みなさまこんにちは。ロックオン渋谷 店頭スタッフのAMANOです。
本日はWavesのギターアンプシミュレーター、PRS SuperModels をご紹介させていただきます。
PRS (Paul Reed Smith )といえば、今やFender、Gibsonに続く第3のエレキギターメーカーとしての地位を築いているアメリカの有名ギターメーカーです。高品質な木材、非常に高い木工技術、使用パーツの多くを自社設計で賄うこだわり、そして何より細部に到るまで絶え間なく進化を続けていく姿勢で、プロミュージシャンにも広く愛用されているPRSが、自社のギターを鳴らす為に理想的なギターアンプを開発している事はあまり知られていないかもしれません。そんなPRSの高品質なギターアンプをエフェクトプラグイン界の巨人であるWavesが精密にモデリングしたのが、PRS SuperModelsです。
Archon、Dallas、Blue Sierraという3つのギターアンプモデルが収録されています。
そもそも、Wavesがアンプシミュレーター?WavesとPRS?と意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、Wavesには元々GTRというアンプシミュレータープラグインがラインナップされていたり、PRSとコラボレーションで専用のハードウェア(!)であるDIをかつてリリースされていました。
個人的には、(大ヒット商品でお持ちの方も多い)CLA GuitarsのRe-Ampモードも収まりがよくて好きだったりします。
GTR…Waves謹製のアンプシミュレータープラグイン。CLA Guitarsもそうでしたが、程よいレンジ感と距離感でソフトウェアアンプシミュレーターの中では非常に使いやすいサウンドでした。
さっそく画面を見ていきましょう。
画像上段はアンプの一般的なコントロールです。トーンやドライブ量などを決定します。真空管のマークをクリックするとパワーアンプ部の設定、ストンプボックスのマークはブーストのコントロールが可能です。
画像下段はオーディオ的な設定です。
インプット、アウトプットのボリューム調整があり、ノイズゲートがあり、キャビネットのプリセットセレクターがあります。[AIR]は上げると空気感を多く含んだオープンなサウンドになります。ギターの本数や、オケのバランスに応じて調整してあげると良さそうです。最小パラメータでバイパスになります。チューナーは常時オンの他に、ミュートにした上でONにする事も可能です。
AIR Off
AIR MAX
そしてCABINET LOADERの歯車マークをポチっとすると…
キャビネットの詳細設定が開きます!
このプラグイン、キャビネットはインパルスレスポンスを使用しますが、同時に2つ立ち上げる事が可能です。ユーザー側で用意したIRを読み込む事も可能。
ここで便利なのが右側に並ぶスイッチ類。
[TIME FIX]は2つのIRの始まるタイミングを揃えてくれます。
[PHASE FIX]は位相を自動で揃えてくれます。
[Smart MIX]はおおよその音量バランスを自動で揃えてくれます。
ちなみにIRの長さは50msまで、50ms以降は切り捨てとの事です。
さあ、それでは音を聴いてみましょう!
ギターはIbanez AZ2204、SSH構成でシングルコイルとハムバッカー両方で試してみました。
オーディオインターフェースにはRME BabyFace Pro FSを使用しました。
*アンプやアンプシミュレーターは入力レベルでかなり挙動が変わりますので注意を払うポイントですが、本製品はAuto Input機能が付いており簡単に設定出来て大変便利に感じました。
ARCHON
低域が太く、それでいてコードの分離感も保ってくれる感じで、とにかくヘヴィでかっこいい音です!
チャンネル切り替えでクリーンサウンドも出せます。こちらはピュアな音色ですね。
DALLAS
このモデルのみリバーブを搭載しています。クリーントーンで力を発揮しそうですね!
BLUE SIERRA V9
こちらは割と歪みますね。オン-オフ可能なGAIN STAGEが一段ありここがキモになります。古いハードロックのような、真空管をバキバキに歪ませてる感じが気持ちいですね
弾いてみて思ったのは、前述のインプットレベルがやはり重要そうですね。また、結構コンプ感がありますので、クリーントーンのアタック等が聞き映えする音になります。BIAS等のパワーアンプ部のパラメーターでも音は激変しますので、慣れるまではプリセットから微調整していくスタイルが良さそうです。PRSらしい芯がありつつも華やかな音色はアンプにもしっかり感じられました!
今回ご紹介したPRS Supermodelsは、DAWの中だけではなく、スタンドアローンで立ち上げる事も可能です。DAWのバッファを下げたくない時などにスタンドアローン版があるとモニター用に立ち上げたり出来るので重宝しますね。チューナーが付いているのもポイント高いです。3機種のみながら幅広いサウンドに対応するPRS SuperModels、おすすめですよ!いつか実機も弾いてみたいですね〜!
記事内に掲載されている価格は 2022年6月24日 時点での価格となります。
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