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2010年3月4日、Rock oN渋谷店に、MOTU社のマーケティング・ディレクターJim Cooper氏が来店されました。MOTUといえば、定番の「DP7」やソフト音源、そしてコンピューターのプラットフォームを超えて評価の高いオーディオI/Oなど、幅広い製品を揃えていますが、それら製品を始め、世界中で評価されるMOTUブランドのことを知り尽くしたJim氏に、Rock oNが気になるあんなことやこんなことをざっくばらんに投げかけました。
“ちょっと危険な裏話もあるかもしれない(?) Jim Cooper氏に訊く、MOTUのあれこれQ&A! YouTubeムービーもありますよ♪”
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Q.Macに対応した最初の音楽ソフトPerformerから25年の歳月を経て、今では最新の7.1へと進化を遂げたDigital Performer(以下:DP)ですが、その歴史の中で培った、競合他社のDAWに差をつけるDP7.1の利点を教えてください。
A.最新版DP7は、初心者からプロフェッショナルまで幅広いニーズに応える基本性能や高音質を持っていますが、他社との決定的な違いは、特に高い安定性といえるでしょう。また、MOTU製品は旧製品のドライバの更新や、コンピューターの新OSへの対応なども、可能な限りアップデートを続ける姿勢ですので、安心して使っていただくことができます。トラブルやコンピューターとの相性に惑わされることのない環境によって、音楽制作により集中できます。
Q.Ultra Lite-mk3 Hybridのように、今後MOTUのオーディオI/Oは全てUSB2とFireWireのハイブリッド化になるのでしょうか?Mac BookからFireWireが無くなったこともあり、ユーザーの多くはハイスピードUSBに注目しています。
A.USBへの注目は私たちもしています。今後に期待していてください。
Q.MOTUの代表的なオーディオI/Oは「Mk3」になってから、マスターボリュームとヘッドフォンアウトボリュームが一つになっていることで賛否両論あるのですが、これについてはどう思われますか?
A.確かに。それらの出力を分けることができたらもっと操作性がよくなりますね。貴重な意見を伺えてよかったです。(この後、マスターやヘッドフォン、サラウンドのモニタリング用のデバイスを考えてみたい、というすごい話も出たのですが、今はまだ詳細を書けないのです!今後に乞うご期待!)
Q.MOTUは長年、MIDI I/O製品をリリースし続けています。MIDI I/O機能を持つオーディオI/Oが標準化してきてはいますが、今後MIDI I/O専用デバイスはどうなっていくのでしょうか?
A.MIDI I/Oはこれからも生産を続けますよ。ビデオ用のシンクロナイザーを統合した製品も考えられるかもしれませんね。

Q.たしかに、MOTUはビデオに関するハードウェアもリリースされています。オーディオだけでなく、ビデオ分野の開発までされるようになったきっかけは何だったのでしょうか?
A.かなり昔になるんですが、「Video TimePiece」というビデオのタイムコードジェネレーター製品が高く評価された実績もあり、MOTUは元々ビデオ関連の開発を続けていました。エンジニア的な視点で見ると、オーディオの技術の延長上にビデオ技術があるので、比較的簡単に開発することが可能です。しかし、セールスマーケット的な見かたをすると、オーディオとビデオは違う分野なので、開拓には苦労することがあります。
Q.日本では、MOTUのビデオ関連製品はあまり知られていないような気もします。アメリカでの需要はいかがでしょうか?
A.今は比較的安価で、高速なコンピューターを手に入れることができます。また、オーディオとビデオの距離がだんだん近づいてきているのも事実です。その影響もあり、オーディオから映像へシフトしたユーザーが多くいることを私は知っています。このシフトチェンジは必然的でしょう。MOTUは長年オーディオ分野を開拓し、常に結果を出してきました。ですから、MOTUの技術力と信頼性を知る、オーディオから始めたビデオ制作者を(今は)ターゲットにしています。Rock oNさんも録音機材だけでなく、映像機材の販売に力を注いでいるようですし、その意味では私たちはよく似ているような気がします。
Q.NAMM Show 2010で発表になったEthno Instruments 2やBPMなど、MOTUはソフトウェア音源の評価も高いですが、今後もこういった製品のリリースに力を入れていかれますか?
A.多くの人に喜んでもらえて、嬉しく思っています。それから、新たなサウンドライブラリの開発も視野にいれていますよ。ライブラリに関しては、ヒットする商品を作るのはかなり難しいんですが(笑)
Q.MOTUのソフトウェア音源にはiLokが付属されていますが、今は多くのユーザーがすでにiLokを持っています。それでもiLokを付属させている理由はあるのでしょうか?
A.MOTUの哲学として、「購入したらすぐに使える状態で販売する」という考えが根底にあります。iLokを付属することにより、インターネットに接続することもなくソフトを使うことができます。それにiLokを持っていないユーザーもいるはずですので、基本的には今のスタイルでいきたいですね。
Q.これらソフト音源、特にBPMのようなパーカッションサンプラーは、NIのMASCHINEのような、専用コントローラーとセットになった製品も存在しますが、MOTUではコントローラー製品のリリース予定はありますか?

A.今はまだありませんね。
例えばBPMは、現在リリースされているほぼ全てのコントローラー、パッドに対応しています。私たちは、ユーザーが、自身にとって最も使いやすいコントローラーを選び、最適な環境で使えるような製品作りをしています。近々、BPMのアップデータver1.1を公開しますが、これは今まで以上にハードウェアとのシームレスな連携がとれ、マッピングがさらに簡単になるものです。
コントローラーに関しての案はたくさんあるんですが、今はまだはっきりしたことはお伝えできないので残念です。ただ、「BPMがさらに使いやすくなるようなコントローラーができたらいいですね。」というメッセージはお伝えします。
Q.Rock oNは、独自のハードウェア本体を持ち、タッチパネルやフィジカルコントローラーで直接パラメーターを操作できる、TANGOをさらに進化させたような音楽制作専用機を待ち望んでいます。MOTUはそういった次世代の音楽制作デバイスの開発はされていないのでしょうか?
A.これからのコンピューターは、マウスとキーボードの操作から離れ、タッチパネルのような、コントーラーを搭載したものが主流になるでしょう。MOTUだけではなく、多くのソフト、ハードウェアメーカーもそういうことを考えているでしょうね。
Q.ではMOTUが一番最初にそういったデバイスを製品化する可能性もありますか?
A.ハードとソフトの複合機ともなれば、値段がかなり跳ね上がってしまうでしょうね。それはMOTUのユーザーにとってあまり嬉しいことではないかもしれないですね。
Q.では最後に、今後のMOTUの未来、方向性について聞かせてください。
A.MOTUの方向性は曲げないですよ。私たちの信念として、するべきことをするだけです。ただ、ここではまだ言えないアイディアがたくさんあるんです。ぜひこれからもMOTUに期待してください。
もしあなた達(Rock oNや、この記事を見ているあなた!)にアイディアがあったらぜひフィードバックしてほしい。MOTUはみなさんの声を聞きたいと常々思っています。
Q. 今後のWindows対応の予定は?
A. DP以外の製品は、Mac/Windowsのクロスプラットフォームに既に対応しています。DPに関しても、マーケティング的な観点から、ある程度以上のボリュームの販売が見込めるようであれば、今後Windows版の開発を視野に入れる可能性はあるでしょう。
「我々MOTUは、クオリティには一切の妥協をしない」と熱く語ってくれた、Jim Cooper氏。我々からの要望や質問を真摯に受け止める姿勢そのものが、MOTU製品の良さを物語っていました。今後のMOTU製品の展開に期待しましょう!