Rock oN Company IH富田です。みなさんこのGolden Weekは制作に集中できていますか?作曲にレコーディング、ミックスからマスタリング。ライブや新ユニットの結成なんかもありますね。お仕事/ライフワークを問わず様々な制作を楽しんでいると思いますが、最近電子工作にハマっている私IH富田はシンセサイザー作りに勤しんでいました。
Line 6 Echoparkというストンプタイプのディレイを通してライン録音したものがあるのでサウンドを聴いてみて下さい。
このシンセ、自作マニアやシンセハッカーの間では有名なAtari Punk Consoleというものです。
このシンセサイザーはオシレーターとして『556』という名のタイマー用ICを使います。このICは決まった条件下で使うとクロック信号をPulse電圧で発信します。通常は等間隔で正確に発信されるPulse波によって1秒、1分を刻む仕事をするICなのですが、ここではICに連動したツマミをグリグリといじることで正確な時間を刻むための「決まった条件」を乱し、様々な波長のPulseを生成させます。
もう勘の良い人は分かりますね。このPulse波がオシレーターとなり、それを発音させることで電子楽器となるんです。基本的な仕組はあのBLEEP LABS THINGAMAGOOP2と同じだったりします。
うまく制御すれば音階も奏でることができますが、今回はツマミによる連続的な音階と音質の変化をジャンクに楽しみたかったのでここまでにしました。
自分なりのカスタムとしては、押した時だけ音がミュートされるキルスイッチを設けたところです。(「押したらON」のスイッチを使って、知恵をひねってミュートスイッチに応用。ボタンを押したら音声信号がグラウンドに流れる仕組み。)これで実際のライブプレイにも使えます。
ツマミによる電気的値の変化を、発光するLEDと光センサーで行ったのが先述のTHINGAMAGOOP2です。
(世界にはこれにシーケンサーを付ける強者もいます。悔しいのでいつかやってみましょう。)
さて、みなさんもGW中に作った作品(ハードソフト問わず)があったら ハッシュタグ #Rockon_GW を付けてRock oN Twitterアカウントへ投稿して教えて下さいね。お待ちしています。
では最後にオマケ。GW中にもう一個作ったものを。自作エフェクター用の安定化電源です。
AC 100VをトランスでAC12V(0.5A)にして、ブリッジダイオードで整流&コンデンサーで平滑し、定番の電圧レギュレータNJM7809でDC9Vを生み出します。効率は悪いのですが今後の拡張性も考えて、このDC9Vから昇圧して作り出した18V出力を2口備えています。
宇宙戦艦ヤマトの乗組員に憧れていた子供の頃を思い出し、ミサイルスイッチを搭載できたのは自作の醍醐味ですね。ちなみに並べているストンプエフェクターも自作です。
Rock oNスタッフとして記事を書いたり楽器を販売してみなさんのお役に立ちたいと願う中で、自分自身も普段からこうやって楽器やその仕組の理解を進めながら、開発者の苦労や喜びを少しでもリアルに想像できるような心構えでいたいと思っています。
IH富田
記事内に掲載されている価格は 2015年5月7日 時点での価格となります。
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