第一線で活躍するクリエーターのインタビューやコラムなど、音楽と真摯に向き合う作り手の姿があなたの創作意欲を刺激します!
もし自由に使えるバジェットがあったら、あのクリエイターなら何を手に入れるのか?
普段なかなか知ることができない、一線で活躍するクリエイターが本気で考えたベストプランを大公開!どんなプロダクトであのサウンドを生み出すのか、なぜそのプロダクトでないとダメなのか。プランから見えてくる、クリエイターが目指す未来のサウンドを感じ取ろう!
Profile
鈴木Daichi秀行
バンドConeyIslandJellyFishのメンバーとしてデビュー。近年はサウンドプロデューサーとしてバンドからシンガーソングライター、アイドルまで得意な幅広い音楽性を生かし活動する傍ら
自主レーベル[Studio Cubic Records]を立ち上げ新たな才能を求め新人発掘、育成などにも力を入れている。
プロデュース、アレンジ
miwa、YUI、絢香、家入レオ、いきものがかり、LiSA、モーニング娘。Smap、Shiggy Jr.、平井堅、柴咲コウ、FTISLAND、CNBLUE、etc
コンプレッサー
Shadow Hills Mastering Compressor
僕自身所有していまして、普段からよく使っています。マスターにはもちろん、ドラムの録音にも大活躍します。3種類のトランスを切り替え、音色のコントロールも可能でオプトコンプ、VCAコンプの2種類のキャラクターの違うコンプレッサーが搭載されており、ハイエンド機らしいレンジの広さが魅力です。
Rupert Neve Designs Portico II Master Buss Processor
Mono2系統としても使えるステレオVCAコンプレッサーです。非常に多機能で録音からミックス、マスターまで使え、これ一台あればほとんどのソースに対応出来ます。NEVE33609のようにリミッターも別にコントロール出来、ステレオイメージや奥行きをコントロール出来る機能やSilkという音色を変化させる機能もありますので、コンプレッサーだけでは無く細かい音色調整が可能です。発売してすぐに導入して今や手放せない製品です。
Retro Instruments 176
現行機種では個人的にここ数年では一番のヒット製品だと思います。使い方は1176等と同じですが、攻めた使い方をしても歪みの心配も無く、とてもナチュラルにかかります。オリジナルのビンテージ176も所有していた事がありますが、S/Nが悪く、少し使いにくかったのですがRETRO 176は現行機らしくそんな心配もする事なくとても安心出来ます。ボーカル録りには必ずと言って良いほど使っていますね。
EQ
MANLEY MASSIVE PASSIVE STEREO TUBE EQ
真空管式のステレオ4バンドEQで通常のEQとは違い、パルテックEQのように他の帯域と相互作用するような滑らかな掛かり方がします。
余裕のあるヘッドルームで歪みや大胆にEQしても音が破綻しにくい為、積極的に音作りが出来ます。マスターやバスで使う事が多いですね。積極的に音造りをする時はノーマルバージョンマスターや補正をする時はブースト、カット量は約半分ですが、より細かく調整可能なマスタリングバージョンを2台所有している程愛用しています。
HA
NEVE 1073(Vintage)
言わずと知れた名機ですね。独特な歪み感がありつつ、スピード感もある音なのでボーカルからギター、ドラムまで様々なソースに使います。音楽的にポイントが抑えられたEQも秀逸です。
Telefunken V76 (Vintage)
真空管式マイクプリアンプでとてもレンジが広い音色です。独特な空気感ともっちりとした中低域が魅力でこの機種にしか出せない魔法のようなサウンドです。
Chandler Limited TG-2
現行機種でエレキギターを録るプリアンプとしては最強だと思います。DIとしてもマイクプリアンプとしてもとても良い結果になります。
パンチのある中域、スピード感のある音でapiとNeveの良いとこ取り的な、とてもコストパフォーマンスにすぐれた製品です。
宅録の音色クオリティアップの強い味方になると思います。
RUPERT NEVE DESIGNS Portico 511
非常にクリアなプリアンプで、近年のゲインの高い真空管マイクも対応出来る、レベルコントロールが可能で最初の1台としてもオススメです。ランチボックス等の電源が必要ですが、ランチボックス対応の好きなEQやコンプレッサーを組み合わせて自分だけのオリジナルチャンネルストリップを構築したりと将来的な拡張性も楽しいと思います。
Universal Audio LA-610 mkII
伝説の名機 610真空管式マイクプリアンプとLA-2A真空管オプトコンプという最強の組み合わせを現代に甦らせた、とても使い易いチャンネルストリップです。2バンドのEQも搭載されていて録音時にはとても重宝します。レンジの広いサウンドのプリアンプととてもナチュラルでシンプルなオプトコンプレッサーの組み合わせなのでセッティングによる録音失敗の心配することなく、最初の1台としてもオススメです。
上記で紹介された製品、後継機種
Rupert Neve Designs
Portico II Master Buss Processor
ルパート・ニーヴ設計のカスタム入出力トランスとハイボルテージ72V技術によって生み出されたMBPはどんなシステムにも完璧に統合します。さらにMBPはクリック付きのマスタリンググレードのポッドつまみを採用することにより、その革命的なダイナミクス、トーン、及びステレオフィールドコントロールを正確に調整できます。
Retro Instruments
176
Retro 176はBill Putnam設計のUniversal Audio/176をベースにしています。現代のレコーディング・スタジオが求めるニーズにあわせた新しい機能を搭載し1960年代のオリジナル・サウンドを忠実に再現しています。レコーディングの歴史の中で最も理想的と言える特徴的なコンプレッションを生み出します。
MANLEY
Massive Passive Stereo Tube EQ
イコライザーが必要になった時、どのような効果を得たいのか考え抜かれた至高の存在です。豊かなヘッドルームから送り出される圧倒的な音圧。4バンドEQにHPFとLPFを加えた6-bandコントロール、他のEQで生えられない独特のサウンドを紡ぎだします。
AMS NEVE
1073N
40年以上に渡ってロックからダンスサウンドに至るまで、あらゆる名曲のレコーディングに使用され続け、音楽的でパンチの効いた伝統の「Neve」サウンドがあります。イギリスで設計・製造された現行モデルの1073Nは、初期モデルの仕様を元にその音響特性を忠実に守り生産されている、真の1073です。
CHANDLER LIMITED
TG-2
TG2はEMI/ABBEY ROAD STUDIOで1960年代後半~1970年代にかけて活躍したEMI TG12428コンソールのヘッドアンプを忠実に復刻しています。オリジナルのデザイン・ノートや回路図や実機は機器デザイナーのウェイド・ゴークによって、細部まで深く研究されました。”アビィ・ロード・スタジオ”や”ザ・ビートルズ”の伝説を現代のモダン・レコーディングの世界に連れ戻すのに十分な美しいサウンドを再現できています。
記事内に掲載されている価格は 2017年11月22日 時点での価格となります。
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