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●”PC不要で即配信!iPad連動型ライブストリーミングボックス”
I・O DATAよりiPad連動型ストリームボックス、LIVE ARISER GV-LSMIXERがリリースされました。
本機は「ライブストリーミングボックス」と銘打たれた通り、PC不要でYoutubeをはじめとする各種プラットフォームへのストリーミングを実現するビデオスイッチャー・ビデオキャプチャー・オーディオミキサーとなります。
iPadにアプリを入れて、配信したい映像機器と本機を接続すれば、ボタンひとつで配信を開始できるお手軽さが魅力の配信機材です。
文字にすると「お手軽過ぎて凝った物が作れないのでは?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください、もちろん凝ったものも作れます!今回は梅田店にて実際に接続、操作を行ってみました。
●その配信、今日出来ます!
まずはじめに、データの同期や各種レイアウトをコントロールするiPad専用アプリ「LIVEACROSS」(無料ダウンロード)をiPadにインストール、アプリダウンロードの待ち時間で写真のアイテムを用意しました。
①iPad(Lightningモデルは変換アダプターが必要です)
②BlackmagicDesign / Pocket Cinema Camera 4K
③GoPro / GoPro Black 7
④Solid State Logic / SiX
⑤ヘッドフォン
コンデンサーマイク
各種ケーブル類
2台のビデオカメラはそれぞれHDMI1,2へ、アナログミキサーの出力はLINE IN(RCA)へ接続して、2カメ+ライン音声のシステムとしてみました。
使用しなかった端子にはHDMI出力、マイク入力がありますが、これらはそれぞれパソコンディスプレイを接続してプレビュー画面をモニターしたり、マイクを直接接続する事が出来ます。
アプリのインストールと接続が終われば、次は配信前の下準備です。
今回は架空のRock oNウェビナー、『アナログミキサーを用いた高音質ストリーミング』という想定のもと、司会者(1カメ)、アナログミキサーの操作パネル(2カメ)を入力し、梅田店スタッフのイタリー多田がお送りいたします。
●さらば放送事故、サムネイル表示で誰でもノーミススイッチング!
iPadから先ほどインストールしたアプリ『LIVEACROSS』を起動すると、この様なビデオスイッチャー画面が現れます。ご覧の通り、全てのシーンがサムネイルとして見渡せる素晴らしいレイアウト。
画面上部は現在フェーダーにスタンバイされている2シーン分のプレビューが大きめに表示され、下部は本体スイッチと同列に8シーンがスタンバイ。他社のビデオスイッチャーですと番号が割り振られたボタンと接続先を都度覚える必要がありますが、これなら押し間違いのリスクも無く安心ですね。
各シーンの作成は2系統の映像入力に加え、画像またはテキストを合成したカスタムシーンを8つまで設定することが出来ます。早速オープニングのシーン、いわゆる待機画面をアプリ上で作って行きましょう。
●外部編集ソフト不要、オールインワンのメリットを活かしてサクサク配信準備!
iPad内に保存されている画像の呼び出しやテキスト挿入もこちらのスイッチャー画面で行います。あらかじめ用意されたシーンプリセットで十分に凝ったものが選べますので、今回はプリセットを元にオーバーレイテキストの変更と、画像の差し替えを少々行ったのみ。あっという間に数シーンが完成。
これら全てが直感的なタッチ操作で行えるのはiPad連動型ならでは。ストレスフリーでございます。
続いてオーディオタブです。文章にするのが難しいくらいのわかりやすさ!素敵!
今回はミキサーを接続して必要な音声をすべてLINE INで入力しますので、LINE INのみをONにしています。
たとえば、ゲーム機が接続されているチャンネルをONにすればゲームの音声が、2カメ以上が近距離に設置されていて音声がダブつく場合は片側のチャンネルをOFFに。といった具合に各音声入力のミキシングを行う事ができます。今回は接続していませんが、マイク入力のゲインもこちらで調整します。
スイッチャーにはお馴染みのAFVも装備されていますので、用途によっては更に手間が省けます。 オーディオタブの操作中でもクロスフェーダーにアサインされている2つのシーンが常にモニターできるのは有り難いですね。
最後に設定タブですが、こちらは配信プラットフォームの登録、および配信の品質を設定する画面となります。
社内ネットワークでのビデオ会議用途も想定された作りになっていますので、背面のLANポートと『NETWORK』の設定を行えばローカル環境でのビデオ会議にもご使用頂けます。また、オーディオ遅延が本機のみで設定できるのも痒い所に手が届く仕様です。
こちらでYoutubeやTwitch、niconicoなど、一度に2つのプラットフォーム設定を入力する事で同時配信が可能になります。
●ソロ配信でも楽々操作、余った時間で台本チェック!
配信の準備が整えば、最初のビデオレイアウトに戻っていよいよ配信開始です。
今回、アプリのダウンロードから設定画面の紹介までにかかった時間は1時間ほど。驚異的な初回セットアップ時間に加え、今まで必要だったOBSや別途ソフトウェアの操作を覚える必要が無い事も完結型機器の大きなメリットでしょう。結線もシンプルですので、万が一の機材トラブル時でも原因の切り分けが容易です。
実際の配信スケジュールが無いので今回はスタンバイ状態でスイッチング操作を行いましたが、やはり視認性の良さから来る安心感はダントツ。遅延はありますが、iPadからある程度配信中の画面の確認が出来るので、難しい顔になりがちな私でも笑顔を忘れずに配信をお届けできるでしょう。
あとはiPadの画面右上に光る赤色の配信開始ボタンを押すだけ。視聴者に向けて、あなただけの魅力的なコンテンツを発信しましょう!
Writer.イタリー多田
記事内に掲載されている価格は 2021年6月18日 時点での価格となります。
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