新世代の定番候補を1on1で比較!
税込57,000円の87?!元ネタ機種と録音比較!
マイクの世界において全くの新製品というのは、なかなか流行りづらい世界であります。基本的には既存のマイクのクローン系、リプロダクション系が中心にある世界です。というのも音楽のみならず録音とは、何回も再生されるという前提があり、ある場合にはそれが長い年月たくさんの人々に聴かれ続けるということです。例えばマイケルジャクソンのスリラーはCD売り上げだけでも3300万枚ですが、それが実際に再生された回数、そして再生された音声を聞いた体験の数は、、、とてつもない数になるはずです。
そのように録音物とは意識するしないに関係なく、[聴きごたえ][音色]として定番のパターンが人々の中に蓄積されていくように思います。
そして自分が新たな録音物を作り出そうとする時、良し悪しを判断するジャッジのラインの上には、決してスペックでは語る事が出来ない[聴きごたえ/音の感触]が想像の中に含まれているはずです。
そんな創作表現におけるジャッジさえ作り上げてしまう、圧倒的に聞きなじみのあるサウンドフィールドを作ってきたマイク達、その位置にいるマイクの一つにU87があります。
推しポイントその1!圧倒的な知識を誇るメーカーのバックボーン!Recording Hacksって知ってる?
前述のとおりU87自体は定番マイクですから、その音色を再現しようとしたマイクは各社より沢山リリースされています。
今回ご紹介するmini K87もその中の一本です。メーカーのRoswell Pro AudioはRecording Hacksという古今東西のマイクのデータベースサイトの運営者であるマット・マクグリン氏の興したメーカーです。
氏の運営するRecording Hacksは世界中のマイクブランドを一覧化し、個々の製品に関して詳しく紹介されています。マイクのスペックを調べたりするのに非常に使えますのでご存知ない方は是非検索をおすすめします。マイクを知り尽くしたマエストロが納得出来るベストなマイクを世に放つのですから、的外れな音であろうはずもありません!
推しポイントその2!小型軽量、圧倒的な低価格!
このmini K87の本体は、非常に小型かつ軽量です。マイクが小さく軽いという事はマイクアレンジの幅が広いという事です。特に高さを求める際に、マイクスタンドに頑健さを求めずに済むのは個人制作などでリハーサルスタジオを使う際などに非常に便利ではないでしょうか。可搬性もオリジナルに比べると優れていますね。
ちなみにマッチドペアも発売しております。miniK87は単一指向のみですが、楽器を録音される方はマッチドペアを是非オススメ致します。それでも13万円程です。この後のデモ収録をお聞き頂ければわかる通り、素晴らしいコストパフォーマンスです。
推しポイントその3!現行U87Aiとの比較!音声を収録してみた!
さて、早速音声を収録してみました!素材はアコースティックギターです。
Babyface Pro FSのマイクプリアンプを使用して録りました。
miniK87とU87Aiの2パターンございます。是非お聞きください!
miniK87の場合
U87Aiの場合
いかがでしょうか?
パッとした聴きごこちは良く似ていると思います。U87Aiの方が若干明るく、中高域の帯域に独特の重さがある感じがします。チェックの際声で試すと更にはっきり良くわかりました。
miniK87は、その部分が軽やかというか柔らかく、良い意味で重心が軽いです。纏わりつく感じが無いといいますか…
どちらかというとU87AiよりU87iに近いかもしれないですね。感度はU87Aiより6dBほど下がるようです。太さはU87Aiの方が感じますが、miniK87はかなりよく出来ていると思います!
どちらにせよ一本のマイクとして非常に良く出来ているのは間違いありません。
mini K87であれば、費用をグッと(U87Ai Studio Setの2割以下の値段ですね)抑えつつも、U87Aiで収録したような安心感ある音でレコーディングすることが出来そうです。
素晴らしいマイクです。歌もアコギもこれ一本でOKなので、アコギ弾き語りする方なんかにとてもオススメですね!
U87Aiとの差額分でお部屋に吸音材などいかがでしょうか?!London Room Kit 非常にオススメですよ!
London Room Kitはこちら是非ご検討ください!
Writer.クーパー天野
記事内に掲載されている価格は 2020年3月4日 時点での価格となります。
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