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第一線で活躍するクリエーターのインタビューやコラムなど、音楽と真摯に向き合う作り手の姿があなたの創作意欲を刺激します!

02
Nov.2016
CREATOR

CREATOR x Product 2016 | 森崎 雅人

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profile


森崎 雅人(サイデラ・マスタリング チーフ・エンジニア)

音響技術専門学校(現音響芸術専門学校)卒業後、音響ハウスに入社。バンドもの、アーティストもの、劇伴、CM音楽など、90年代にあらゆる録音現場でスタジオワークを習得する。そのレコーディング・エンジニア修行の途中でスターリング・サウンド(NY)のトム・コインがマスタリングした音に衝撃を受け、マスタリング・エンジニアに転向。音響ハウス時代の豊富な録音現場経験から、録音機材やマイクによる音色の違いも熟知しているためレコーディング・エンジニアとより密なコミュニケーションをとれることが強みの一つ。2000年よりサイデラ・マスタリングのチーフ・エンジニアとして、音色の深み、スピード感、心地よい倍音を探求し、常に世界レベルのサウンドを目指している。

information


サイデラ・マスタリングはマスタリングスタジオが初めての方も大歓迎です。誰にでもわかりやすい仕事をモットーに、仕上げの過程でしっかりコミュニケーションをとりながらアーティストが求める理想のサウンドを探求していきます。演奏の細いニュアンスの違いを確認しながら一つずつ積み重ね、楽曲が持つ感動のレベルをより高い次元でリスナーに伝えることがマスタリング・エンジニアの使命です。一曲一曲、常に真剣勝負。全力でマスタリングしています。

web & SNS


・Saidera Paradiso TOP : http://www.saidera.co.jp

・Saidera Mastering : https://www.facebook.com/saideramastering/

・twitter : https://twitter.com/saidera001

ANALYSE


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サイデラ・マスタリングではRMEのI/Oを各DAWと組み合わせて複数使用しています。今回はRME Fireface UFX+をMAGIX SEQUOIA 13と組み合わせてマスタリングに使用しました。RME製品はSEQUOIAとの相性がとても良く動作が安定しています。PCを立ち上げて直ぐに音が出るのはライブレコーディングや放送の現場でも絶大な信頼があるのも納得です。

UFX+の出音はとても素晴らしく、PCMでこれほど音楽的でナチュラルな音は今まで聴いたことがありませんでした。柔らかいのに抜けが良くPCMでも生演奏の振る舞いに近い音がします。SNが改善されているので、透明感が増してより立体感ある音がします。低域はキックの音は柔らかく弾力があり、かつタイトです。高域は例えばシンバルやバイオリン、フルートなど音色や息づかいの再現が難しい楽器も、まさに目の前で演奏しているような臨場感と豊かな響きが印象的でした。

ボーカルは輪郭がハッキリして胸の響きまで聴こえ、丸くて芯のある音色なのでピークの周波数帯域を感じません。そのためディエッサーやEQで子音を抑えることなく、言葉のニュアンスを最大限に活かしたマスタリングができました。

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UFX+は生演奏だけでなく、打ち込みの楽曲も相性が抜群でした。レンジが広くスピード感があり低域の立ち上がりが速いです。R&BやHIP HOPなどの周波数が低い808系のキック、シンセベースは抜けが良く、理想的なリリースでビシッと止まってくれます。またJ-POPの音数が多い楽曲もシンセやコーラスの重なりがぼやけることなく聴こえました。

UFX+は音像が大きく輪郭がはっきりしているのでギリギリまで音圧を上げなくても聴感上で演奏が大きく聴こえます。そのため楽曲にふさわしい音量レベルで声の倍音や、音が出る瞬間の気配や余韻の消え際の繊細なニュアンスを十分に活かしてマスタリングすることができます。まさにハイレゾ時代にふさわしいインターフェイスです。

FUSION


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J-POP、ロック、HIPHOP、R&Bなど、特にリズムが重要なジャンルの楽曲がかっこ良く聴こえる音を目指して使いこなしてみました。これらのジャンルはセンターに定位するキックとボーカルの音像の大きさが特に重要です。それを表現するために電源ケーブルを極太のAllegro Power Cableに交換し、クロックジェネレーターのTASCAM CG-1800からワードクロックを供給してみました。

Allegro Power Cableに替えることでローエンドの厚みとキレが増し、キックとベースがパワフルにグルーブ感のある活き活きした音になりました。これだけでも十分良かったのですがワードクロックを供給して歌の輪郭の精度をさらに上げました。例えば96kHzだとレンジが広くきれいな音色になりやすいですが、このセッティングではアナログハーフインチのようなパワフルで厚みとガッツのある低域と抜けのいい透明感あるボーカルを同時に再現することができました。厚みのある低域の中を歌がスッと聴こえてくるのが何とも心地よかったです。

UFX+は付属の電源ケーブルを使ってもトランスペアレントな素晴らしい音ですが、今回のように電源ケーブルやラインケーブルの持つ固有のキャラクターを活かして音の方向性を微調整するのはありだと思います。そうすればEQやコンプなどの処理は最小限で、音楽的なバランスを損なわずにアーティストがイメージする理想の音でマスタリングすることができますから。

SUGGESTION


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1.XLRのバランスIN/OUTを並べてリアパネルに付けてほしい。プロの現場では機材をラックマウントして使うことが多く、他のラックマウント機材と結線する際に機材の隙間を通してフロントの入力端子までワイヤリングするのはケーブルが傷みやすいため。

2.付属のミキサーソフトTotalMix FXを使わずIN/OUTとサンプリング周波数、ビット、クロックの選択など必要最低限のことをシンプルに設定できるプリセットがほしい。例えばライブレコーディングなど、速さと確実さを要求される現場では何よりもまず音を出すことが大切なので。


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RME AUDIO

Fireface UFX+

¥ 300,000 (本体価格:¥ 277,778)

RME技術の粋を結集した新しいフラッグシップ・インターフェイスです。


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    記事内に掲載されている価格は 2016年11月2日 時点での価格となります。

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