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暗闇に燃えたぎるマグマの様なシンセ Analog/Digital Crossover Synthesizer Roland JD-XA
FM音源やPCM音源シンセの普及後、数十年間求められ続けた“太くて存在感のあるアナログサウンド”需要への回答として、2015年“デジタルとアナログのクロスオーバーコンセプト”「Roland JD-XA」が発表されました。
「JD-XA」のために新規開発された4パートディスクリート回路による渾身のアナログ音源は、極太ベース、ファットで温かいシンセブラス、芯のある重厚なパッド、レゾナンス発振&高速エンベロープを活用したキック、オシレーターシンクの尖ったリード、といった特徴的なアナログサウンドを甦らせただけでなく、低速から超高速までワイドレンジLFO2基によるモジュレーションでFMやビット落ちのデジタル的サウンドまでも同時に表現可能です。
デジタル音源部はIntegra-7互換「SuperNATURALシンセエンジン」を搭載。スーパーナチュラル波形をデジタルのピーキングフィルターで煌びやかに加工した後、アナログフィルター部にルーティングしてサウンドに飽和感を加えるといったフィルターの2重がけが可能です。ピアノやギター等の生楽器波形をアナログフィルターに通しても面白い効果が得られます。
ピュア・アナログとPCM音源の融合という激アツなシンセサイザー。アナログ機器なので本体下部が結構熱を持ちます。左の写真でデジタル音源の緑色基盤とアナログ音源の赤色基盤、2個入りなのが確認できますね。
アナログオシレーターを使ったシンセベースサウンド作り
JD-XAアナログオシレーター波形は
SAW-WAVE (ノコギリ波)
SQUARE-WAVE (矩形波)
PULSE-WAVE (パルス波)
TRIANGLE-WAVE (三角波)
SINE-WAVE (サイン波)
から選びます。
ベースの音程は基本的に低いため、波形は倍音が豊かなSAW-WAVEかSQUARE-WAVE がお勧めです。個人的にはSQUARE-WAVEよりSAW-WAVEの方がクセがなくて好きなので今回はSAW-WAVEだけで作ってみたいと思います。
それでは早速1つ目、極太ベース!
シングルオシレーターのシンプルで力強いサウンドです。「音が太い」と言う表現を言葉にして説明するのは難しいですが、この音を聞けば一聞瞭然!フィルターのカットオフとレゾナンスのツマミをグリグリしてビョンビョン言わせてMinimoog級のシンベに仕上がったと思います。44秒付近、フィルターが開き切った時の音圧感も要チェックです。
砂嵐のノイズ混じりベース
オシレーター1,2を2つ使用しディチューンさせ、ピッチエンベロープを使ってキックの様なアタック感を出しています。ノイズを混ぜているのでフィルターを開いた際にジャージャーと砂嵐が迫って来ますが、ある程度のフィルター開度ではノイズに感じられず音色にパワー感を与えるエッセンスになっていると思います。
16分シーケンスベース
16秒付近から1オクターブ上のオシレーターが重なり、鉄のパイプを叩いた様なFMベースに似た音色を作っています。フィルター全開時はエレクトロ的なシーケンスを兼ねたベースとして機能します。ドラム音が欲しくなったのでデジタルオシレーター部のPCM波形を何個かレイヤーしてスネアにしてみました。80年代のロービットサンプラーの様なスネアですね。
サイケデリックトランス (アナログ4パート全て使用)
ベースだけのつもりが、途中から完全に趣味の世界に没入しまして。。。キックもハイハットもウワモノも全てアナログオシレーターで作っています。シーケンスも本体内蔵のパターン・シーケンサーで組み上げたので、シーケンスPLAYボタンを押すだけでCLUB、屋外フェス気分!JD-XA 1台でここまで表現できるとは驚きです。
Rock oN 渋谷店 SYNTH HEAVENコーナーでお会いしましょう!
JD-XAを常時展示してお待ちしております!ご紹介しましたサウンドも含め、実際に演奏してJD-XAの実力をお確かめ下さい。
今回はこの辺で、また次回お会いしましょう!
記事内に掲載されている価格は 2016年6月21日 時点での価格となります。
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