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Rock oN渋谷店でNEVE 1073系マイクプリを体験!本家AMS NEVEをはじめ、1073のサウンドにインスパイアされた様々なメーカーの合計9製品を集めました。
各製品はそれぞれに味わいと個性的な機能があり、優越をつけることはできません。ぜひ自分の耳で試して自分にぴったりの1073サウンドを見つけてくださいね!もちろん、将来マイクプリを購入する際の基準を持つということで試す価値はありますよ。
マイクプリは完全防音個室の「PLAYERS BOOTH」で、一人きりで大きな声を出して試すことができます。
この展示は2018年6月17日(日)まで。ぜひご来店ください!
そもそもNEVE 1073とはどのようなマイクプリなのでしょうか。1960年代から1970年代のかけてレコーディングスタジオや放送局用にコンソールを製造していたNEVEですが、1073は1970年にウェッセックス・スタジオからのオーダーに合わせて設計されたコンソールに搭載されたH/A EQモジュールと言われています。コンソールに搭載されていたモジュールを個別に使用するようになり、現在レコーディングスタジオで見ることのできるような電源供給用のラックにマウントされ、持ち運びが可能な姿になっていきました。
そのなめらかなかつ存在感のあるサウンドは今なおレコーディングの定番として君臨しています。シルクのようななめらかな音質と形容させるその音色は多くの人を魅了しています。しかしながら、50年近く経った今ではオリジナルの状態で残っているものは皆無ではないでしょうか。修理等でどこかしら手が加わっているでしょうし、経年劣化もしているはずです。S/Nの悪い個体も多いようです。コンディションの良いオリジナルのもの手に入れようとした場合、100万円以上の費用はかかってしまい、導入は現実的ではありません。個体差もあるでしょうし、メンテナンスに関してもパーツの有無等含め、不安要素は多いのが現状です。
それならば現行品の中から好みのサウンドのものを探すのがいいのではないでしょうか。メンテナンスの心配もなく、修理やサポートに関しても安心です。
NEVE 1073DPXは、オリジナルを忠実に再現したデュアルチャンネル・マイクプリアンプ/イコライザーです。パンチの効いたマイクプリアンプと伝統的な3バンドイコライザーは、レコーディングに暖かみと深さを追加し微妙なニュアンスを引き出す「NEVE」サウンドを実現します。
伝説の1073モジュールに搭載されているクラスA、1272マイクプリアンプを、コンパクトな1Uラックに2チャンネル装備した1073DPAに、プロフェッショナルなADコンバーターを追加したモデルです。
さらにNeveクラスAアナログアウトプットに加えて、192kHzまでの標準的なPCMサンプリングレートをはじめとしたデジタルアウトプットオプションが用意されています。さらに、ADコンバータの前にはアナログのインサートポイントも設けられています。
究極のアナログ回路が最高のデジタルクォリティとカップリングされたことにより、このユニットはワークステーションへのレコーディングのベストな選択と言えます。
1073SPXは、もはや伝説となった1073プリアンプに3Band+HFのEQを搭載したアウトボード。伝統のAMS NEVEサウンドをより多くのユーザーに届けたい思いで製品化されました。
1073SPXは48Vファンタム電源はもちろん、フロントにセットされた入力端子に直接E.ギターやベースをさせるD.I機能も搭載。2018年内に発売予定のオプションカードを取り付ければ、AESとFirewire接続が可能になります。Marinairトランス搭載の本家1073サウンドをシステムにデジタル入力できるというのは大きなメリットでしょう。
デジタル以外の拡張性として、1073SPXは外部エフェクターと使うインサートセンド&リターンを搭載。インサートポイントはプリ/ポストの切り替えが可能です。
BAE Audioは、これまで数多くのヴィンテージNEVE1073の改造で得たノウハウを全て投入して、新しい1073を完成させることに成功しました。このClassic1073は、オリジナルと同じCarnhill(St.Ives)製トランスを使い、プリント基板のアートワーク、コンデンサーなどのパーツ、更にはシャーシに至るまで忠実に再現されており、ヴィンテージNEVEサウンドの決定版として世界中のスタジオで高い評価を得ています。
1073MPFは、1073をアップグレードしたデラックス・バージョンです。1073のヘッドアンプに4つの帯域を持つハイパスフィルターと、+48Vファンタム電源、DI、位相反転スイッチなどのアクセサリー機能を追加したモデルです。
2chマイクプリアンプである”GTQ-2″はオリジナル1073と基本回路設計を踏襲し、ヴィンテージNEVEサウンドを現代に蘇らせています。
特徴的な赤いゲインツマミは金メッキ接点の3連ロータリースイッチ式ステップアッテネータとなっており、オリジナルと同じくローゲイン時とハイゲイン時で通る増幅段の数を変えることにより-10dBから+80dBという広大なゲイン幅を最低限のノイズで出力する事を可能としています。
増幅部・EQ部に渡りコンデンサパーツ全てにオーディオコンデンサメーカーであるWIMA社製のものを使用し、信号部はオールディスクリート構成となっています。部品や経路構成もさることながら入出力ジャック等へは極力単線を使用・空中配線し、酸化による線材の特性劣化を防ぐためにシースを剥いた面積が少なくなるように配線されています。また、オーディオ回路で理想とされる1点シャーシアースにより、効果的なシャーシシールドとノイズの元となる迷走電流の徹底排除を両立しています。こういった細かい部分に機材修理で培った故障に対するノウハウ、そして長年にわたりオーディオ回路と向き合ってきた経験とこだわりを感られる設計となっています。上が抜けてくるNEVEサウンド、といった印象の優れた機材です。
NEVE1073のサウンドを徹底的に追及し、現代的なレコーディング現場のニーズに答えられる機能をオリジナルNEVEテイストを損なわない程度に付加した1chマイクプリ+3バンドEQ、それがVintech X73です。NEVEクローンは数あれど、アメリカの某レコーディング系雑誌でのブラインドテストでもオリジナルNEVE1073との違いを見分けられなかった、という逸話があるほどにX73は信頼性の高い製品なのです。
X73はオリジナルサウンドの再現を目指して厳選されたパーツを全ての工程において手作業によるハンドワイヤリングで製作されており、そこに妥協はありません。さらに単なる再現にとどまらず、現代のレコーディング環境に合った仕様を施すことによってオリジナルではなし得なかった柔軟性も兼ね備えています。そのひとつがDI入力であり、これによりギタリスト、ベーシスト、さらにはシンセまでが1073サウンドの恩恵に与ることができるようになったのです!また、EQポイントも追加されることでより自由度が増ました。
7602は伝統的な英国Neve社の回路を踏襲し、その音色のモデリングで世界から非常に高い評価を得ました。7603では基本に立ち返り、まずはその回路を元に新たなサーフェイスマウント技術によって部品のバラつき、音色や性能の誤差などを徹底して排除することに成功。
7603は既存製品のただのモデリングではなく、ディスクリート・プリアンプの新たな次元を提供します。各スイッチには信頼製・耐久性に優れる高品質パーツをふんだんに使用し、同価格帯ではオーバークォリティな作りとなっています。
ハイエンドなビンテージ機材をリーズナブル価格で提供するために生まれたスウェーデン発プロオーディオメーカーGolden Age Project。1073系ライクなサウンドをこの価格で再現します。同じシリーズのPRE-73 mkIIうをブラッシュアップした、ハイパスフィルターや出力PADなどよりプロフェッショナルなツールを搭載したフラッグシップ仕様のマイク/ライン/楽器用プリアンプです。
BAEの子会社(サブブランド?)のUK Soundからは、この記事を作成時点で日本では未発売の貴重なモデル。なんと1173系マイクプリに1176系コンプが入ったというこれ1大で重宝するアウトボード。本国価格で約1200US$ということなので、コストパフォーマンスに優れた製品です。他では試せないのでぜひ。
ここであなたのベストを見つけてください。ご来店をお待ちしています!
記事内に掲載されている価格は 2018年6月5日 時点での価格となります。
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