中指の各爪の音色の違いや、押しと言われるピッチベンド、ビブラート奏法も強弱など事細かに収録。さらには爪で擦ったような散らし爪、スクイ爪、トレモロ奏法など楽器特有の奏法など全26種類のアーティキュレーションでまさにリアルな十三絃箏を作り上げることができます。
打ち込んだ際に表現しづらかったピッチの揺れやベンドした時の感触がアーティキュレーション切り替え一発で手に入るのはとても魅力的なポイントではないでしょうか!
またLOADマネージャーを使用すれば不要な奏法を読み込まないようにもできます。Kontaktエンジンに無理な負荷をかけないというという観点からみても本当によくできた音源だなぁと感心してしまいます。

またキートランスポーズやテンポの調整が可能な裏連などをはじめとした平調子のフレーズバンクも収録。楽曲のアクセントのネタも入っているので、演歌はもちろんアイドルソングなどにもインパクトをつけることができます!!アニメソングでも多用されるようになってきた和楽器音源ですが、楽曲のフックに使える華麗で妖艶な音源演出に是非アーティキュレーションを生かしてみてはいかがでしょうか!
また、ゲーム音楽のワンフレーズにも最適でBGMサウンドから、音楽ゲームのリード楽器としても真価を発揮すること間違いなしでしょう!

 

日本特有のスケールを網羅したスケールモード!

KOTO13の目玉二つ目は、多彩なスケールモードです。一般的な音階であるクロマチックスケールはもちろん収録されておりますが、なんといっても今回は「古典スケール・モード」という機能が搭載されているのです!!

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これは、平調子や楽調子、雲井調子など日本古来から存在する独自のスケールをボタン一発で読み込めるというもの。28種類の古典スケールを白鍵13鍵盤にオートで割り当ててくれるのです!しかもこの古典スケールは移調が可能。プラグイン画面右上の「KEY」と書かれたノブを回すことで使いたいキーにすぐに飛べるので作業効率は格段に上がるのではないでしょうか!!(ちなみにオリジナルのユーザーライブラリも作成が可能ですよ!)

 

Suggestion!:Lite Modeがあったらさらに便利になるかも

多機能で高音質、非の打ち所がないようなKOTO 13ですが、できれば奏法の種類をあらかじめ減らし、軽快に動作するLite Versionが収録されていると嬉しいなと感じました。LOADマネージャーが搭載されているとはいえ、サクッとプリプロで使いたい場合や特定の奏法のみを使って「ネタ」として使いたい場合、他にも奏法の強弱をベロシティの範囲以内でやりくりする程度の作業時などはもっと簡易的に使えたらいいかなと思います。

また88鍵盤ようにデータが組まれているために、持っていない場合はサブのキーボードを用意するなどが必須になってきそうです。劇伴や箏曲を打ち込む場合ですと便利ですが、特定の用途に対して使うことが多いタイプの楽器でもあるので、そういった配慮が今後のアップデートで見られたら最高ですね!
ただし、多機能ながら音源としてはかなり扱いやすい仕様になっておりますのでさほど気にならないかもしれません。

 

これから一本和琴のライブラリーを買うならコレで決まり!

Sonica InstrumentsのKOTO 13をレビューしてきましたが、総括して言えることは今から箏の音源を買うならコレ!といっていいほど出来がいいです!!和楽器でポップスなどにも圧倒的に出て来やすい和琴は是非手に入れてみてはいかがでしょうか。

今後も続々と和楽器音源がSonica Instrumentsより販売されていくようなので要チェックしていきましょう!Rock oNではデモ体験も行えますのでご来店お待ちしております。




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