Rock oN Company 2011 NAMM ショー・レポート!

Waves

名機Aphex Aural Exciterのパーフェクト・イミュレーターが、な、な、なんとWavesから登場!!! ユーザー待望の新バージョン、V8のアナウンスもありました!!!

ここ数年、出展するトレード・ショーでは必ず新製品を発表して、我々の期待に応えているWaves社。言わずと知れた、プラグイン界のキング・デベロッパーです。
もちろん今回のNAMMショーでも、期待を裏切らず、新製品を披露してくれました。その名もWaves Aural Exciter。説明するまでもありませんね。Aphex社が生み出した“音の明瞭度を引き上げる”不思議なエフェクト、「Aural Exciter」を完璧にプラグイン化した製品です!!!
実はAural Exciterは、過去にもDigidesign(現・AVID)の手によってプラグイン化されています。このDigidesign製Aural Exciterは、Pro Tools|HDユーザーの間では定番プラグインと言ってよく、愛用しているという人も多いのではないでしょうか。ですのでショーが始まる前、Waves社がAural Exciterをリリースするという情報を知ったとき、「え、なんで? Digidesign製のヤツは、Waves社的にはダメってことなのかな?」と少々疑問に思ったのですが、ショーが始まってすぐにWaves社ブースに足を運び、その理由が分かりました。Waves Aural Exciterは、Type BやType CといったポピュラーなAural Exciterではなく、な、な、なんと1970年代にごく少数生産されたオリジナルの(一番最初の)Aural Exciterをプラグイン化したものなのです!
Waves社のスタッフによれば、オリジナルAural Exciterは真空管回路で、現在動作するものは世界に5台(!!!)しか存在しないとのこと。Waves社はその5台の中から最も状態が良いものを2台借り入れ、じっくりと時間をかけてモデリングしたとのことです。もちろん今回のプラグイン化は、Aphex社の全面協力のもと行われました。
そのサウンドはDigidesign製Aural Exciterとはまるで異なり、音の明瞭度が上がるのと同時に太さ(迫力)も付加され、さらには微妙なサチュレーションも効くという、かなり刺激的なものでした。楽曲の中に埋もれてしまいがちなベースなどには、最高のエフェクトなのではないでしょうか。Waves社のスタッフによると、リンダ・ロンシュタットの初期の作品で、その効果が効けるとのことです。
Waves Aural Exciter、リリースは数週間後とのことで、単体発売のほか、今後はMercury Bundleに含まれるようになるとのこと(もちろん、Mercury Bundleをお持ちのユーザーでWUPに加入されている方は、無償で提供されます!)。リリースが待ち遠しいプラグインですね。今後、Aphex社モデリングのシリーズ展開も期待したところです(Big Bottomとか……)。
今回のNAMMでのWaves社のニュースは、Aural Exciterだけではありません。待望の新バージョン、V8のリリースもアナウンスしていました!!! 新しいV8では、Gold以上のバンドル(Gold/Platinum/Diamond/Horizon/Mercury)にもV-Series(Neveイミュレーションのアレです)が含まれるようになり、また最初期の7つのプラグイン(Q10/L1/C1/S1/Trueverb/DeEsser/Audio Track)のユーザー・インターフェースが刷新。現代的なデザインのユーザー・インターフェースになるとのことです。そしてユーザーからの要望が多かった、マウス・ホイールを使用したパラメーター操作にも遂に対応。任意の操作子(エンコーダーやフェーダー)の上にマウス・カーソルを移動し、あとはホイールをくるくる回すだけで、パラメーターを操作することができるのです。実際に触らせてもらいましたが、その操作感は至極快適。特にエンコーダーを細かく操作する際に威力を発揮しそうです(フェーダーはイイとして、エンコーダーはマウスで操作するのってけっこう大変なんですよね……)。
ただ、残念なのは64bit対応が今回も見送られたこと。Waves社のスタッフには「これは世界中のユーザーがガッカリする。早く対応してほしい!」と要望を伝えたのですが、プラグインの総数が多いため、早くてもあと半年はかかってしまうとのことです。しかし開発作業には取り組んでいるとのことなので、ガマンしつつ待つことにしましょう。
Waves V8、リリースは数週間後とのことです!!!(Aural Exciterと同じタイミングです)
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Winter NAMM Showは、数ある音楽機材のイベントの中でも、世界中のデベロッパーから新製品、新技術が発表される世界最大規模の祭典です。現地のレポート・スタッフ他、このサイトをご覧いただいている皆さんが楽しめるようなコメントをお待ちしております!

問題:ヴィンテージ機器のエミュレーションプラグインブームの先駆者WAVESがまたもやってくれました!Aphex Aural Exciterとはこれまた素晴らしい銘機がプラグイン化されましたね。 さて、Rock oNの名コンビも思わず開発者に要望を懇願した、世界中のユーザーが待ち望む今後のWavesに搭載してほしい新機能とは?

  1. 64bit対応
  2. 実機と同様にメンテナンスが必要
  3. パラメーター数値のギャル文字化

クイズのご応募は2011年1月末をもって終了いたしました。たくさんのご応募ありがとうございました!

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