あなたの楽曲制作にヒントをもたらす数々のノウハウ記事に加え、膨大な動画コンテンツは制作トレンド&Tipsの集大成!
昨今、よく聞かれるようになったM/S録音。気になっている方も多いですよね!ハンディレコーダー単体機でもM/S録音できる機種も豊富にラインナップされて来ている今!あらためて、その魅力を紐解いてみます!
M/S録音とは•••
そもそもM/S録音とは、収録する音源の位置関係をM(ミッド)とS(サイド)という枠で捉えるレコーディングの方法です!
主流のステレオ録音との違いは上図を見て頂ければ一目瞭然ですね!
※角度はM成分とS成分(L+R)のバランスによる変化を表します。
メリット:
①M成分とS成分の出力バランスを収録後に変更できるので、狙った音像バランスにミックスできます。
②位相のズレが発生しにくいこと。
デメリット:
①XY収録に比べるとステレオの定位感は薄れます。
収録方法:
左図がM/S収録の基本マイクセッティングです。単一指向性(M)と双指向(S)のマイクの指向性角度を上下の設定を左右90度ずらしてセッティングして収録します。(状況やマイク特性に応じて、無指向性(M)と双指向性(S)の組み合わせの場合もあり)
この設定が一本で可能なマイクもあります。ノイマンの『SM69』などが代表的なマイクです。
※出力はM成分とS成分モノラル2chになる為、S成分については、収録したあと、トラックをコピーして位相を反転したものを左と右にPanを振ります。
マイクの収録位置が同じなのでM成分とS成分では、位相差がほとんど出ません。今回紹介のZoomのH2nはSM69をリファレンスモデルとして開発されています。
M/S収録の実用例:
①単体楽器のステレオイメージの調整
アコースティックギターなどの、単体の楽器の収録に置いても2mix時の定位、音の距離感は楽曲の方向性を左右する重要な要因になりますよね!また部屋鳴りを生かしたボーカルレコーディングにも最適!部屋内のアンビエンスをミックス時調整出来るので、録り直しのリスクも軽減できます。
②バンドアンサンブル
一発録音やライブ録音で収録した音源を、あとあとライブハウスの大きさや音の響き具合に併せて、後で調整する場合に有効です。録音のリバーブ量を何も加味せず素材のまま調整できるってすごいですよね!
XY+M/S対応レコーダー
http://youtu.be/LNQFohOiI-k
XY+MS録音が可能なコンパクトハンディレコーダー!
上記の収録に加え360°のフィールドレコーディングにも対応。本体にデコーダーも装備し、本体のみでMSバランスの調整も可能です。USB2.0の端子を採用し、大容量のファイル転送もスピーディーです!
実際に試聴した感想としては、XYからMSバランスでの音の違いはあきらか!MSならではの、特徴でもありますが、やはりXYに比べるとやや定位が甘くなる印象はあります、ただし、全体のバランスのなかで、フォーカスした音をMSバランスで前面に出す事ができるのは便利。ソロ楽器などではどんどん試したいと思いました!
XY/MSどちらも使えるので、状況に合わせて使い分ける事で、効率的なレコーディングが1台でできるのでいろいろと実験してみるのもお勧めですね!
担当:福山
詳しいスペック&在庫状況はこちら!
記事内に掲載されている価格は 2012年2月17日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ