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NAMM 2021で発表され大きな話題を呼んだ、KORGのモノフォニック・シンセサイザーminiKORG 700 FSが、完全限定生産でついに発売しました!
KORGの初めて量産し販売したモノフォニック・シンセサイザーminiKORG 700。シンセサイザーという物のカタチがまだ確立されていない中で、1973年に試行錯誤の末に生み出されたこの電子楽器は、シンプルな操作から過激な音色変化を生み出し、シンセサイザーの面白さを幅広い層に伝えるとともに、多くのミュージシャンからも高い支持を得ました。
本機はその翌74年に発売された改良版「miniKORG 700S」を忠実に復刻したものですが、当時搭載できなかったアルペジエーター、スプリング・リバーブ、アフター・タッチなどの機能を追加しています。オリジナルの開発者、三枝文夫氏と共に作り上げたアナログ・シンセサイザーのひとつの完成形、それがminiKORG 700FSです。
特徴/仕様
■ 当時搭載できなかったアルペジエーター、スプリング・リバーブ、アフター・タッチなどの機能やメモリー・プログラム・ボタンを搭載
■ オリジナルの開発者によるアナログ・シンセサイザーのひとつの完成形
■ 抜けの良いオシレーターはもちろんのこと、miniKORG 700の象徴とも言えるトラベラー・コントローラーも完全に再現
■ オルガンの二段鍵盤の上に置かれる状況を想定し、使いやすいよう鍵盤下に一列に配置された操作子
■ 音楽ソフトウェアを無料バンドル
■ 外形寸法 : 744 mm x 280 mm x 122 mm/重量8.5kg
■ 梱包寸法:962 mm x 420 mm x 256.5 mm(三辺合計1,639 mm) / 重量18.1kg
■ 付属品 : SW ADAPTER KA390(ACアダプター) トラベラー・ノブ(独立タイプx 2個)、 専用ハード・ケース
■ 別売りアクセサリー: SQ-CABLE6(オープン価格)
コルグが初めて量産販売した、miniKORG 700が完全限定生産で復活!
コルグはprologueやminilogueなど、現代においてもアナログ・シンセサイザーの開発を行っていますが、そのきっかけとなったのはminiKORG 700の存在でした。それはアナログ回路をDSPなどICの計算機によって再現するアナログ・モデリング技術では、miniKORG 700から生み出される音の本当の美しさ、本当の凄さを実現できなかったからです。このminiKORG 700FSによって本物のアナログ・サウンドの美しさ、凄さを体感して欲しいと願っています。
miniKORG 700はコルグで最初のシンセサイザーでありながら、今でもコルグのシンセの中で最も太く、密度のあるサウンドを誇っています。抜けの良いオシレーターはもちろんのこと、miniKORG 700の象徴とも言えるトラベラー・コントローラーも完全に再現しました!
トラベラー・コントローラー
miniKORG 700の最も特徴的な部分は、鍵盤下にある2つのスライダーによるトラベラー・コントローラーです。上のつまみがローパス・フィルター、下のつまみがハイパス・フィルターのカットオフ周波数をコントロールし、2つのつまみの位置によって音の表情を自由に変えていきます。また鍵盤を押さえながら左右に動かすことにより、ワウ、ミュートのほかオリジナルなトラベリング・サウンドを作り出すことができます。
上のつまみで設定したカットオフ周波数より低く、下のつまみで設定したカットオフ周波数より高い音がフィルターを通り抜けて出る音になるため、2つのつまみの位置が逆転すると全ての周波数がフィルターに引っ掛かり、音が出なくなります。つまり2つのつまみがすれ違うと理論上は音が出ないので、miniKORG 700ではつまみに突起をつけて物理的にすれ違いができない構造にしました。
しかしそこは良くも悪くもアナログ回路。今も昔も完璧な特性を持つフィルターを設計することは不可能であり、当時、つまみを交差させるために突起を削って新たなサウンド・メイクを試みた強者もおり、海外で販売されたモデルには元々この突起がないものもありました。
miniKORG 700FSではこの突起のないつまみも同梱しており、自分で取り替えることが可能で、そんな幻の音を実体験することができます。
セカンド・オシレーター
miniKORG 700は1オシレーターのモノ・シンセでした。1年後の1974年には、サウンドのバリエーションを増やすために、鍵盤の左側のスペースに操作子を加えて、セカンド・オシレーターやリング・モジュレーターなどを追加したminiKORG 700Sが登場。今回のFSはこの機能が拡張された700Sを復刻しており、2つのオシレーターによる強力なデチューンなどによって、抜けが良く太いリード・サウンドの変化をより楽しめます。
メモリーほか、オリジナルにはなかった機能も搭載!
当時の技術では電子部品など個々のパーツ・サイズが大きかったこともあり、本体内にこれ以上の機能を入れるスペースが取れませんでした。技術の進歩により空いたスペースにはエフェクト=スプリング・リバーブ、またベンドやモジュレーションのためのジョイスティックを追加。表現の幅を広げるアフター・タッチ、さらに今の音楽シーンにも対応すべくアルペジエーター、USB端子、MIDI IN端子やCV/GATE IN端子を搭載しました。
そして、これも当時は実現できなかったメモリー・プログラム・ボタンを搭載。一度作った音を再現するのにノブやつまみの位置をメモしておく必要はありません。
専用ハード・ケースを付属
約半世紀ぶりに復活したminiKORG 700FSは、そのメモリアルな限定モデルに相応しい専用ハード・ケースを付属しています。
音楽ソフトウェアを無料バンドル
miniKORG 700FSには、曲を作るだけでなくAIによるマスタリングができる「Ozone Elements」、キーボード演奏の上達に役立つ「Skoove」、DAWソフト「Reason Lite」に加え、コルグやその他ブランドのソフトウェア・シンセまで、多数の音楽ソフトウェアが最初から付いてきます。
この製品を手に入れることによって、あなたの音楽をレベルアップさせるさまざまなツールを手に入れることができます。
記事内に掲載されている価格は 2021年6月25日 時点での価格となります。
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