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Focusrite RED 1はISA215の流れを汲むカスタムトランスフォーマーを採用した、1993年に開発された最後のRupert NEVE氏設計のマイクプリ。エレガントな真紅の筐体とは裏腹に滑らかなサウンドが特徴でした。
RED 1はISAシリーズの原動力となったRupert NEVEデザインのトランス回路を搭載し、オリジナルNEVEとは違ったブライトでいながら張りのある、特徴的なブリティッシュサウンドは多くの耳の肥えたエンジニアを唸らせ、瞬く間に世界中のトップスタジオが導入しました。今でも中古市場にもそうそう多く出回らない伝説のプリアンプです。
惜しくも4chのオリジナルモデルのRED 1と2chモデルのRED 8は生産完了となって久しいですが、当時の技術の粋を結集し、新しくREDシリーズの名に恥じない『RED 1 500』は現代にVPR500モジュールとして復刻され販売されています。今回はオリジナルのRED 8と比較試聴しながらRED 1 500の真価に迫りたいと思います。
LUNDAHL LL1538 トランス
RED 1のサウンドを決定づけたのはISAシリーズ同様の『LUNDAHL LL1538』インプットトランスでしたが、このRED 1 500にもそれと同じトランスが採用されています。そして出力段にも巨大なカスタムトランスを採用。こちらはVPRサイズになっても大きさは健在で、限られたシャーシの容積の大部分はこのトランスで占められています。
ちなみに下はRED8の内部。トランスはRED 1 500と同じサイズ。
試聴比較スタート!
今回はアコースティックギター及びドラムのオフマイクのソースに対し、RED8とRED 1 500をそれぞれ入力し聴き比べを行ってみました。
XL-DeskのVPRスロット及びInsert端子を活用し、XL DeskのDAWリターンそのままの音を基準とし、インプットトリムを20dB下げ、DAWフェーダーで4dBを下げ、RED 8、RED 1 500で24dB増幅しUnityのゲインが得られるようにしました。
アナログの質感の変化を余すことなくキャプチャーするため24bit/96KHzにてTASCAM DA-3000にて収録しました。以下のSoundcloudにてじっくり比較していただければと思います
基準のリファレンスの音色にくらべ、それぞれブライトでいながら艶があり、高域の部分にわずかながらデジタルの粗めがコンパウンドされたような上品な質感になっている印象です。
中低域の押し出しは多少オリジナルに厚みを感じますが、Red1 500と比べてもキャラクターに大きな遜色もなく、オリジナルRED1のリプレースとしてRED 1 500は十分、実務ベースに対応できるポテンシャルを持っているのではないでしょうか。RED 1 500のほうが多少モダンな質感を感じます。
また、若干オリジナルRED 1のほうが高域がマイルドで、音楽的な奥行きが豊かに感じましたが、オリジナルRED 1の経年劣化によるハイ落ちのような気もします。
ともかく、かつて4chで¥600,000であったオリジナルのRED1の1チャンネル分が、手軽なVPRで1chあたり約10万円で導入できるコストパフォーマンスを考えると高い価値があると思います!
ダヴィッドソン阪田
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記事内に掲載されている価格は 2014年11月21日 時点での価格となります。
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