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歴史上初の音源「The Amazonic AMA I」とは!?その謎を解明すべく、我々はアマゾンの奥地へ向かった…(※製品レビュー)
おはようございます。RockoNスタッフのNBAです。
今回はThe Amazonicがお送りするアマゾン先住民の方々の伝統的な音源を収録した「AMA I」を紹介します!
The Amazonicとは
The Amazonic(ジ・アマゾニック)は、数々の受賞歴を誇るブラジル人ゲーム音楽作曲家・サウンドデザイナーのアントニオ・テオリが、アマゾンのジャングルに住み続ける先住民の文化、そして伝統的な音楽性に惚れ込んだことから始まりました。
4年間アマゾン地方に滞在して知った未知の楽器の数々。先住民の手によって実際に奏でられるそれらの楽器の音を世界に向けて発信することに可能性を見いだしたのです。その後、作曲家セザール・リマの協力のもと、6ヶ月間のリサーチを経て、歴史上で初めてアマゾンの密林内で録音されたサンプルライブラリ「AMA I」を制作するに至りました。
100個以上の先住民の楽器が収録されたとても独特なThe Amazonicのサンプルライブラリは、作曲家、プロデューサー、サウンドデザイナーの方々のプロジェクトをより豊かにするために制作されたものです。
* 作曲家にインスピレーションを与えるツールを作ること
* 未来の世代が自分たちのルーツとつながること
* アマゾンの森とそこに暮らす人々をサポートすること
という3つの目標を目指しながら、日々サンプルライブラリの開発を続けています。そして、売上の一部はアマゾンの先住民や動物たちの暮らしをサポートする為に寄付しています。
現在、The Amazonicでは得た収益の30%はアマゾンの社会貢献活動、動物保護施設、先住民の音楽家たち、コロナの影響を受けた人々へ寄付されているそうで、社会への取り組みもしっかりと行っている信頼感のあるブランドとなっています!
鳴らす前から楽しい!!個性的な楽器類
「AMA I」には100個以上の先住民の楽器が収録されており、実際にアマゾンの密林内で録音されているという驚きの音源となっています。(歴史上初らしいです!)
正直、見た目からどんな音が鳴るのか全く予想できない未知な楽器が盛りだくさんで、インストゥルメントを開いて鳴らしてみて「こんな音が鳴るの!?」という発見も楽しめるユニークな音源になっています。
ではここからは私NBAが気になったユニークな収録音源を紹介していきます!
まずはGUIの画像を見て音や実物の大きさを想像し、次にYoutubeのリンクを開いて答え合わせをすると面白いですよ!記事の最後には作例としてデモトラックもご用意しました。
それではまいりましょう!まずはこちら!
●CAIXINHA
これは見た目どおり、スネアっぽい音が鳴りそうですね。
実際はこんな音になります!
予想を裏切らない音ですね!!安心しました!(?)
●BUZINAS
こちらも見た感じ、ティンパニみたいな打楽器でしょうか…?
と、思いきや!実際はこのような音になっています。
想像していたより全然小さかったです!しかも打楽器ではなくWoodwindに分類される楽器でした。
●SAPOS AND PERERECAS
このあたりから見た目からのサウンドが全然予想がつかなくなってきました…マラカスっぽい音がでそう…?
実際はこのようになっています!
カエルの鳴き声を模した楽器のようですね。
あまり他にはない楽器で新鮮です!
●TAMBOR D’AGUA
うーん、、ちょっと想像がつかないですね…
木の実を使ったシェイカー的使い方でしょうか。
実際はこのようになっています。
普通に大きい楽器でした!しかも中に水が入っています!!!
サウンドはタムのような印象ですが、水が入っているのもあり
ウェッティで個性的な音になっています。
●BACURURU DE PALHA
最後はこちら!
これは……………草ですね。
果たしてどんな音がするのでしょうか!?
こちらはアマゾンの2種類のカエルの鳴き声を再現した楽器でした。
葉っぱの先でなぞって音を出す仕組みになっているんですね!!
と、このようにいくつかの楽器を紹介させていただきましたが、ライブラリを読み込む度にどんな音が鳴るんだろう…というような楽しみ方もできますし、普段耳にしないような独特なサウンドから新鮮なインスピレーションを得る(こちらの方が重要)ことにも最適な音源になっています。
肝心の音のほうは…
見て楽しい、聴いて楽しい、インスピレーションが湧きそう!というのも重要ではありますが、「実際のところ、音が良くないとね…」と、肝心な部分が気になりますよね。でも大丈夫です。結論から言いますと、めちゃくちゃ音がいいです!!
先程も書きましたが、実際にアマゾン熱帯雨林の奥地で録音された音源ということで、正直「録音環境とか大丈夫だったのかな?」と、なんとなく素人の考えで勝手なイメージをしていましたが、本当に申し訳ないです。
音、めちゃくちゃキレイです!!!
それぞれの楽器のニュアンスや、出音、空気感が完璧に録音されており、かつKONTAKT上ではマイクの音量をそれぞれ調整することができるので、アンビエンスの入った音から詳細がより聴こえるクロースマイクの音まで好みに応じて変更することができるので、デッドな音からシネマティック、ワイドな音までパラメーター上で簡単に操作ができてしまいます。
そしてなかなか音が太いので、生音として他の音源に混ぜた場合でも他のオケに埋もれない現代的な音質になっています。現代的なシンセサウンドが主体の楽曲と合わせてもいい感じに馴染ませることができそうな印象がありました!
実際に、メーカーが収録インストゥルメントを紹介している動画もありますので、是非、確認してみてください!!
また、今回、簡単にはなりますが実践デモとしてダンスホールレゲエ系のリズムとトラップのビートを作成してみました。
デモ①:ダンスホールレゲエ風サウンド
AMAⅠ使用インストゥルメント:Caracaxa,Taboquinha,Tambor D’agua,Canto Sr. Miguei
デモ②:トラップ風サウンド
AMAⅠ使用インストゥルメント:Caracaxa,Canto de Guariba 2, Apito de Mari
もちろん、トライバルな楽曲との相性は抜群ですし、加工して今っぽいトラップにも活用できますし、EDMや激しめのダブステップの制作にも即戦力として使用できるような印象でした!
実際、どれを選べばいいの?
現在、主なラインナップとして下記のラインナップが用意されています。
↓エディション毎の比較はこちらをご覧ください↓
Producer edition以外では基本的にKONTAKT上でインストゥルメントとして使用するようになっていますね。※インストゥルメントを使用するには有償のKontakt 6が必要となります。(Kontakt Playerでは使用できません)
有償のKontakt 6を持っていない場合や、オーディオファイルで直接編集したい場合はProducer editionが1番手っ取り早くなっています。
Composer Editionにはトップエンジニアによってミックスされた100個もの楽器が含まれています。ロードしたらすぐに使用開始できるように編集されており、RAMの使用率も少なくなっています。またComplete Editionでは、3〜5本のマイクの音量をそれぞれ調整することができ、アンビエンスの入った音から詳細がより聴こえるクロースマイクの音まで自由に選択することができます。
簡単に使用用途で分けるとすると、
・有償のKontakt 6を持ってない!
・HitsやLoopを直接オーディオファイルとして扱いたい!
という方には「Producer edition」
・Kontakt上でインストゥルメントとして使用したい!
という方には「Composer edition」
・マイクの調整やもっと踏み込んだ音作りをしたい!
・とにかくいじりたい時に全部使えるようになっていてほしい!!
という方には「Complete Edition」
がオススメになります。
※FREE Editionは各エディションの使用感を試せるような収録内容なので、迷ったら一度試してみるといいと思います。
音楽の原点を感じさせるオンリーワンな音源
いかがでしたでしょうか。アマゾン先住民の方々のスピリチュアルな楽器の数々。
その一つ一つにはきちんと意味を持っているそうです。
もし興味を持っていただいた方は、こちらに収録楽器全てを解説したブックレットもありますので、是非ご覧ください。(英語のみ)
メーカーの目標である
* 作曲家にインスピレーションを与えるツールを作ること
* 未来の世代が自分たちのルーツとつながること
* アマゾンの森とそこに暮らす人々をサポートすること
その目標を目指しながら丁寧に開発されたサンプルライブラリ。作曲家にとっても素晴らしいツールでありながら自然もサポートができるというすべてに優しい製品となっています。
また現地の空気感までもが収録されたその1音1音へのこだわりは他の追随を許さない作りになっていると感じました。
普段と違ったサウンドを求めている、新しい刺激がほしいというクリエイターのみなさま、是非「AMA Ⅰ」をお試しください!
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記事内に掲載されている価格は 2021年9月29日 時点での価格となります。
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