AEA公認の日本正規ディーラーである Rock oNは、輸入ダイレクト販売で信頼と品質をダイレクトにカスタマーへお届けします!
AEA(Audio Engineering Associates)社 – 創始者のWes Dooley氏は、1976年に、販売終了になったRCAマイクロフォンのリペアサービスを開始。 1990年代には、RCAのリボン部を使用して、外観、音色など完全に復活させた、RCA44の復刻版「AEA R44C」を発売しました。その後、1.8ミクロン、4.7mm x 59.7mmのビックリボンを使用した「Big Ribbonマイクロフォンシリーズ」を世に送り出しています。
現代版のリボンマイクロフォンとはまたひと味違った趣と、ビッグ・リボンならではの良さを熟知した氏は以来ビッグ・リボンを作り続けています。
ディスカバリーチャンネルで放送されたAEAリボンマイクロホンのメイキング映像。手間ひまかけて作っていますね!
R44C
A840
N22
N8
AEA創設者のWES氏に訊く!
ここからは、先日Rock oN渋谷店に来店したAEA創設者のWES氏からの貴重な解説を交えて、そんなAEAリボンマイクロフォンの魅力に迫りましょう。
そもそも、リボンマイクとは他のマイクと比べてどのように違うのでしょうか。
コンデンサーやリボンなどがまだ無かった頃、マイクロフォンは電話機等に使用されるカーボンマイクというものが使用されていました。電話機としては申し分ない出来でしたが、その後レコーディング技術が広まるにつれ、様々な会社がそのクオリティを高める為にマイクロフォンの開発に取り組み始めました。
1919年に無指向性のコンデンサーマイクが誕生し、1924年にリボンマイクが開発されました。
コンデンサーマイクは最もモダンなマイクとして、ライブPAシステムや映画サウンド技術での音声収録でも非常に注目されました。しかしリボンマイクはコンデンサーのようにダイヤフラムが強く張っているのではなく、1.8マイクロmmしかない薄いアルミニウム膜が緩く張られ、双方からの振動にも細やかに反応できる利点があります。それ故に非常に小さな振動でも電力として伝える構造になっており、「サ行」など周波数の高い発音に対しても過敏に反応しすぎないメリットを備えます。
他のマイクロフォンは仕様レンジ(特性)があり、ギター用やボーカル用、ドラム用など、音源にあった指向性を備えているため用途が狭められていますが、リボンマイクについては20Hz以下に共振周波数をもっているのでほぼ同じ音質でキャンプチャすることができます。正面から角度をずらしても同じ周波数特性での録音ができるのもリボンマイクの魅力の一つです。さらにルームアコースティック(音場の響き)、リバーブ感などの再現性も非常に高く、綺麗に収録できる為、アコースティックな録音に最適なんです。
伝統的なノイマンのU47などは、従来のテープマシンに録音するという意味では非常に優れたコンデンサーマイクロフォンでした。というのもコンデンサーマイクは高域の周波数が強調され、テープマシンでは高域がすり減っていってしまう傾向にあったからです。しかし私たちは例えば映画の台詞録音等に求められるクリアなサウンドを追求していく中で、レゾナンスに特性の偏りがないリボンマイクを自然に好んでいきました。
今日、ロードオブザリングなどハリウッドの有名な映画のオーケストラ音楽収録のほとんどはR44のリボンマイクをメインに2本立てています。それだけでも、十分にディティールを再現できるのです。
1932年にRCAを創設して依頼、今でも多くの方が世界最高のマイクだと言って使用し、メンテナンスを求めてきます。ただ、マイク自体に非常に重量があり、扱いが大変な点はやはり改善されるべきでした。AEA社ではそういった点を改良し、より現代に即した形での最高のリボンマイクの復活を成功させました。
AEAに多くのラインナップが存在する理由は、何を録音するかという素材の問題ではなく、むしろどの位置から録るのかという「距離」の問題によるのです。オンマイクでしっかり低域成分が必要なのか、ディスタンスでアンビエントを収録するのか。これがすごく重要な事です。リボンマイクは、どのモデルでもローエンドからハイエンドまで同じ周波数特性でストレートでエレガントに収録する事が出来ますので、一つ持っているだけで大きな即戦力になる事は間違いありません。
私たちが常に「いい音」について考えなければいけないのは、エンドユーザーが最終的にどういった環境で聞いているのかという事なんです。AMラジオだったり、iPhoneだったりですね。デジタル全盛期のこの今の時代になったからこそ、原音に忠実なデジタルレコーディングが可能となり求められ、リボンマイクが注目され直してきた理由もそこにあり、コンデンサーが最も適しているということはなくなってきているように思います。
Wes Dooley , AEA
ここからは各マイクの実用例を試聴。適材適所による秀逸なマイキングと狙い通りのサウンドをお楽しみください!
A840
Trumpet
Trumpet Close Mic – A840 – D.A.V. BG1 Preamp
Room Mic – R88 – RPQ Preamp
Converters: RME Fireface UFX
DAW: Nuendo 4 @ 96k/24bit
R88
French Horn
Room Mic – R88 – D.A.V. BG1 Preamp
Converters: RME Fireface UFX
DAW: Nuendo 4 @ 96k/24bit
N8
Viollin
Fiddle – N8 – Edirol R44 Preamp
Room Mic – R88 – Edirol R44 Preamp
Converters: Edirol R44
DAW: Nuendo 4 @ 48k/24bit
N8 Cello
Cello – N8 – Millennia Preamp
Room Mic – R88 – RPQ Preamp
DAW: ProTools HD @ 96k/24bit
N8 DRUM
Kick – R44 – RPQ Preamp
Overheads – N8 (x2) – Millennia Preamp
Room Mic – R88 – RPQ Preamp
DAW: ProTools HD @ 96k/24bit
N22 + R84
Nylon Guitar and Voice
Voice – R84 – Grace M801 Preamp
Guitar (body) – N22 – Grace M801 Preamp
Guitar (neck) – N22 – Grace M801 Preamp
Room Mic – R88 – Grace M801 Preamp
Converters: RME Fireface UFX
DAW: Nuendo 4 @ 96k/24bit
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記事内に掲載されている価格は 2016年1月8日 時点での価格となります。
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