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Solid State Logicがチャンネルストリッププラグイン・ソフトウェア「4K B」をリリースしました!
4KBプラグインは170年代後半から80年代初頭にかけて、ロンドンのタウンハウススタジオの「ストーンルーム」
に設置されていたことで有名な、SL4000Bコンソールのチャンネルをベースにモデリングしたプラグインソフトウェアです。
●UC1に付属のプラグインソフトウェア!
4K BプラグインはプラグインコントローラーUC1に付属のプラグインソフトウェアとしてバンドルされます。
また、すでにUC1のユーザーの方は無償で追加可能です。
そしてすでにバンドルされているNative Channel Strip 2とNative Bus Compressor 2と合わせてUC1で完全にコン
トロールできる3つ目のプラグインとなります。無償で提供されるSSL360ソフトウェアを使ってVirtual SSL Consoleを構築することができます。
●SL4000Bとは
このコンソールは、Phil Collinsの「In the Air Tonight」、The Bugglesの「Video Killed the Radio Star」、Peter Gabrielの「Intruder」など、数多くの象徴的なレコードに使用されています。SL4000Bはごく短い期間製造された初号機SL4000Aをブラッシュアップさせた後継機として著名なレコーディングスタジオに導入され、現在のSSLの礎となった「全ての始まり」のコンソールです。
SL4000Bは6台しか製造されませんでしたが、タウンハウスの「The Stone Room」の他にロサンゼルスのRecord Plantなど世界的に象徴的なスタジオに導入されました。独特な音色とパンチのあるサウンドが特徴的なSL4000Bは、Steve Lillywhite、John Leckie、Mick Glossop、Tony Plattなど、伝説的なプロデューサーやエンジニアに愛用されました。
SL 4000Bコンソールは、特にEQ、ダイナミクス、トランスベースのマイクプリの設計が非常にユニークでした。BシリーズEQは、4000 Eに搭載された「ブラウンノブ」EQの前身で、非常に音楽的なサウンドにファインチューンが、可能で、暖かく丸みのある表現が特徴です。
ファットでウォームなサウンドを与えてくれる4K Bプラグイン
4K Bのダイナミクス・セクションは、SSL Bus Compressorの設計に基づき、ピーク検出とサイドチェーンにフィードバックVCAトポロジーを備えています。また、ユニークなディエッサー・モードも搭載しています。SSL の入念なハードウェア・モデリング・プロセスにより、オリジナルの4000 Bコンソールの繊細さがすべて新しい4K B プラグインに取り込まれています。
マイクドライブセクションは、Jensen JE-115K-E トランスフォーマーによる豊かなノンリニアアナログキャラクターに満ちています。さらに、dbx 202 ‘black can’ VCA フェーダーによって、本物のアナログ・キャラクターが追加されています。
このJensenトランスとDBX “black Can” VCAの詳細なコンポーネントレベルのモデリングを施した4K Bプラグインは、SSL Channel Strip 2プラグインとは対照的に、ファットでウォームなサウンドを与えてくれます。
SSL UC1について
インテリジェントに統合されたSSLプラグインコントロールサーフェス
UC1は、チャンネルEQとダイナミクス・コントロールノブを備え、バスコンプレッサーのフルコントロールを実現するセンター・セクションの中に、ムービングコイル・ゲインリダクションメーターを搭載。新しいSSL Native Channel Strip 2とBus Compressor 2プラグインをコントロールするための、最もクリエイティブで直感的かつ効果的な方法を提供します。
UC1のエンコーダー、スイッチ、カラーグループのレイアウトは、SSLコンソールで培われたチャンネルストリップとバスコンプのワークフローがシームレスに統合しています。複数のパラメーターを同時にかつ正確にコントロールすることができ、UF8アコントローラーとの組み合わせる事で、ハイブリッドなワークフローがさらに広がります。
バーチャル SSLコンソール
UC1システムの中心には SSL 360°プラグインミキサーがあり、すべてのチャンネルストリップとバスコンプレッサーをUC1でコントロールすることができます。コンソールのようなアプローチでDAWミキシングを可能にし、クリエイティビティが加速する事間違い無しです。
UC1には本家SSLリリースの大人気プラグイン SSL Native Channel Strip 2とBus Compressor 2のフルライセンスが含まれています。UC1のつまみやボタンは二つのプラグインに連動し、実際にSSLコンソールを使っているような使用感が味わえ、数値ではなく直感的な操作が実現します。
SSL Native Channel Strip 2
有名なXL 9000Kコンソールのモデリングから開発されたSSL Native Channel Strip 2は、DAWでモダンなSSLサウンドを得るために必要なすべてを提供します。SSL Nativeプラグインは、オックスフォードにある本社のSSLエンジニア・チームによって設計された唯一のプラグインで、彼らはコンソールが作られた時のオリジナルデータシートと仕様書に独占的にアクセスできます。UC1では、オリジナルのコードに固執するのではなく Channel Stripをアップデートして、位相と振幅の折り返しを防ぐ独自のアンチクランピング・アルゴリズムを追加しました。パンチがあり、歪みがなく、何をしても大丈夫な、これまでで最高のSSLチャンネルストリップです。
UC1は、チャンネルストリップ2 プラグインの主要なパラメーターをすべて専用にコントロールします。EQ、フィルター、コンプレッサー、ゲート/エキスパンダーのコントロールは、大型のSSLコンソールと同様の構成と視覚的なフィードバックを提供し、チャンネル・プロセッシングのスイートスポットを素早く見つけ出すことができます。
Bus Compressor
UC1の中心となるのは、SSL Native Bus Compressor 2と直接対話するバス・コンプレッサー・コントロールです。本格的なレイアウトとメーター表示は、まるでSSLコンソールのセンターセクションに組み込まれたハードウェアのバスコンプをコントロールしているかのようです。1970年代からSSLコンソールに搭載されているクラシックなムービングコイル式のゲインリダクションメーターで、バスコンプレッサーの時定数とゲインリダクションの特性を完璧に表現しているため、プロデューサーやエンジニアは楽器やサブグループ、そしてミックスバスにどのように反応しているかを正確に知ることができます。
自宅にSSLコンソールをまるっと導入する。そんなイメージがこの製品にぴったりです。贅沢にも、チャンネルストリップおよびバスコンプレッサーに特化したコントローラーとなっていますが、CHANEL切り替えで多数のトラックをコントロールできることをイメージすると、SSLのコンソールを制作環境に導入するようなイメージの使い勝手となります。真ん中に鎮座するMasterBusのVUメーターがとてもかっこいいです。また各つまみには、周囲にLEDで現在の値表示がされるので、つまみ操作する際に、今どのくらいのレベル設定なのかが目視で確認しやすいのもグッドです。
SSLコンソールを導入したかのような操作性
SSLのコンソールはとても高価ですから、プラグイン画面表示用のディスプレイとこのコントローラー、加えて、セッションファイルでプラグインをあらかじめ立ち上げておくということをすることで、お持ちのスタジオにSSLコンソールが導入できると考えると、とても魅力的です。フィジカルコントローラーを導入することで、ミックスや作業のスピードUPと、より聴覚にフォーカスした編集が可能になります。数あるコントローラーの中でも、今最先端でかつ操作性や視認性、製品デザインに優れたSSL性のコントローラーはオススメの一品です。
記事内に掲載されている価格は 2022年10月25日 時点での価格となります。
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