広帯域のサウンドを持つピアノ。そのすべてを捉えるマイクはどれがベストでしょう？出来る限り同じ条件下での録音ができるようにこだわり、レコーディングを行いました！貴重なプレーンな状態でのピアノを使った音源。ペンシルタイプを中心に、そのサウンド選びにご参考下さい！
マイクセッティングと録音機材
出来る限り同一のコンディションでの録音ができるように、マイクのセッティングには最新の注意を払いました。カプセルが同じ位置に来るようDPAのステレオバーを利用し、さらにマイクホルダーでのサウンドの違いが出ないようにクリップタイプのAT8410aを用意しました。基本的にはX-Y Stereoでの収録を行っています。数種類のラージダイヤフラムモデルはセッティングの都合からA-B stereoでの収録となっています（カプセル間隔は20cm）。マイクスタンドはEnhanced Audio Reveletorを使用し、ピアノ自体からの振動がマイクに伝わらないよう工夫をしてみました。
音源に関しては、中間部分まではリバーブを掛けてあります。（TL spaceのプリセットconcertgebouwを使用）後半部分は、No Effectの素の状態となっています。こういったマイクで重要となる、リバーブとの馴染み具合に関してもご確認いただければと考えております。
また、あくまでも比較試聴用の録音ということで、プレイングノイズはある程度許容して進行をした関係上、若干のペダルノイズ等が残っていますが、ご容赦ください。今回の録音ではアーティストプライベートスタジオのピアノを使用させていただきました。このような、テストレコーディングに使用させていただきましたこと、この場をお借りして御礼を述べさせていただきます。
収録アーティストのご紹介
青山 奈奈
ハワイアンバンド太田紀美子とThe Birdsの専属ピアニスト。鮮やかなタッチと、軽やかな音色は独自の世界を描いています。
収録スタジオのご紹介
紀尾井町スタジオ
江戸時代に当地にかつてあった紀州徳川家中屋敷、尾張徳川家中屋敷、彦根井伊家中屋敷からネーミングされた、歴史ある土地「紀尾井町」にひっそりと隠れ家のようにつくられたスタジオ。
あたたかみのあるウッディな内装に、スタジオの窓からは清水谷公園の緑が展望できます。スタジオ内にはBösendorfer社のグランドピアノも常設しています。現在、アーティストプライベートスタジオとして運営中。
それではお聴きください！（マイクの画像クリックで再生します）
【Modarn<->Vintage】【Clean<->Fat】の2つの要素からマイクキャラクターによる配置を行いました。（あくまでRock oNスタッフの独断による聴感上の配置です。また、マイクは録音環境によって音質が変化します。データはあくまで参考程度にご使用ください。）
Modearn : DAWとの相性、超高域(20kHz)の存在感、素子、回路技術の向上による特性の向上が顕著に見られることをModernと定義。
Vintage : 歴史的名器の持つサウンド、ニュアンスを色濃く感じさせる物、当時の回路、材料にこだわりがあることをVintageと定義。
Clean : 高域のエッジの強さ、フラットなレスポンス、スピード感などを合わせ持つことをCleanと定義。
Fat : 中域の厚み、音の存在感、音が前に出てくるサウンドといった要素を持つことをFatと定義。
すべての試聴ファイルは24bit96kHzのWAV形式にてダウンロードいただけます。ご自身の制作環境でもぜひお聴きください！
