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どうも、ファンキー松本です。
昨年緊急事態宣言が発表され、お店で急増したお問い合わせとして「ライブ配信」があげられます。
人を集めることができなくなってしまったため打ち合わせをリモートで行う方法、セミナーをオンライン上で行う方法、遠方の方とZOOMで繋いで会話しながらセミナーを進行する方法などなど、オンラインで人々と繋がるための機材や手段について沢山のお問い合わせをいただきました。
そんな中、クオリティの高いライブ配信を行うために必須の機材が映像スイッチャーです。複数のカメラやPC、マイクなどの音声機器を一台にまとめるスイッチャーは昨年から現在にかけて非常に需要のある機材です。
そんな映像スイッチャーの中でも、最小と言えるモデルが今回取り上げるRoland V-02HDの進化版、「V-02HD MkII 」です!
前モデルV-02HDについては以前、発売時にレビューを書いてます。あれからもう3年も経つんですねぇ…
今回はローランド様より発売前のV-02HD MkIIをお借りできましたので、ポイントごとにレビューを書いてみようと思います。
○映像面
前作V-02HDの映像面のポイントとして、以下の点があげられます。
・HDMI inは2系統、スチルイメージも入力可能。
・PREVIEW OUTとPROGRAM OUTが独立して1系統ずつ搭載
・Tバーを搭載、直感的な映像の切り替えが可能に。
非常にコンパクトなボディに2系統分のHDMI入力が用意されてます。セミナーであれば講師カメラと講師PCの2系統、演奏動画であれば寄りと引きの2系統など、状況によって演出することができます。もちろんスチルイメージも1枚導入できますので、”セミナーもう少しで始まるよ”的な画像を差し込むことも可能です。
またV-02HDには大きなTバーが搭載されていて、決まった映像の切り替え以外にも直感的な切り替えが可能です。Tバーを真ん中に置いて50%ずつ映像を出力するなんてこともできます。
コンパクトサイズですが、PREVIEW OUTとPROGRAM OUTが独立して1系統ずつ搭載。上の画像のようにVideo Assistで収録しながらPREVIEW OUTと繋がる別ディスプレイででメニューを見るなんてことが出来ますね。
映像面でアップデートされたポイントとして、USB STREAM機能が増設されました!簡単に言うと、PCに映像を取り込めるんですね!!
これまでRolandの映像スイッチャーは、VRシリーズにはUSB STREAM機能が付いていましたが、VシリーズはPCにキャプチャーできず、別途キャプチャー機器が必要でした。その前提を打ち崩し、V-02HD MkIIはSB STREAM機能が付きました!
これ一台でカメラのスイッチングからPCへのキャプチャーまで、一台でOKです!
タイトルに書いたとおり、ライブ配信はこれ一台でいけちゃいます。
続いてサウンド面を見てみましょう。新機能増えてますよ。
○サウンド面
V-02HD Mk II新機能
・AUDIO INが2系統に増設!マイクレベルもラインレベルもどっちもOK
・AUDIO FX増設!
サウンド面ではプラグインパワーに対応した音声インプットが2系統に増えました!以前のモデルは1系統しかなかったので中々の進歩です。
ただ欲を言うとTRSフォーン端子が増設されると嬉しかった…ATEM Miniも3.5mmステレオミニなんですよねぇ…。とはいえ、2系統あれば自由度も増すと思います!!
とはいえ、個人的にV-02HDで気に入っているところとしてはヘッドホンアウトがついているとこ!横にはボリュームノブまで付いています!!配信前にスイッチャー側でサウンドが確認できるとどこでサウンドが歪んでいるか把握できるので、これがあると非常に便利です。
またオーディオエフェクターも増設されました。音声補正用のダイナミクス・EQはもちろん、ボイスチェンジャーのような飛び道具も増えてます。RolandのボイスチェンジャーといえばVT-4も人気ですが、共通しているところはあるのでしょうか?使ってみたところ効きは良いように思います。
ループバック・AUX搭載!ZOOM経由のウェビナーに便利!
V-02HDMKⅡのUSB端子は音声のループ・バックに対応しています。PCの音声出力をUSBでV-02HDMKⅡに入力し、1つの入力音声として使うことでき、PCでBGMを流しながら、BGMとV-02HDMKⅡに入力したマイクの音声をMIXして、配信ソフトやWeb会議ソフトで配信することが可能です。
また、V-02HD MKⅡにはすべての入力音声をMIXして出力される 「MASTER OUTPUT」 と、指定した入力音声だけをMIXして出力できる「AUX」 の2種類の音声バスが搭載されました。2つのバスはHDMIやUSB、PHONESなど各出力端子に自由に割り当てる事が出来き、お使いのシーンに合わせて組み合わせることが出来ます。
Web会議ソフトを使ったセミナーやオンラインイベントを開催する場合に、オンラインの参加者とコミュニケーションを取るような、双方向での通信が必要な際に、会場での音声拡声をするシステムが複雑化しやすいです。
V-02HD MKⅡの2つのバスを使って、配信に送り出すUSB STREAM端子からの出力音声は、AUXバスを割り当ててマイク入力音声のみ指定して出力してPROGRAM OUTやPHONESには、MASTER OUTPUTバスを選択して、マイク入力音声とループバックで戻ってきたオンラインの参加者の音声をMIX して、会場の拡声用することが出来ます。
ちょっと分かりにくいところもあるかもしれませんが、使ってみると非常に便利な機能です!!
AeroCaster Switcherを併用して更なる拡張を
V-02HD Mk IIを購入するとRolandが新たに開発したiPad用アプリ”AeroCaster Switcher”をオーソライズすることが可能です。このアプリはWi-Fi経由で送信されたスマートフォンのカメラ情報をiPadアプリに受信してくれる物で、最大5系統のカメラを受信することが出来ます。iPadで動いているAeroCaster SwitcherをV-02HD Mk IIに入力する方法は、iPad用Apple社製HDMIアダプタとHDMIケーブルを使って接続します。
ハブとなるiPadアプリ側ではカメラをリモートコントロールすることが可能です。恐らくある程度の遅延はあると思いますが、うまく使えば5系統のカメラを増設することが可能になります。これは使ってみたいですねぇ。
見た目は変わらずコンパクトなボディですが、明らかに昨今の配信需要を投影したアップデートがV-02HD Mk IIにはなされています。
配信ライフを送る際、不便になる所をV-02HD Mk II は補ってくれると思いますので、是非チェックしてみてください!!
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2021年9月24日発売予定、予約受付中!
記事内に掲載されている価格は 2021年9月17日 時点での価格となります。
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