
今回は事前にどういった新製品が出るのかあまり明確な情報が得られず、いろいろな憶測が飛んでいましたが、なんとあの「WAVEDRUM」の復活!とmicroKORG XLに続くmicroシリーズのキーボード・サンプラーである「microSAMPLER」、そしてサウンド、スタイル共にヴィンテージ/レトロにこだわって作られたステージピアノ、「VP-1」等魅力的な製品がラインナップされていました!他社との差別化を計るために独自の路線を模索するKORGの熱い思いが伝わる新製品群をスタッフ、ドラマー酒井とルービン白井が早速レポートします!
ところでみなさん、「WAVEDRUM」という製品を覚えておいででしょうか?1994年に発売された、当時革新的なDSPシンセシス・システムによる全く新しいパーカッションで、中でも、楽器の「たたく」、「こする」、「ひっかく」などの表現が可能なのが印象的でした。現在ではプレミアが付く程、根強いファンが多いWAVEDRUMに、15年の時を経て、最新機種が発売されます!どんな感じで進化しているのか?ドラマーの視点から実際試奏してきました。
まず、大きな違いとしては音源方式。24bit/48kHzの高音質で、DSP技術はそのまま受け継ぎ、前バージョンのフルモデリング方式ではなくPCM方式をプラス。これにより既存のリアルな打楽器サウンドはもとより、シンセ音やサウンドFXなどのサウンドが用意されており、より表現の幅が広がっています。優れているのは内蔵の圧力センサー。このセンサーが非常に優秀で、かなりの指の強弱にも敏感に、かつ迅速に反応しておりました。このときはタブラのサウンドをセレクトしていましたが、中心に圧力を加えながらの奏法によりサウンドが素早く反応しており、激しくうねっておりました。リム部にもセンサーが導入されており、叩く強さによってシタールのピッチが変動してました。面白かったのは、手を乗せて圧力を加えていくとフワ〜と浮遊感漂うサウンドが段々と鳴りだして、そこへメインヘッドの端の部分や、リムなどを叩いての多重演奏が簡単に行えます。内蔵の100種類のループやフレーズで演奏すると、まさに一晩中叩いてしまう程、楽しい楽器です。
王道のパーカッション、ドラムや、斬新なシンセサウンドなど、100種類を内蔵しており、その他、リバーブやディレイなどのエフェクトも内蔵。開発技師の方は「100個の楽器が用意されている!」とおっしゃる通り、一つ一つが丁寧かつ奥が深い作りになっていました。個人的には、MIDIやUSB端子などの外部との連携によるトリガー機能が欲しかったところですが、これ一台に集中して使い倒すという発想もまた良いものかと思いました。ドラマーやパーカッショニストの方はもちろん、普段打楽器を叩かない方でも、非常に楽しめる製品です!価格は6万円前後。発売は2009年の10月中旬を予定です!
次はステージピアノ、「SV-1」です。ヴィンテージ、レトロモダンというテーマで作られ、デザインも60年代のレトロフューチャリスティック、といった感じでステージ映えすること間違いなしです。
ピアノ、エレピ、クラビサウンドに特化した作りで敢えて他のオールインワンシンセなどにあるベンダー、ホイール、スプリット機能、またADSRなども排除されています。その代わり一つ一つのサウンドは一級品!ベロシティレイヤーも7段階とかなりリアルかつ多彩な表現を可能にしています。73鍵、88鍵と2種類ありますが両方ともリアル・ウェイテッド・ハンマーアクションとなっており演奏性もバッチリ。キーボーディストが本当に弾いて楽しめる製品と言えるでしょう。
サウンド面で注目すべき部分としてアンプモデリングが挙げられます。VOX等のアンプをシミュレートしてあり、さらに真空管回路「Valve Reactor」を搭載しているのでファットで暖かみのあるヴィンテージサウンドを醸し出します!ステージでのプレイに最適なようにコントロールノブも少なめに配置されているので演奏中でもすぐに対応できる上に、ツマミをいじってしまってもノブを押し込むことで前の状態に戻すことができる、という非常に便利な機能も付いています。こちらも専用エディターソフトによってより細かいエディットが可能です。また、オプション付属品として発売される専用バッグが秀逸で、丈夫な作りの上にキャリー付き。さらに同時に発売される専用スタンドも収納できます。価格帯は20万円台前半、10月くらいの発売になりそうです。4歳から鍵盤を弾き始め、ブラックミュージックの世界にどっぷり浸かったシンガーソングライター、ミトカツユキさんによるデモパフォーマンスはSV-1の美しいサウンドを最大限に引き立てていました。
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最後はコンパクトかつ本格的なサウンドでビギナーからプロフェッショナルまで幅広い人気を持つmicroシリーズから「microSAMPLER」です。名前の通りのサンプラーですが昨今のPADによるドラムマシンの延長ではなく、KORGはあえてキーボードで挑戦してきました!PADではどうしても演奏上の発音数も限られてくるし、音階を付けたときの分かりやすさにおいてもキーボードのほうがより実践的であることは事実です。
とくにこのmicroSAMPLERはどちらかというとレコーディングよりもライヴパフォーマンスを重視した作りになっており、わずか1.9kgという重量や電池駆動も可能というところからその機動性の高さが伺いしれます。またノブやボタンも筐体に沈み込む形で配置されているのでライヴ中に間違ってボタンを押してしまった、というトラブルも防げます。
デモパフォーマンスは渋谷発Beat Boxクルー、BEATSICK.JPの二人によって行われました。人間業とは思えないHuman Beat Boxの嵐に会場は息を呑みました。microSAMPLERのプリセットにはこのお二人のオリジナルサウンドが入っているのでかなり楽しめます!
なによりも特筆すべきはサンプリングのプロセスが非常に簡略化されていることでしょう!通常サンプリングにはファンクションボタンでサンプリングモードに入ってRecし、スタートとエンドポイントを指定して。。。。などと時間も手間もかかるものです。しかしmicroSAMPLERはボタン一発!ロータリーノブで5種類のサンプリングモードを選択してSamplingボタンを押すだけ!これならサンプラー初心者も抵抗無く使えるはず。このサンプリングモードがユニークで、特にKEY GATEというモードではアサインしたい鍵盤を押しておいてRecすればすぐにサンプリングでがきます!またAUTO NEXTモードでは前に組んでおいたシーケンスに対して上書きするようにリアルタイムでサンプリングができます。こういった機能は即効性を求められるライヴの現場において非常に有効な上にトラック制作などでもクリエイティヴィティを刺激するのでは、という印象を受けました。もちろんエディターソフトも用意されており、より細かい音作りも可能になっています。発売時期は9月中旬で価格も今までの流れのmicroシリーズと同じレンジになりそうです。
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演奏する楽しさはライヴパフォーマンスはもちろん、制作のモチベーションにも大きく関わってくるところです。今回のKORGの新製品群はそういった刺激を求めるミュージシャンにとって非常に魅力的だと言えるでしょう!

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