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09
Nov.2018
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Steinberg UR-RTクロスレビュー / 6人のプロフッショナルが使ってみたインプレッションは?

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Rupert Neve Designによるオリジナルカスタムトランスを搭載したオーディオI/F、Steinberg UR-RT。

InでもOutでもない位置に配置されたトランスはミドルステージトランスフォーマー呼ばれ、マイクプリにトランスならではの音質の変化を付加します。そのサウンドはRupert Neve Designのお墨付き。絶妙なサチュレーションで倍音が強調され収録物のエア感が増しサウンドがきらめきます! ボーカルやエレキギターの収録に使えば1ランクも2ランクも上のサウンドを得ることができるでしょう。

今回、6人のクリエーターがこのUR-RTを使い、その実力をチェック! プロフェッショナルから見たその実力はいかに!?


クリエーターズ INDEX

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1. Reviewed by 白戸佑輔


shirato_s作曲/編曲/作詞
1981年に茨城県で生まれ、子どもの頃よりクラシックを聴きピアノを習う。高校でドラムと作曲に目覚め、その後、東京音楽大学作曲科へ入学。室内楽、オーケストラ、などの作曲をしつつも、大学3年時にベースをはじめ卒業後はベーシストとして活動。2007年に作家活動をはじめ、現在は様々なアーティストへの楽曲提供やサポート演奏を手がける。ピアノ、ストリングスを活かしたアニソン、アイドルソング、またそれとは対照的に心に染み入るバラードが定評を持つ。アニメOP、ED、TV主題歌、挿入歌など。パチンコ、映画、ゲームなどのBGMや主題歌なども手がける。

HP : http://www.dreamonster.jp/creator/shirato_yusuke.html


低域を豊かに含み、圧倒的な存在感を持ったサウンドが現れる


kouho1UR-RTの特性を確かめるために、

・アコースティックギター:(マイクプリ等なし、MIC入力に直挿し)
・ボーカル(マイクプリ等なし、MIC入力に直挿し)
・エレキベース(DI等なし、LINE入力に直挿し)
で録り比べてみました。

まず、Rupert Neve DesignsトランスフォーマーOFFで録音。クリアに録れ、好印象です。オケに混ざっても癖がなく、自然な感じです。次にトランスフォーマーONで録音してみましたが、サウンドが大きく変わります。中低域を豊かに含み、圧倒的な存在感を持ったサウンドが現れます。そこで改めて、トランスフォーマーONで録音した素材を中心にミックスを組み直してみたのですが、ミックス全体にふくよかな空気感を与えることができ、各パーツが、それぞれ配置された場所で、存在感をぐっと増すようになりました。kouho2

次に演奏中のモニタリング時の印象を記します。アコースティックギターとエレキベースの演奏中、トランスフォーマーをON/OFFしながら試したのですが、ONの時は、まるで指に吸い付いてくるとでも言うような気持ちよさを感じ、モニター音の違いがこんなに演奏に影響するとは、とびっくりしました。発音してからのスピード感が早く、この感じは、発音の早さで有名な某社アンプで鳴らしてる感覚に近いものがありました。エレキベースのライン録音でDI等の機材がなくても、UR-RTのLINE入力に入力し、トランスフォーマーをONにすれば、存在感抜群なサウンドを録音できます。

さて、最後に某社NEVE1073系マイクプリと比較してみました。結果として、ボーカル録音で顕著な違いが生じたのですが、NEVE1073系では丸くどっしりというイメージに対し、UR-RTではクリアで元気な印象です。この元気さは、自然な歪みから生まれる高域帯の影響でしょうか。ミックスに存在感を与えることができるという意味で、UR-RTは、この価格帯の製品で他に見当たらないと思います。

2. Reviewed by 西山昌一郎


SyfaQDTR_400x400ギタリスト、アレンジャー、ギター&ウクレレ講師

1983年7月24日、福井県生まれ、富山県育ち。東京在住。リットーミュージック「ギター・マガジン」誌コンテスト「2016 Guitar Magazine Championship vol.9」 グランプリ受賞。2012準グランプリ受賞。日本大学文理学部卒業。同大学Jazz研所属。在学中より、プロとして活動を始める。

Twitter : https://twitter.com/nishimind


自宅でのギター録音で「自分が出したい音」の強力な後押しになる製品


IMG_1157自分は普段、アコースティック、エレキギター問わず、ライブ演奏や自宅でのギター録音が多く、ギター録音使用を中心としたSteinberg UR-RT4の使用感を記してゆきます。

まずはSteinberg UR-RT4を接続し、お気に入りのプレイリストを再生。出音は非常にクリアで、特に煌びやかで張りのある高音が印象的。個々楽器の輪郭がはっきりとしています。またヘッドホンアンプがとても自分好みに仕上がっており、ギタリストはテンションの上がるリスニングが出来ると感じました。

DAW上においての再生も同様で、非常に輪郭がある音なのでモニタリングしやすいです。これはとても重要な事で、自宅録音の場合、作家やアレンジャーと打ち合わせてステム化、あるいはパラでのデータをもらうわけですが、本機はしっかりとした輪郭があるので、譜面に書かれていない小さく鳴っているシンセ等のフレーズも聞き落とすことがありません。つまり録音時、自身の判断で「ここはこのフレーズをギターでなぞった方が、よりカッコイイだろう」といった、ダビング以上の積極的なアプローチが可能です。それと、単純に他の楽器とケンカしちゃうノートを弾いてしまうミスを防げます。

本題のギター録音に入ってゆきます。今回はエレキギターをそのままHI-Zインプットへ挿し、DAW内でアンプシミュレーターを立ち上げての録音です。Rupert Neve DesignsトランスフォーマーOFFの状態でもいい感じのドライ音が録れましたが、ONにするとドライ音に僅かに倍音が増え、低音も締まった様に感じます。アンプシミュレーターを掛けるとON・OFFでかなりの差が出ます。ONは全体的にレンジが広がり、クリーンから深い歪みまで、OFF状態よりも明確な「居場所」を確保しています。ではシミュレーターで作った元のサウンドからかけ離れた音なのか?、と言うとそうではありません。僅かに「カッコよく聞こえる」帯域を持ち上げてくれ、プラグインで掛けるEQやCOMPでの作業ではかなり手間がかかり難易度の高い技をスイッチ1つでやってくれました!

IMG_1161ギターマルチプロセッサーを通して録音した音も同様に、トランスフォーマーONでの録音だとDAW内で掛けるシミュレーターと比べ、収録音により明確な位置を与えてくれました。大手を振って依頼者やミックスエンジニアに送れるギターが録音できました! 現在もですが、今後プロアマ問わずギタリストやベーシストのレコーディングの在り方は、ますます自宅録音のテリトリーでノウハウが加速してゆくと思います。家にディレクターが来てくれる事もありますが、基本、一人での作業が多く音色のジャッジは大半が自分自身になります。そのような状況でも、Steinberg UR-RTシリーズは大規模なレコーディングスタジオで高価なコンソールを通して録音された音と遜色無い「自分が出したい音」の強力な後押しとなる事と思います。

3. Reviewed by 三谷秀甫


QAV1_iSI_400x400作編曲家 / ギタリスト

平成元年生まれ。小学生の時にピアノを習い、中学生の時にギターを始める。大学在学中から本格的に音楽活動を始め、 大学1年時にリットーミュージックの最強プレイヤーズコンテストにギタリストとして入賞。22歳の時にSMEレコーズ「佐香智久」の編曲を手掛けたことをきっかけに楽曲制作活動にシフト。早稲田大学理工学部数学科中退。スターウォーズが大好物。

<参加アーティスト>
倉木麻衣、乃木坂46、欅坂46、けやき坂46、AKB48、SKE48、HKT48、家入レオ、中孝介、私立恵比寿中学、チームしゃちほこ、ときめき♡宣伝部、川嶋あい、erica、佐香智久、Pyxis 等。

Twitter : https://twitter.com/shuhomitani


倍音感が良い方向に作用するトランスのアナログ歪み感


まずは、試してみて感じたメリットを書きます。IMG_3231

(1) スピーカーとヘッドフォンの差異が少ない
このインターフェースを購入する層は宅録などで作業する方が多いと思います。そういった時は低域が課題ですよね。ヘッドフォンアンプとスピーカーアウトののミッド、ハイの質感が似ているので、スピーカーで中高域、ヘッドフォンで低域と、住み分けができ、ミキシングがやりやすい。ヘッドフォンが個別でボリューム調整出来るのも、コライト作業に便利です。

(2) ミッド〜ハイミッドが豊か
ミッド〜ハイミッドが豊かです。このあたりもニーヴっぽさがあるかもしれません。ボーカルの歯擦音もモニターしやすいです。特に、アイドル系など、上の倍音のコントロールが必要なソースは見やすく、ボカロ等でもローとハイのEQがわかりやすいと思います。

(3) トランスを音にした際のアナログの歪み感
インプットのプリアンプ、HI-Zと両方試しましたが、共通して言えるのは、トランスを音にした際のアナログの歪み感。特にベース等、基音がしっかりしている楽器では、その倍音感が良い方向に作用しますね。あと、独特のコンプ感でしょうか。これはトランスを通す、通さないで比べると良くわかります。アコギではトランジェントを重視したい時もあるので、奏法によって、オンオフを使い分けても面白いかもしれませんね。ボーカルも試しましたが、手頃な価格帯のマイクの、ともするとチープな質感が、低域から倍音が足されることで、ワンランク上のサウンドになりますね! 倍音に目が行きがちですが、オケ中で大切なのは実は声のボディ鳴り。ここが少し持ち上がるので、EQの補正も少なくて済みます。これは位相良く仕上げることにもつながります。過剰なEQは位相を崩してしまいますから、かける必要がなければかけないほうが良いんですよね。

IMG_3264Rupert Neve DesignsはAMS Neveと違い、よりトップエンドの伸びやシルキーなサウンドメイキングを目指している印象があります。このくらい倍音感が足されていると、ソフトシンセも行って来いしちゃいたくなりますよね(笑)。LINE IN/OUTが個別に用意されているので、凄く便利です。4つの入力は、実はすごい使い勝手が良いと思っていて、例えば僕はINTEGRA7を使っていますが、入力3、4にINTEGRA7、入力1、2はラインやマイクで活かすような使い方が出来、わざわざつなぎ変えたりという余計なストレスもないですね。ちなみに、INTEGRA7のベルにこのトランスをかますと、オケ中で抜けてきて、凄く良い感じです。歌ものやアイドルでは大切なんですよ、シンセベル(笑)!

(4) もう少しよかったらと思うところ
トランスの歪みを使いたかったので、出力トリムがあったらもっと良かったです。ヘッドフォンアンプが絞り切っても音が少し鳴っていますので、気になるかたは気になると思います。僕は、気にしないですけど(笑)

4. Reviewed by KOSEN


kosen
東京生まれ。電子音楽家、劇伴作曲家。
2003年に渡米し映画製作を学ぶ。サンプリングとアナログシンセサウンドを基調とした電子音楽ソロユニット、Colorful Manningsとして活動中。これまでに『007 スペクター』中国語版の主題歌を歌うアメリカ人アーティスト、MIKHAÉLとの楽曲や、Feat vocalとしてSophia Girma、Willie等の国内外アーティストとのコラボ作品を発表する。また映画やテレビドラマ等の劇伴音楽家として、オーケストラを使用したクラシカルな楽曲から、ノイズを多用したドローンサウンドまでこなす。フジテレビドラマ『妄想彼女』では劇中音楽をColorful Mannings名義でアルバムとして発表。最新作にNHK『ねこねこ日本史』、テレビ朝日『暇なJD –三田まゆ』、『狙撃』、『Q&A』、舞台『Prism by mosaique』など多数。 またILMARI (RIP SLYME)とのHip Hopバンド、The Beatmossとしてワーナーミュージックよりアルバムを発表、メンバー(Gt)としても活動中。DJとしても活動中

HP: http://colorfulmannings.com/
Soundcloud; https://soundcloud.com/colorfulmannings


アウトボード的にプリアンプとしても使いたい躍動感が好印象


IMG_0422僕がまず注目し試したのは、本機の恐らく一番の売りであろう、Rupert Neve Designsトランスフォーマーを搭載した入力部です。環境としてはDAW上でエレキをラインにて収録しました。まずはトランスフォーマーをONにして収録します。その後、質を聴き比べられる様にOFFの状態も収録してみました。

・トランスフォーマー ON
ゲインを上げて行くとまろやかさが増し、ナチュラルにコンプがかかった様に音が上がるというか、まとまった音になる印象です。まとまったと言うと、地味な印象を持たれる方もいそうですが、どちらかと言えば音が躍動感を増してオケに馴染みやすい音になるといった印象です。単純にカッコいい音になります。

・トランスフォーマー OFF
前者に比べるとすっきりした印象です。普段聞いている音の印象なので原音に忠実にA/Dされているのだろうと思います。プリアンプ単独でも良さを感じます。他にハードシンセでも同様に試しましたが、こちらも素晴らしい印象でソースを選ばないと思います。

IMG_0420次にUR-RT自体をアウトボードのプリアンプ的に使ってみたいという考えが浮かびました。丁度、制作中のColorful Manningsの楽曲で一部ソフトシンセをアナログに一度通してみたいと思っていた所でしたので、次の様なやり方を試してみます。まずPro Tools (Mac)内で作ったソフトシンセをライン出しします、それをUR-RTの入力に入れて、別マシン(Windows)のDAWに録ってみます。トランスフォーマーはONにします。

結果はこちらも好印象でした。やはり感じる躍動感。Pro Tools (Mac)からD/Aする際やラインケーブルでの若干のハイ落ちはあると思いますが、ソフトシンセならではのレンジの広い部分が余計な角が取れてハードシンセで出したかの様な印象です。これはこれで使い方として有りかと思います。もはや、トランスフォーマーを搭載のコンパクトなマイクプリ/ラインアンプとして製品化も検討して頂けたらとさえ思いました。

最後に、お借りしたのはUR-RT4ですがUR-RT2の方であればカバンに十分入るサイズでしょうし、ライブ先のホテルなどでもモバイル環境として十分使えると感じました。その他、コントロールする際のソフトは大変動作も軽く分かりやすいです。この音質とこの価格であればこれから音楽を始める方の初めてのI/Oとしても大変コスパの高い製品であると思います。

5. Reviewed by 土屋俊輔


7GjU7jgw_400x400コンポーザー&アレンジャー

ミューズ音楽院卒業後、音楽制作チームを結成しフリーで幅広く活動。2007年プロキオン・スタジオ入社。入社後は『アナザーエデン』、『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』、『ステラグロウ』、『もし、この世界に神様がいるとするならば。』など、ゲーム音楽を中心とした作品を手がける他、『剣が君』シリーズ等では歌楽曲の作成も行なっている。『アナザーエデン』ではメインコンポーザーを務め、同ゲームのオリジナル・サウンドトラック2以降はサウンドプロデューサーも担っている。オーケストラやロックを中心としながらも、ファンク、トランス、ジャズなど幅広いジャンルの音楽に精通。メロディだけで作品の情景やシーンが鮮明に浮かぶような楽曲を作ることを信条とし、熱い戦闘曲や、弦とピアノによる繊細な楽曲が特に人気を博している。近年では『サウンド&レコーディング・マガジン』を中心に執筆活動やインタビューも掲載され、作曲以外にも精力的に活動を広げている。柔らかな物腰と天然な一面を時折見せ周囲を和ませながら、二児の父としても奮闘中。

代表作:『アナザーエデン』、『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』、『ステラグロウ』、『もし、この世界に神様がいるとするならば。』

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2018.09.05 RELEASE
『アナザーエデン オリジナル・サウンドトラック2』
https://www.procyon-studio.co.jp/special/anothereden2/
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HP : https://www.procyon-studio.co.jp/staff/tsuchiya.html


ビンテージの良い部分は残しつつも、今風のサウンドに仕上がる印象


image_123923953-(21)このUR-RT4は従来のオーディオインターフェースとは異なり、Rupert Neve Designs トランスフォーマーを4インプット搭載した、音楽をする上で音質をとことん追及したい人にオススメな製品です。特筆すべき点はRupert Neve Designsトランスフォーマーの音質で、これには僕も度肝を抜かれました。早速試しにボーカル、ギター等を収録してみたところ、サチュレーションが程よくかかった暖かく太い音になるのはいうまでもないのですが、同時に音抜けもとても良く非常にクリアです。


これは、1073/Marinairトランスのオールドビンテージで収録した時の、中低域が強調されたいわゆる『なまり感』とは異なり、ビンテージの良い部分は残しつつも今風のサウンドに仕上がる印象で、これを通すことによって誰でも手軽にレコーディング・スタジオで収録したような良い音で録音することが出来ます。そしてこれが4インプットありますので、個人的にはバンドをされてる方に使い勝手が良いと思いました。ボーカル・ギター・ベース・ドラムス等の収録にも、上述の特性により相性が抜群です。

image_123923953-(2)またここが僕が特に好きな点なのですが、トランスフォーマーはON/OFFのスイッチがついているため、用途に合わせて切ることもとても容易です。これによりウォームな音が欲しい時はオンに、味付けのない楽器やそのままの音が欲しい時にはオフに、といった使い分けが出来ます。一般的なインターフェースではオンオフスイッチはなく、機材特性として製品にあらかじめ組み込まれていることが多いので、自分で選択できるのはユーザーフレンドリーだと感じました。そういった点も、製品を選ぶ上での安心材料になりますね。同価格帯と比べても他に類を見ないコスパの良さと性能で、頭一つ分抜けている印象です。

尚、注意すべき点は、インプットが計6chということで(Rupert Neve Designs トランスの4chの他に、ラインインプットが2ch)、大編成を同時に収録したいという人には物足りないかもしれません。とはいえ前述したバンド等の収録には全く問題ないですし、価格を考えるとこの性能は本当に驚きです。サイズと重さについても、大きすぎず重すぎず、持ち運びにも便利そうです。UR-RT4はWindows / Mac、iPad等、使用可能なプラットフォームも多く、あなたの音楽の音質向上の手助けを約束してくれます。

6. Reviewed by 旭 純


Jun_Asahi

玉川大学在学中にプロミュージシャン(キーボーディスト)としてのキャリアをスタート。 その後、数多くのアーティストのツアーサポート、レコーディングに参加。 TVドラマ、CMなどの音楽も多数手がける。近年ではCHAGE&ASKA、ASKA Solo、Kinki Kids, TUBE, 春畑道哉(TUBE)などのツアー及びレコーディングに参加。2017年に自身の活動拠点となるNo Problem Records を立ち上げ ソロアーティストとして活動をスタート。 自身のオリジナルカセットアルバム『50:50 / Asahi Jun』をリリースと同時に

Apple iTunes, ,AmazonMusic, Spotfy, などから 配信スタート。今年、音楽プロデューサー吉田建が創設したThe Stellar Nights Grand Orchestraにピアニストとして参加、デビューアルバムに全曲参加。

HP : http://www.face-music.co.jp/4_fm/asahi.htm


Rupert Neve Designsトランスフォーマーは他に負けない存在感


IMG-2700UR-RT4はどんな音なんだろう? Rupert Neve Designsトランスフォーマーは? この価格帯だとターゲット層は1台目のインターフェース購入希望者、もしくはグレードアップして2台目購入の方あたりでしょうか?
などと考えながらひとまずドライバーなどをひと通りインストール実施。そしてアプリケーションのdspMixFxを立ち上げ、音の入出力を確認。ミキサー画面でエフェクターをモニターでかける設定や、ヘッドフォンでMix1 Mix2のどちらかを選択して出力先を決められる機能は色々な場面で重宝しそうですね。dspエフェクトのリバーブは、なかなかクリアでのりがよく好印象。EQのLo,Hi シェルフのキレも良いです。勿論これらをかけ録りすることが出来ます。個人的に使っているAntelopeのdspリバーブが少々不満なので、「これがあったらなぁ」なんて思ってしまいました。驚いたのが、2つあるヘッドフォンアウトの音が良かったこと。普段使っているRupert Neve Designs RNHPのヘッドフォンアンプと比較しても遜色のない音でした。


そしてPro Toolsを立ち上げ、録音して音を比較してみました。今回は自宅作業で1番使用場面が多そうな、ライン入力を使ってハードウエア音源のレコーディングを実施。使用した音源は、SEQUENTIALのビンテージドラムマシン drumtraksと最近リイシューされたMiniMoog model Dです。プレイバックエンジンをUR-RT4とHDXに切り替え、比較しながら音を録音していきました。

UR-RT4の場合はライン入力3、4にそれぞれ楽器を繋いで、トランスフォーマーOnとOffの両パターンを録音。トランスフォーマーをOnにすると若干レベルが上がるので、レベル揃えて比較するよう注意しました。

HDXの場合は、
(1)普段使っているRupert Neve Designs RNDI経由
(2)Aurora Audio GTQ2のInstrument入力経由
(3)カントリーマンDI〜でSSL FX G383経由
の3通りで録音しました。

それぞれの印象は、、、

IMG-2690トランスフォーマーOffの場合はとてもクリーンでナチュラルな色付けのない音色でFX G383経由の音と同傾向だと感じました。ここでトランスフォーマーOnにすると明らかにグッと前に出る感じの音色に変化。60Hzから80Hzの低域と4K辺りからの中高域が持ち上がっている感じです。音色の傾向は、RNDI、GTQ2と同じ方向に感じます。音像のあり方、存在感がとてもよく、他に決して負けない押し出し感は良いと思いました。このトランスフォーマーOnの音を知ってしまうとOffにするのが大変かもしれないですね。Rupert Neve DesignsトランスフォーマーOnの状態でドラムのキック、スネア、ステレオアンビエンスを4ch録音すると面白そうだなと思います。

しっかりとしたコンパクトなボディに、多彩な入出力、高品質なdspMixFx、2chのヘッドフォンアウト。プロでもちょっとしたモバイルレコーディングに使いたいなと思わせるスペック。この価格を考えるとかなりお得感あると思います。UR-RT4の一番の強みはコストパフォーマンスではないでしょうか!これからDAWを始める初心者からプロの方まで是非お試しいただきたいです。


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Steinberg UR-RTシリーズ登場!絶妙なエア感をRupert Neve Designのカスタムトランスが実現するオーディオI/F!

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    記事内に掲載されている価格は 2018年11月9日 時点での価格となります。

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