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DSPを搭載したスピーカーで理想のモニター環境を追求するEVE AUDIO。その中で最小モデルとなる3インチウーファーのSC203を、サブモニターとして利用するという切り口で考察します。
ミックスチェックにサブモニターは何故必要なのか?
皆さんはMIXチェックを1種類のスピーカーだけで行っていますか? ミックス作業ではメインのモニタースピーカーとヘッドホンを併せて音を整えていくのが一般的だと思います。そしてプロの現場では、リスナーにどのように聴こえているのかを確認する為に、大きなスピーカーだけではなくラジカセや小型のサブモニターが用いられています。商業スタジオの写真に小さなスピーカーが写っているのはそういう理由からです。
しかし時代の流れと共にリスニング環境や機器にも変化が訪れます。手軽なオーディオ再生機器としてPCスピーカーが台頭してきた当時、それにあわせてプロが選んだ確認用モニターがSony SMS-1Pでした。
これをPCスピーカーと言ってしまってよいかは分かりませんが、ラジカセに近い音質で小型ながらある程度の低音の確認もできる為、長い間制作現場で重宝されてきました。残念ながらこのSMS-1Pは既に生産終了となっており、中古市場で状態の良いものを探すことは困難になってきています。
これからの時代のサブモニターとは?
個人的な見解になりますがEDM等たっぷりと低域を聴かせるジャンルにSMS-1Pをサブモニターとして使用するのは少し厳しいと思います。そんな中、今制作現場でサブモニターとして注目を浴びているのがEVE Audio SC203です。最近流行りのサウンドにも十分対応出来るということで人気を博し、Rock oNでも強い人気を誇っています。ゲーム業界の方が『制作チームで共有していたSMS-1Pからの乗り換え』という理由でまとめて導入してくださった事例もあります。出音はSMS-1Pとは全く別の軸にありますが、今の時代にあった迫力のあるキックやベースもしっかり再生するため、確認用として最適です。
いわゆる小型のモニタースピーカーという印象ですがSC203は非常に多機能です。その中で特に注目したい3つの要素をまとめてみました。
1. DSPを内蔵し、ブレない音のキャラクターとユーザーの作業環境に合わせた補正が可能
全てのSCシリーズと共通してDSPを内蔵。音のキャラクターは他のSCシリーズからかけ離れてしまうことはありません。そしてスピーカーの置き場所に合わせたEQ設定(フラット、デスク、コンソール)が可能です。
2. パッシブ・ラジエーターを搭載。豊かな低音の再生を実現。
パッシブ・ラジエーターとは、パッシブのウーファー・ユニットを、メインの駆動するドライバーとは別に追加したものです。駆動するフロント面のドライバーが発生させる内部の空気圧がパッシブ・ラジエーターを動かして一定の周波数を共振させ低域を補強します。一般的に小口径スピーカーの低域補強はバスレフなどが用いられますが、パッシブラジエーターはバスレフポートの風切り音が無いため、耳の至近距離にスピーカーをセッティングしたとしても煩わしさがありません。
3. アナログ/デジタルどちらも接続できる豊富な入出力
SC203は豊富な入力端子も魅力です。「ステレオRCAアナログ入力」「光TOSLinkデジタル入力」の他に、今の時代には便利な「USB入力」を装備。Mac/Windowsに直接接続して96kHzまでのデジタル信号をダイレクトに再生。オーディオI/Fを用意しなくてもすぐに音を出すことが可能です。
時代によりリスナーの聴く音楽も環境も変わっていきます。今は多くの方がPCやiPhone等のモバイル端末で音楽を楽しんでいます。楽曲を制作する側である私共も、その流れに合わせて音の確認方法を変えていく必要があるのではないでしょうか。
SC203をより深く知るコンテンツ
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※数量限定につき国内代理店の数に限りがございます。ご注文のタイミングによってはご用意ができない場合がございますのでご注意ください。
※SC203 は店頭でも視聴可能です。気になられた方は是非お問い合わせください。
記事内に掲載されている価格は 2017年7月31日 時点での価格となります。
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