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08
Jul.2011
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Non Stop Your Creation 「Singer Song Writer:Keybordist編」

Rock oNレポーターとして最新の音楽機材やソフトウェア技術に多く触れる反面、自身は歴代のシンセやオルガン/EP、アコーディオンなど常に鍵盤楽器をベースとした制作/LIVEに傾倒。今回はシンガーソングライターのキーボーディスト編ということで、自宅でマスター鍵盤1台/マイク1本をベースに「ジャンル問わず」制作&LIVEに対応出来る効率化システムを提案させていただきます。

あえてジャンル問わずにしたのは「全うな理由」と「個人的な理由」があって、1つは業界をリードする多くのソフトウェア音源コントロールは常に「鍵盤」を中心に進化しつつあるということ。このアドバンテージはなるべく広く利用したいですよね。

もう1つは僕自身が無差別にジャンルを取り込み成長を続けるエレクトリック志向のクラブジャズが大好きなので出来る事にあまり制限つけたくないんです。スタジオでは便利な何でも屋な反面キーボーディストって割と贅沢思考なんですよ、きっと。

セレクトアイテム!

  • ・NORD/NORD STAGE2 HA76  ( or  CME UF70 Classic )
    ・KORG/nanoPAD2 ( キースイッチコントロール用)
    ・Blue/enCore 200
    ・RME /Fireface UC
    ・Native Instruments/KORE2 + KOMPLETE7
    ・MCDSP/Analog Channel Native V5
高い? いや結局色々触ってきてLIVEと制作を行き来するなら行き着くのは「これ」なんです。キーボーディストである以上鍵盤のタッチや基本となるPIANO/EP/Organの音が安っぽいのは気持ちが萎えます。制作時は憧れのモデリングシンセ導入も悪くないけどソフトシンセも結構良い音してますし、LIVEでの可搬性も考えるとステージピアノは重すぎるし、ハードシンセを別で持ってくなんて大変過ぎる…。結果値段が高くても十分10年は使えるNord Stageに行き着くんですよね。スペースと可搬性の都合上76鍵をチョイス!  少し強引ですが低価格なマスターキーボードやシンセを4、5年で買い替えると考えればこの価格も割と現実的なんじゃないでしょうか。(※いやそれでも高すぎるし、そもそもLIVEしないし、という人にはCMEのUF Classic70がお勧め。音源はありませんがタッチも良く価格も手頃なのでPCベースなら是非こちらに変更を。)
何故?という方も多いかもしれませんね。今回マスターが76鍵盤で残りの1オクターブを使うためでもありますが決して演奏用では有りません。これぞ前述の最新ソフトウェアをコントロールするもう1オクターブの秘密兵器、その名の通り「キースイッチ」なのです。ソフトウェア音源での音色切替や奏法切替は大抵の場合88鍵盤の最低域か最高域に割り当てられていますので、これを76鍵盤のフロントスペースに置いておくだけで奏法切替からポン出し、マスターキーには無いRoll奏法など色々便利に使えちゃうんです。2になってPAD感度も良くなり、何よりNORDの消費税にも全く満たない値段設定が最高です !
本当はBlaunerって書きたかったんですがリアル店長に総額で怒られそうなので、コストパフォーマンスでこれをチョイス! 実はこのenCore200」は出力トランスフォーマーと「Active Dynamic」ファンタムパワー回路を内蔵する事で同価格帯のマイクにありがちな2つの問題をしっかりクリアしているのです。1つはダイナミックマイクにありがちなハイ落ち故の音のもっさり感を抑え、2つめは低価格コンデンサーにありがちな余分なハイ抜けの強さや中域の芯の無さを克服している事! つまりダイナミックとコンデンサーの音の特徴を良いトコ取りしたようなマイクなんですね。Vocalなどメインのソースを録音するのに中域の芯は必要不可欠、かといってキャラクターの良さを正確に再現しつつ特徴を色濃く打ち出せるような良質コンデンサーマイクはこの価格では難しいもの。ハンドヘルドタイプで気軽に扱えるのも宅録には嬉しいですね。
ここもベタとか高いとか言われそうですが、ちょっと待った。僕はRMEは使用期間を考慮すれば「もっとも安くて性能の良い」I/Fだと考えています。10年前の大ヒットモデルmultifaceは未だに健在、かく言う私も同社HDSP9632の7年目のユーザーなのです。もはや定説となっている「10年使える」上で計算すれば、3年でI/Fを買い替えると考えると3万円弱のI/Fを購入するのと同価格の計算に。そう、RMEは業界でも希少な先行投資型のI/Fでもあるのです!  その大きな理由の一つは完全自社によるドライバー開発。最新OSが出てもしっかり追従してくれる上に、その安定性が他社と全く比較になりません。
そして使い勝手も文句無し、同社「Matrix Editer」は信号のルーティングを(スプリット込みで)完全にコントロール出来る上にバッファー設定もトッップクラスに追い込めます。そして原音忠実、癖の無いマイクプリアンプもDAWでの後処理を行う余地が存分にあって便利ですね。ジャーマンクラフトマンシップという言葉はRMEのためにあるといっても過言じゃないのです。
今回キーボード自体にベーシックな鍵盤サウンドがあるため各種シンセから民族楽器など外堀を文字通りコンプリート。(CMEなどMIDI鍵盤をマスターキーボードにしている場合でもピアノやオルガンもしっかり入っているので安心を) とりあえずインストール時間が長いとかは目をつむって下さい。多分何となく使い始めた人は、24のソフトの性能を把握するのに1年くらいかかるかもしれません。そこを回避してくれるのが「KORE2」。欲しい音をソフトウェアの枠を飛び越えてイメージ検索してくれるのですぐに使いこなせます。しかもツマミですぐ音を加工出来る上に複数のソフトウェアを掛け合わせられるのでSpectrasonicsの「Omnisphere」のような1発で世界観を決めてしまう音も簡単に制作出来ます。大容量な分、ユーザーの発想や組み合わせ次第でいろんな可能性を見せてくれるソフトですね。
とりあえず最初に買うエフェクトということでWAVESのRenaissanceと迷いましたが使い勝手と今後のためにコレをチョイス。というのも「Singer Song Writer」という視点から本格的Mixへ踏み込むかどうかは大きな分かれ道だからです。トラックだけ作ってエンジニアへ渡すという人も居るでしょう。自分で完パケするという人もいると思いますが、それでマイスタジオ構成が大きく変わってしまうので「どちらの場合でも有用なもの」として今回はMCDSPを選択。使い方はいたって簡単、とりあえずCPUの許す限り全トラックの頭にAC1、マスターにAC2をインサート!  無意識のうちに陥り勝ちなダイナミクスの少ない独特なデジタルミックスの音がうまく混ざるってくれる上に、一瞬のデジタルクリップ音でも全てアナログミキサーを通した時のような飽和音に買えてくれます。AC2はStuderをはじめ業務用アナログテープマシンの再生音をマスタートラック上で再現。こんなに簡単で便利に使えるソフト、導入しない手はないですよ。
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  • ●Next Step
これぞ後処理の余地を最大限残せる万能マイクと言えます。マイクやマイクプリアンプは上を見るとキリがないので、今流行の「なるべく原音に近い音を色付けなくDAWへ送る」スタンスを実現する上でのキーとなるマイクです。9段階という指向性を使いこなすかは別としてもメインだけでなくアンビエントまでソースを選ばず対応出来る貴重なマイク。「1スタジオに1本」と言われるだけのポテンシャルがしっかりあります。色づけの少ないRMEのプリと一緒に使えば宅録環境としては文句無しです。
Vocalトラックを扱う以上1本持っておきたいピッチ補正ソフト。Melodyneは「Auto-Tune」のようなケロケロボイスこそ出せませんがピッチやビブラートの調整までMIDIを操るような簡単な操作で変更出来ます。最近ではDAW付属のピッチ補正機能もありますが単体機と比べるとその精度の差は歴然。仕事の都合上何度も録り直せない場合もありますから、Vocalトラックの作成には持っておきたいソフトウェアと言えますね。そう、音楽業界にはいろんな仕事がありますから。

● 合計&クレジット

  • ・NORD/NORD STAGE2 HA76  ( or  CME UF70 Classic ) ¥47200
    ・KORG/nanoPAD2 ( キースイッチコントロール用)
    ・Blue/enCore 200
    ・RME /Fireface UC
    ・Native Instruments/KORE2 + KOMPLETE7
    ・MCDSP/Analog Channel Native V5
  • 合計¥589.800  (or ¥279,400 )
  • 18回まで分割金利0%クレジットを利用すると、、、月々¥32.700(or ¥15.500)

    記事内に掲載されている価格は 2011年7月8日 時点での価格となります。

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