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ここ100年も経たないうちに、音楽を楽しむためのインターフェースは、楽器からスイッチ、そしてパソコンのキーボードやマウスへ移行しました。そして昨今はiPadを代表とするタッチパネル製品が音響機器メーカーからもリリースされるようになり、視覚的かつソフトウェアによって様々な使い方ができる万能インターフェースとして一般化されています。
私たちに身近なところだとTC.HELICON VoiceLive TouchやKORG KRONOS、Roland Jupiter-80などもそれぞれ方式は違えどタッチパネル方式の音楽機材ですね。
これからもますます活用されるはずのタッチパネルですが、音楽系iAppなどを使っていてみなさん違和感を感じたことはないでしょうか。そう、DAWコントローラーのボタンを押してもシンセのツマミを回しても、指に返ってくるのはガラスのツルとした冷たい触感だけ。さらに目を閉じてしまえば自分がどこを触っているのかも分からない状態…。そんな「タッチパネルのあたりまえ」をイノベーションする驚愕の技術がアメリカで開発されています。それがこの「Tactile Layer」!
Tactus Technology社が開発中のTactile Layerは、タッチパネルの表面に物理的な凸ボタンを出すことができる技術。タッチパネルの上にもう一層の膜(まく)があって、そこに特殊な液体を素早く流し込むことによって、あらかじめ決められた場所にボタンのような突起をムニュニュッと出現させます。もちろんタッチパネルは触れることで反応するため、このボタンで反応を得るためには、実物同様プニッと押してやる必要があります(!)。
このTactile Layer技術は2013年から実用化されるとのことですが、これを使ったDAWコントローラーやシンセサイザーがあったらぜひ使ってみたいと思いませんか。それから個人的には、目の不自由な方が触って分かるような、パラメーターや文字情報が刻々と変化する点字式の楽器やレコーダーが開発されれば素晴らしいことだと思います!近い将来、そういう日がやってくるんでしょうね。これからも世界の最先端技術から目が離せませんよ!
記事内に掲載されている価格は 2012年6月9日 時点での価格となります。
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