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いよいよ始まった花粉症が広州に来てすっかり症状がなくなったIH富田です。そうです。ここ広州はスギ花粉がほぼ飛んでいないのです。さらに気温は24度と初夏並みの陽気で、非常に過ごしやすいです。
明日から始まるProlight + Sound 広州の舞台となるこの街は中国の南に位置する華南地域の広東省にあり、北京や上海に並んで中国が「国家中心都市」という重要都市に指定される街です。
特に外国との貿易が盛んで経済的にも豊かで中国全土の中でも市民の平均月収が上海を超え最も高いとされる都市です。そのため子供の教育に熱心な親が多く、いたるところに音楽や絵画のような英才教育の教室が立ち並んでいました。教育水準も高く、親日家も多いのです。
また広州は上海のような大都会とは趣が違い、銀座のようにハイブランドショップが立ち並ぶ目抜通りがあるかと思えばその裏路地にはいわゆる昔ながらの中国らしい景色がひろがる魅力ある街並みが魅力です。
(画像出典 Wikipedia)
若者が集まる広州の歩行者天国 北京路を散策しました。この画像は入り口で、この中にたくさんのファッション専門店や宝飾店が立ち並んでいます。
突然道に現れるガラス張りの床。実はこの下には古い遺跡が保存されています。1300年から1600年のものと見られる道だということです。市民の暮らしに遺跡が自然に溶け込んでいることも驚きですが、その上に繁華街を作ってしまう大胆さも興味深いです。
メインの通りを少し脇に入ったところにあった 大佛古寺。なんと1000年以上の歴史を持つ由緒あるお寺です。とても大きく優雅なデザインで見惚れてしまうのですが…
入り口には僧のお説教を流すための大型モニターが取り付けられ、なぜか門が平面的な意匠。(瓦や看板はプリントだなあ…)歴史あるが故に改修を繰り返していくうちに近代的になっていくんでしょうね。この感覚も中国文化の興味深いところです。
さらに裏通りへと足を伸ばすと「卓球」と書かれた看板が。「お、中国っぽいなあ」と思って近づくとなんとビリヤード専門店。よく見ると「桌球」と書かれていて、これはビリヤードを指すそうです。日本でいう卓球は「乒乓球」と書き、「ピンパンチュウ」と発音します。ここから卓球がピンポンと呼ばれるようになったとか。
これは広州市街地でよくみかけるレンタサイクルです。片支えのフロントフォークにモノコックフレーム。この形状だと多分シャフトドライブでしょうか。タイヤもチューブレスのようです。後輪の泥除けもなかなか面白いデザインですね。30分単位で借りられ乗り捨てOKということで、多くの人が利用していました。今日歩いた北京路で走っている自転車の7割はこれでした。
広州の大通りはほぼ必ずと言っていいほど自転車専用帯があり、皆ルールを守って正しく乗っています。歩道で無理やり走っている自転車は無かったので、これは日本も見習いたいと思いました。
本文とは関係ありません。すごく良い味を醸し出している自転車だったので、とっさにシャッターを切りました。
市民の憩いの場。無料で使える公園、 人民公園にやってきました。広州市内は無料でのんびり使える公園が少ないらしく、こういう場所は貴重なのだとか。
歌と踊りで魅せる集団を発見。カラオケだとは思うのですが、アップテンポな打ち込みポップスを大音量で奏でながら聴衆を巻き込み盛り上がっています。
そのすぐ隣では、さらに大きな音でテレサ・テン風の中華ポップスをかけ、ダンスをする人たちを発見。「お、いいね」なんていう雰囲気で人が踊っては去り、踊っては去り。のべ人数では数十人は下らないと思います。
こちらがダンスのサウンドシステム。ちょっとした小規模レイブくらいの音量が出ていたのですが、ホーンがのびやかな高域を再生していて、とても美しい響きでした。世界最初のDJと言われるジャマイカのクール・ハークのサウンドシステムはこういうものだったのかな、と本気で感慨深くなってしまいました。良い歌があると踊る。なんかいいなあ、とほっこりとした気持ちになりました。
それにしても広州のお年寄りは御達者です。公共施設もバリアフリーがまだ普及しておらず、繁華街は階段が多いのですがそれをグイグイと力強く登っている足腰の強さが元気の秘訣なのでしょうか。
「公園前」駅で電車に乗る前に見つけたComic city。商業地下街なのですが、秋葉原と中野ブロードウェイの間くらいの密集度で数十件のこういう専門店が軒を連ねています。
さきほど行った北京路にはアニメイトの広州支店もあったということを後で知りました。
広州タワー
日も暮れましたが、最後に広州のランドマークの 広州タワーに登りました。
有名人の蝋人形や「パラシュート厳禁(!?)」の注意書きの前を通り過ぎ、変わったピアノを発見。
詳細は全く不明なのですがタワーのロビーに置いてありました。
中国製のピアノであるというところまでは情報を得たのですがそれ以上は無理でした。広州の夜景を一望できる展望ルームに到着。ガラス張りの床で記念撮影をするのが流行っているようです。たしかに楽しそう。
私はさらに歩を進め最上階へ。ここはボール型のゴンドラに乗ってタワーの外周をゆーっくりと回れる仕掛けになっています。これまで体験したことのない乗り物だったので始めは肝を冷やしましたが、すぐに慣れリラックスムードに包まれました。
こういう夜景を約15分ほど楽しめます。静かでとーってもロマンチックです。
ここは地上460mの超高層階なのですが、まさかのオープンエアー。暖かい風がやさしく吹きとても心地よいです。さすがに街の喧騒もここには届かず、お客さんたちの楽しげな声だけが空と夜景に溶け込み、不思議と落ち着き温かい気持ちになりました。広州に観光にいくならばここはおススメです。(ただしここまで登ってゴンドラに乗るとセットで約¥5,300ほどかかります。ちょっと覚悟がいるかな)
あとは地上480mからのフリーフォールもあるのですが、カメラの持ち込みNGで、盛り上がりが全く誰にも伝わらないということで今回は断念しました。
東京のように端から端までびっしりと輝いている夜景とは違い、所々に真っ暗な虫食いもある広州。しかし灯一つ一つがとても力強く輝いている印象を持ちました。エネルギッシュで派手好きの人々の暮らしが夜景に現れているような気がします。
明日からのProlight Sound 広州はこの街からお届けします。疲れを知らないパワフルシティから、何が飛び出すか。ご期待ください!
Prolight + Sound 広州とは?
『Prolight + Sound』は舞台照明や装置、ならびにプロオーディオの見本市。フランクフルトを発祥としていまはロシアや上海そしてこの度の広州へと影響力を拡大しています。
記事内に掲載されている価格は 2017年2月21日 時点での価格となります。
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