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InterBEE 2014

InterBEE 2014:YAMAHA

YAMAHAより、ライブサウンドの高品質化、多様化に応える新たなフラッグシップSRコンソール「RIVAGE PM10」が満を持して発表!

2014年11月19日、InterBeeが開催された幕張メッセに隣接するホテルニューオータニにて、YAMAHAよりライブサウンドの高品質化、多様化に応える新たなフラッグシップSRコンソール「RIVAGE PM10」が満を持して発表されました。

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1974年に本格的なコンサート用ミキサー「PM1000」を発売し、デジタルミキサーとしては、1987年にはデジタルミキサー「DMP7」を発売。

圧倒的な信頼性と機能性、利便性に世界中のエンジニアから支持を得て、SRの現場に浸透し、様々な現場で使用されてきたYAMAHAのデジタルミキサー。
デジタルミキサーならではの高音質で高度な信号処理、及び信号の劣化やノイズの影響を受けにくくなるだけではなく、「Dante」を採用し、入出力コンポーネントのネットワーク接続により
大規模で自由度の高いシステム構築を組むことが可能となり、ワイヤリング、複雑なセッティングの再現(シーンリコール)などが簡素化されたり、省スペース化を図れたりと、
年を追うことに利便性が向上し、もはやSRシーンでは切っても切れないシステムのコアとなっています。
YAMAHAのデジタルミキサーはその歴史から数々のイノベーションを定義し、そこから生み出された新機能は今やスタンダードとして定着しています。
そして、更なるイノベーションを定義するために、サウンドクオリティ、操作性、機能、信頼性、拡張性などあらゆる要素を徹底的に磨きぬいた「RIVAGE PM10」は
真のフラッグシップとしてふさわしく、そして、YAMAHAの哲学、トラディショナルを重んじ、そして違和感を感じさせない大きな革命を提案しています。
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◎RIVAGE PM10のフィロソフィー。何も足さず何も引かないシグナルにエンジニアが絵の具のようなツールでデザインする創造性
まず、「RiVAGE PM10」の発表会は、定義として以下の様なプレゼンから始まりました。
「創造性豊かな音創りの出発点は、無色透明なサウンド。それがヤマハミキサーの根幹をなす考え方であり、哲学といってもいいでしょう。」
ステージでなっている音をありのままに取り込み、そこからさまざまな色付けを行う。色付けについてはあたかも絵の具のようと比喩され、
クリアでナチュラルな入力、何も足さず何も引かないシグナルのインプットに対し、「RIVAGE PM10」では絵の具の部分にYAMAHAの提案する
イノべーティカルなアイデアがふんだんに盛り込まれていました。
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◎ハイブリッドマイクプリアンプ
マイク入力の最前段となるプリアンプ部はトラディショナルなナチュラルサウンドを極めたYAMAHAの揺るぎない土台であるアナログ部と、YAMAHA独自のモデリング技術
VCM(Virtual Circuitry Modeling)テクノロジーで進化を遂げたデジタル部にて構成されます。
すべてのマイクプリのデジタル段には、かのRupert Neve Designs(RND)社のトランスフォーマー回路と、おなじみのSILKプロセッシングをモデリング。
いわゆるTextureノブにてシグナルのカラーバリエーションを広げています
※Virtual Circuitry Modeling(VCM)とは?
アナログ回路を素子レベルでモデリングする技術。ハードウェアのアナログ機器を構成する抵抗やコンデンサー、回路の構成、ふるまいまでを正確にモデリングし
微細な性質、挙動を徹底的に再現し、音楽的なサウンドを表現力豊かに実現する技術です
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◎チャンネルEQ/コンプもインテリジェンスに進化
EQはおなじみのフルパラメトリック仕様で、4種類のかかり方の違うアルゴリズムが搭載。効きの良さを特徴とするものから、自然でなめらかな音作りが可能なものまで、
YAMAHAの原点を踏まえ、さらなる進化を遂げています。
また、Compセクションも2系統を装備し、ゲート、コンプ2種、ダッキング、ディエッサーの中からソースに合わせて任意にアサインが可能です。
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◎VCMプラグインによるクリエイティブなサウンドメイキングの進化
前章であげたRND社の70s,80s,の銘器「Rupert EQ 773」,「Rupert EQ 810」や「Rupert Comp 754」、「Rupert Comp 830」や、
TC Electronic社のルームシミュレーションリバーヴ「VSS4HD」やエンベロープフィルターを使ったトリガー不要のゲートリバーヴ「NonLin2」も
メーカーを超えたコラボレーションを実現し標準搭載。さらに今後のバージョンアップにてEventide社の名器「H3000」をLive仕様特価にアレンジした
「H-3000-Live」も追加予定とのこと。現場で直感的に、そして音楽的な魅力を昇華させるVCMプラグインにより、更にクリエイティブなサウンドメイキングができそうです。
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TOUCH AND TURNノブにより、左手にてタッチパネルにてノブを選択し、右手ですぐにパラメーターを変更できるアイデアは秀逸です。
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◎期待を裏切らないYAMAHAならではの直感的な操作性
多チャンネル化するデジタルミキサーの弊害として、任意のチャンネルに素早くアクセスがしにくいといったものが有ります。
多重構造となったレイヤーチャンネルは直感的な操作の妨げとなりますが、「RIVAGE PM10」では最低限のステップにて任意のチャンネルにアクセスすることが出来ました。
1Bayに12ch配置されたフェーダーは12chごとに右側に6レイヤー分としてLED表示され、12x6ch=72ch分を更に上部のレイヤー2Bankにて最高3ステップにて144ch分のインプットに瞬時に
アクセスすることが出来ます。この144chはDanteカードの最高入力分に相当しますので、現実的に瞬間的なアクセスと言っても過言では無さそうです。
また、それぞれの機能に合わせて新たなレイアウトで配置されたエンコーダー、ボタン、インジケーターは、慣れ親しんだ従来のYAMAHAのコンソールの操作感のイメージを
壊すことなく、より利便性が増し、快適な操作ができるような印象を受けました。
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◎日本のメーカーならでは(?)の細かい気配り、おもてなし
主要なエンコーダーにはパラメーターの位置を示すインジケーターがついていますが、「RIVAGE PM10」では、新デザインである「ホースシューリング」を採用。
下方向からみた場合12時の位置がツマミで隠れないようにする細かい配慮です。
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また、パネル手前下側にはヘッドホンハンガーや小さなランプが下向きに照らされ、キーボードやマイク、進行表などをおいた際に手元を照らすことができます。
フラッグシップの名に恥じない、まるでファーストクラスのようなおもてなしとも言えるのではないでしょうか?
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◎シーンリコールにも大きな進化が。アイソレート機能とオーバーレイフィルター
デジタルミキサーを使用するにあたって非常に便利な機能。「シーンリコール」。
予め仕込んでおいたシーンデータを瞬時にすべて復元できることは非常に魅力的な機能です。
しかしながら、すべてのチャンネル、パラメーターを今あるシーンから切り替えたいかとなると時と場合によると思います。
従来のリコールセーフ機能から一歩進化した特定のチャンネルモジュール全体をEQやダイナミクスなどのライブラリーを含めた
あらゆるメモリーリコールから保護できるアイソレート機能が追加されました。
また、作りこんだシーンデータから突発的な事情により、相対的なバランスをすべてのシーンにおいて一時的に修正しなくてはならない場合でも、
新搭載されたオーバーレイフィルターによって実用性が高まると思います
例えばボーカルが体調不良により、当日3dBほどの声量が足りない場合、シーンを呼び出すたびにボーカルに3dB補正をしなくてはなりません。
オーバーレイフィルターはシーンデータはそのままにボーカルのチャンネルに+3dBの相対的なレベル調整を加えてあげることにより、
リアルタイムな対応として大いに活用ができそうです。
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◎「RIVAGE PM10」の構成とYAMAHA新伝送規格TWINLWNe
「RIVAGE PM10」はコンソールである「CS-R10」、DSPエンジン「DSP-R10」、そしてI/OラックとしてRPio622の3つの機材で構成されます。
それぞれを、今回「RIVAGE PM10」より採用されるYAMAHA専用のネットワークプロトコル「TWINLANe」にてリング接続されます。
「TWINLANe」は最大400chのオーディオネットワークを構築することができ、1つのリング当たりDSPエンジンを2台とI/Oラックを8台まで接続が可能
。リング接続であるので接続の脱落、ケーブルの切断などのトラブルに対してのリダンダントも考慮されています。
「TWINLANe」はYAMAHA専用のネットワークプロトコルでありますのでクロージングな環境に見えますが、外部DAWやレコーダーとのやりとりは
従来通りDanteネットワークを使用しますので、システムの信頼性と拡張性もしっかりと考慮されています。
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◎I/Oラックの拡張性
I/Oラックには6スロット分のRYスロットを持ち、システムによって、ADカード「RY16-ML-SILK」DAカード「RY16-DA」AES/EBUカード「RY16-AE」
の3種類から構築できます。また、前面部にはMYカードスロットを2スロットスタンバイしていますので、過去のカード資産も有効に活用できる仕様となっています。
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フラッグシップの冠とともに堂々とお披露目された「RiVAGE PM10」。機能性は操作性、そして何よりも音質に徹底的にこだわり、
ネクストスタンダードになるべく、熱いイノベーションを提示しました。業界をけん引するデジタルミキサーの雄、YAMAHAだからこそできる
つぎなるマイルストーンへの第一歩。販売開始は2015年中を予定しているとのことで、さらなるソフトウェアの作り込みをし、満を持してリリースされることでしょう。
SRシーンに「RiVAGE PM10」が投入され、さらなる熱いシーンをクリエイトされることを切に期待します!
Writer : Sakata
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