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Heritage Audioのビンテージ73スタイルを凝縮した500シリーズモジュール、73JR IIと73EQ JRの2機種が発売しました。今回登場する2機種はいずれも500シリーズのモノラルモジュールで、真の73スタイルのサウンドをコンパクトに凝縮しました。
2019年7月に日本へ正式上陸を果たしたスペインのHeritage Audioは、高品位なパーツを使い妥協のないクォリティーのサウンドを実現しながらも、たいへんリーズナブルな価格のラインナップで注目されています。
73スタイルプリアンプの73JR IIは、数年前に発売され欧州市場でロングセラーを続ける73JRの後継機種で、クォリティーはもちろん、便利な機能が追加されています。また73EQ JRは73スタイルのラインモジュールで、3バンドのEQを装備しています。
73JR II
真の「73スタイル」マイクプリアンプ(モノラル仕様)を500シリーズのシングルスロットサイズに凝縮したのがこの73JR IIで、要求の厳しいエンジニアやミュージシャンのためにモダンな機能も備えています。
ディスクリート回路と伝統的なパーツを採用しているので、クラスAの3ステージからなる73プリアンプを忠実に再現しました。Styroflex社のフィルムコンデンサやタンタルコンデンサを採用するなど、設計に手抜きは一切ありません。
オールディスクリート仕様のクラスA回路によるハイパスフィルターは、20Hzから220 Hz までのスイープが可能で、他の周波数帯域に余計な影響を及ぼすことなく低域をよりタイトにすることができます。
ラインモードは元気のない録音済みのトラックに彩りを加える際にも便利です。そしてDI入力にはマイクトランスの前にオールディスクリートのクラスA仕様のJFET回路が配され、カラーと重みのあるサウンドを実現しています。
電力仕様も特別で、内部に最大電圧に達するまで約20秒をかける、+24Vのレギュレーターが実装されています。73JR IIの電源を他のスロットから独立させるので、たいへん有用な仕様です。
主な特徴
・ハイエンドな3ステージの73スタイルのマイク/DIプリアンプ
・80dBのブリティッシュスタイルのゲイン
・完全なオールディスクリートによる回路
・クラスAサーキット
・+24Vの「スローターンオンレギュレーション」を実装した電源回路
・St. Ives社の工場で生産されたCarnhillカスタム出力トランス
・Carnhill社のオックスフォード工場で生産されたCarnhillカスタム入力トランス
・フォーンジャックを挿すことで自動的に切り替わるクラスAのJFET DIモードで真のコンソールスタイルのサウンドを実現
・多彩なコントールノブ/スイッチ
73EQ JR
73EQ JR は500シリーズフォーマットのライン入力モジュール(モノラル)で、3バンドのEQセクションだけでなくトランスカップリングによるラインプリアンプとクラスAのトランスバランスド出力ステージもHeritage Audio社のHA73シリーズや80シリーズモジュールと同じものを共有しています。これにより、外部プリアンプに依存することなくクラシックなトランスフォーマーベースのサウンドを提供します。
EQセクションには、Baxandall タイプのハイ/ローシェルフを採用。ハイシェルフにおいては 12 kHz の周波数固定ではなく、4つの選択肢(10、12、16、20 kHz)を用意しています。またデュアルインダクターベースのミッドバンドでは、太い低域から甘い高域に至る幅広いレンジのコントロールが可能になっています。
ラインプリアンプのセクションでは +6 ~ -20 dBの範囲で、充分なEQブーストを可能にします。電力仕様も73JR II同様に特別で、内部に最大電圧に達するまで約20秒をかける、+24Vのレギュレーターが実装されています。
記事内に掲載されている価格は 2021年9月27日 時点での価格となります。
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