個性的なアナログシンセドラム音源でダンスフロアを揺らす、ご当地ドイツの『JOMOX』ブースに新製品!
アナログキックやサンプリング金物を含む11のドラムインストゥルメンツ、サンプラー、4オペFMシンセサイザー、シーケンサーを搭載したフラッグシップ機『ALPHA BASE』の登場にJOMOXファンは大興奮です!
このALPHA BASEは1996年にリリースされた909インスパイアのリズムマシンXBase09 から20年以上に渡って培われた技術の結晶です。キックは専用音源MBase11から。ハイハットはXBase 999から。パーカッションは専用音源MBrane11から技術を引き継ぎ、それを進化させてバランス良く融合。
これまでRoland TR-808や909を意識したアナログのドラム音源は数多くありますが、JOMOXのサウンドは特に個性的でXBase09からその個性を貫き続けています。ぎゅっと詰まった中域とクセのある倍音に、その音を聞いただけでJOMOXと分かる人も多いのではないでしょうか。
とはいえこのALPHA BASEのサウンドはメーカーが「過去最高のドラムサウンド」というだけあって説得力があります。太さと荒々しさがあり、はじめはアナログレコードがかかっているのかと勘違いしたほどの完成されたテクノサウンド。搭載したリバーブとの相性が良くて、テクノレーベルBASIC CHANNEL系のドラムがこれ1台で完結できます。
従来のデザインを踏襲したデスクトップタイプで、ひと目でJOMOXと分かる色使いもクールです。
ALPHA BASEはアナログ音源の他に4オペレーター/6ボイスのFMシンセサイザーを搭載。いわゆる一般的なシンセサウンドやベースはもちろん、FMシンセのメタリックな音を利用したパーカッション音も作れます。そして更に最大4秒のメモリができるサンプラーも搭載。サンプルは本体で直接録音可能ですがSDカードを介してインポートも可能。フォーマットはWAV/AIFF mono 16bit / 48kHzとなっており、サンプルは本体内で編集可能。ピッチ、音量、Loop Phaseをモジュレーション可能です。
シンセサイザー音源の歴史を紐解くと、まずアナログ音源から始まり、次にアナログ音源では不得意な奇数倍音を生成できるFMシンセが脚光を浴び、次にリアルな音源再生を求めてPCM音源が台頭した歴史がありますが、このALPHA BASEにはその歴史が凝縮されていると感じました。
お次は、11トラックの16ステップシーケンサー。トラックごとにシャッフルやステップ解像度を変更可能。そして ALPHA BASEの各パラメーターの値をシーケンサーのステップごとに記録させるパラメーターロック機能付き。この機能は複雑な音変化をプログラム可能にし、トラックの作り込みの幅がぐっと広がりました。
そして本体上部16個のツマミは音色作りに集中出来るだけでなく、ライブパフォーマンスの際にも両手でパラメーターを同時エディット出来ます。ツマミ間のスペースがゆったり取られているのはエディットしやすいですね。
本体背面に横長の溝を確認。これはサンプルデータを本体に読み込むためのSDカードスロットです。Midi入出力はもちろん、USB端子が付いているのでパソコンにUSBケーブル直結で使用可能。(MIDI送受信のみでオーディオインターフェース機能はありません)
これまでと変わらないアナログの「JOMOX」サウンドを主張しつつ、FMやPCM音源方式を融合進化したこのALPHA BASEで、新しいジャーマンテクノが産声を上げる事でしょう!
Writer.Ibe
JOMOX
http://www.jomox.de/product_details.php?lang=1&category=1&product_id=21
記事内に掲載されている価格は 2017年4月21日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ