HOTなクリエイターが求める最新情報をキャッチアップ。MUSIC・ART・文化、店舗情報まで盛り沢山
俳優/監督のイギリス人Steven Fletcher氏がKickstarterで映画『The Commodore Story』を制作するための出資者を募集しています。
The Commodore Storyは、80年代から90年代にかけて大ヒットしたパーソナルコンピューターメーカーのCommodore社と、それにまつわるカルチャーのドキュメントムービーです。作品はBlu rayで販売され、映画とともに楽しめるCommodoreのビジュアルブックがセットされます。
他社に先駆けて3DCGやビデオ映像が扱える強力なグラフィックエンジンを搭載し、メガデモの流行の先駆けを生みその後のCGアーティストを多数輩出した『AMIGA』(1985)。当時クラブでAMIGAを使ったメガデモを切り替えながら映像を流すパーティーが現れ、VJというものが生まれてきたとか。
そしてエレクトリックミュージック好きなら忘れてはいけないのが『C64』(1982)。当時としては圧倒的大容量の64MB RAMを搭載しコストパフォーマンスの高さから爆発的ヒット。1993年の販売終了までに1250万から1700万台が販売され、最も売れたPCとしてその記録はいまだ破られていない。
その音源チップがかの有名なSID 6581です。ELEKTRONほかギークなシンセメーカー各社がSIDチップやそのモデリングを使ったシンセサイザーをリリースするほど、パワフルで特徴的なPSG(Programmable Sound Generator)音源。
この映画は、これら代表作が生まれたヒストリーと世界的にヒットしていく様や、デジタルアーティストという存在が地球上で始めて生まれていくカルチャーを深堀りしていくということです。もちろCommodore社の当時のキーマンも協力しているということなので、ファンにはたまらない内容になるのではないでしょうか。APPLEやATARIと火花を散らした時代はどのようなものだったのでしょうか。
古いパソコンの映画と言ってしまえばそれまでですが、Commodoleの製品はホームユースを想定したカジュアルなものが多く、ゲームやアートに深く関係しています。ファッション/カルチャーが90年代をリバイバルしている今、8bitのドット絵とSIDチップのロウなサウンドが逆に新しいものとして受け入れられていますね。この映画がいま作られるということはちょうどタイムリーなのだと思います。
kickstarterで募集中と言っても、(この記事を作成現在)この企画は期限35日を残して目標金額の£17,500を達成。さらなる追加目標を掲げ、£21,000を超える出資を集めています。この映画を一緒に盛り上げたい方は協力してみてはいかがでしょうか。
『The Commodore Story』のkickstarterプロジェクトページ
http://kck.st/2kUxCyM
記事内に掲載されている価格は 2017年3月16日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ