第一線で活躍するクリエーターのインタビューやコラムなど、音楽と真摯に向き合う作り手の姿があなたの創作意欲を刺激します!
もし自由に使えるバジェットがあったら、あのクリエイターなら何を手に入れるのか?
普段なかなか知ることができない、一線で活躍するクリエイターが本気で考えたベストプランを大公開!どんなプロダクトであのサウンドを生み出すのか、なぜそのプロダクトでないとダメなのか。プランから見えてくる、クリエイターが目指す未来のサウンドを感じ取ろう!
Profile
JEFF MIYAHARA
Jeff Miyaharaは数々のNo.1ヒットと4,000万デジタル&CDセールスの実績を誇り、JUJU with JAY’EDが歌った「明日がくるなら」で2009年の 日本レコード大賞・作曲賞を受賞。 2013年に自ら発掘した、新人アーティスト(当時)クリス・ハートのデビューをプロデュースし、その年に“輝く!日本レコード大賞”企画賞を受賞。
日本でいま最も注目されている作曲家兼音楽プロデューサーの一人である。 ボーイズIIメン、少女時代、SHINee、EXO、三代目 J SOUL BROTHERS等、世界トップクラスのアーティストとの仕事を通じ、海外にも活躍の場を広げている。 ロサンゼルスで生まれ、日韓のハーフという多文化なバックグラウンドから生み出される楽曲は、文化や言語の壁を越える力を持つ。
現在は、自ら立ち上げた株式会社J-POPの代表として、また、クリエイティブスーパーバイザーとして、国内外の作家やグラミー受賞ミュージシャンなど を率い、世界的に様々なクリエイティブワークを展開している。
WEB & SNS
・J-POP Inc :http://jpop.co.jp/
・Twitter:https://twitter.com/jeffmiyahara?lang=en
・Facebook:https://www.facebook.com/Jeff-Miyahara-150959194966662/
・Instagram:https://www.instagram.com/jeffmiyahara/
機材に関しては自分が最高だと思うものだけを購入してきました。新しいテクノロジーを常に追いかけてきたので、この20年で、オーディオ・インターフェイスだけでも20台以上は使っています。自分で使って「確実にいい!」と思えるものを選びたいので自由に使えるバジェットがあれば、Prism Sound ADA-8XRを4台買い足したいです。
僕が手がけているクリス・ハートのレコーディングでは、ドラム、ベース、ギター、ピアノを同時録音することがあるんですが、ADA-8XR 4台にPro Tools | HDXカードを入れて32ch分のIN/OUTを構築して録ってみたいですね。
ADA-8XRは音の「透明さ」、「正確さ」、「ディティールの多さ」がずば抜けて優れています。他のブランドの製品の場合、音を限界までドライブさせていくと、どこかでその製品が持つ特徴が見えてくるポイントがあるんですが、ADA-8XRは極限状態でもずっと無色をキープしてくれるんです。でも正直言うと、最初は使いづらかったんですよ(笑)。絵に例えると、それまではポートレイトサイズで描いてた感じが、急に大きな壁に向かって描く感じに変わったんです。
改めて、音色選びやマイキング、EQの重要性を感じ、勉強し直しました。おかげで今はあまりEQを使わなくなったんです。さらにIn/Outが必要になれば、音に個性を足さないピュアなデジタルコンソールを加えたいですね。SSL AWS δelta辺りでしょうか?
じゃあ次は入門ユーザーに対してのアドバイスという観点で話しましょう!今時のDAW~ソフトシンセ~プラグインを中心にした制作スタイルだと、最初から8IN/8OUTも必要な人ってそんなにいないと思うんですよ。最高のサウンドのステレオIN/OUTがあればいい。そう考えると、僕はApogee Duetがすごく好きです。「音がいい」、「軽くてコンパティビリティーが優秀」、「iOSにも対応」、「バスパワー対応で電源いらず」、加えて「洗練されたデザイン」なので手に取った時のモチベーションが上がります(笑)。
先ほど言ったように、本当にたくさんのオーディオ・インターフェイスを使ってきましたが、最初に「サウンドの膜が取れた」と感じたのがApogee製品だったんです。加えて重要なのがモニター環境。オーディオ・インターフェイス機能に加え、モニタリング環境もしっかりしてないと、その製品の音の良さを理解し使いこなすことが難しくなるので、最初からモニター・コントロールできる機材があることが望ましいです。
ベテランミュージシャンの中には、古い環境や機材に固執してる方もいらっしゃいますが、今は、作り手が常に進化を求められる時代だと思います。幸い、今の若い人達は何百~何千万円と投資せずに、最高の制作環境を持つことができるので本当に羨ましい! 自分の耳や価値観の変化は、テクノロジーの進歩による機材の変化と相乗効果にあると思うので、使う機材をアップグレードしていくことは必要だと思います。そうやって自分をレベルアップし頑張っていけば、必ず自分の行きたい場所や作り環境に出会えると思っています!
上記で紹介された製品、後継機種等
記事内に掲載されている価格は 2017年12月22日 時点での価格となります。
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