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こんにち和(は)!SCFED伊部こと、スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス伊部です!
マイ・ファースト・シンセは中学生の時に買ったCASIO CZ-101で、その出音の太さからシンセベースとして大活躍!とシンセ通を気取りたい所ですが実際は「音が太い」の意味が全く解っておらず、キーボード・マガジンで「Minimoogの出音が太い」と書かれていても意味不明でその意味を分かったのがそれから20年後、中古のRoland SH-101を購入した時です。
太くて存在感があって立体感を兼ね備えた音色、PCM音源を水彩画に例えるならばアナログシンセの音色は油絵の様です。ベースの極低音でも滲まずクッキリとしていて「これが先輩方の言っていたシンセベースだったのですか!すいませんでした!」とシンセベースの深層世界に足を踏み入れたのでした。
■Roland SH-101を完全再現したソフトウェア・シンセサイザー
実機のRoland SH-101は1982年発売。シングルオシレーターで、オクターブ下のサブベースをガッツリ上げてブリブリ言わせましょう。中低域の太さが特徴的で、ゲートタイムを短めにした時の反応も抜群。フィルターの切れ味とエンベロープの高スピードを活用した発振キックサウンドはエレクトロミュージックの伝統芸に!
楽器屋さんのセールに3時間半並んで買った私のSH-101はスライダーのガリや故障が多くて音色の微調整に苦労したのですが、ソフトウェアになって見事に生まれかわりました!最高です!
AIRAシリーズ SYSTEM-1にPLUG-OUT可能、SYSTEM-8用Plug-Outに対応予定。デモ版あり。
■Roland SH-2を完全再現したソフトウェア・シンセサイザー
1979年発売でシンセベース用に一番人気機種!2基のVCOとサブオシレーターが多彩なサウンドを表現可能でディチューンしつつサブオシレーターを加えた「控えめに派手な図太いベース」も表現可能。
粘っこいサウンド、温かいサウンド、まさに王道アナログシンセですがご安心下さい!こちらもACBテクノロジーで見事に生まれかわりましてソフトなのに鍵盤がファミコン並みに変色していて音が太いです。実機のように操作パネルが錆びる事もほぼありません。
AIRAシリーズ SYSTEM-1にPLUG-OUT可能、SYSTEM-8用Plug-Outに対応予定。デモ版あり。
余談ですが、私が以前所有していたSH-2と私との対談記録がありますのでご覧下さい。
■Roland SH-2がイベを完全論破!
本日のゲストはビンテージアナログシンセの中でも人気の高いSH-2氏です。2VCOで音の太さはSHシリーズの中で一番という評価を獲得し、SH-101氏よりも幅広い音作りが可能な氏ではありますが、ベース用途に於いては101氏をリスペクトされているそうです。
それではSH-2さんにお話をお伺いしましょう。
イベ:「アナログシンセを扱うと大抵は似た音を作ってしまう」。自分の好きな傾向に偏ってしまう事も大きな理由ではありますが、シンセサイザーとは「この世に存在しない音を作れる」のが世界のシンセ少年・少女の大きなテーマだった筈です。少し意地悪な質問かも知れませんが、もっとこう、すんごい、この世に存在しないような、強烈で、芸術が爆発しちゃう音、聴いたこともない音は出ないのでしょうか?
—–SH-2氏は一瞬表情をこわばらせながらも瞬時に質問の意図を汲み取ったように見え、ブラックのアイスコーヒーをゆっくり飲み干してからこう語り始めた—–
SH-2氏:はははっ!イベさん、私を怒らせても和音は出ませんよぉ!(編:SH-2氏はモノフォニック)
そもそもね、「この世に存在しない音って何ですか?」「存在しない」んだから作れた時点で「存在する」音という事になりますよね、存在しない物は存在しないんです、ただそれだけですよ。だからそんなモノ私に作れるワケないじゃないですかぁ(苦笑)。
「加算合成方式」についてですか?あぁ、あれだって同じですよ。サイン波を何十、何百と重ねてもね、結局は空気振動の密度となって耳に届くワケですから、空気の海をスピーカーが震わせた時点で「この世に存在する音」なんですよ。
—–SH-2氏は、空になったアイスコーヒーの氷をストローで自嘲気味にカラカラさせながらこう続けた。—–
SH-2氏:聴いた事のない音を追い求める気持ちには共振しますよ。ただね、人それぞれ自分自身に痺れる発振ポイントがある訳でして、私が自分のサウンドに感電するくらい衝撃が走るなんて滅多にないんですよ。物理的に1万ボルトとか流されちゃったら、そりゃ感電しちゃいますケドね。君の回路は1万ボルトなんつってねっ!ブーーッ!(大爆) すんません、80年代の人間なもので。アイスコーヒーお替りいいですか?
ですから、大げさに構えずにノコギリ波や矩形波を一つの楽器として楽曲を表現されて行けばそれで良いかと思いますよ。
ところで、おつまみ頂けますか?アルミの削り出しを…あ、そりゃツマミ違いでしたかぁッ!ビビーーッ!(爆)それじゃ、100ボルトピュア電源ありますか?できれば信濃電源の…(おわり)
■Roland PROMARSを完全再現したソフトウェア・シンセサイザー
1979年発売、JUPITER-4のモノフォニック版と言われています。一説によるとアナログシンセはモノフォニックが一番音が太く、ポリ数が増えるほど音が細くなるそうです。理由はポリ数が増えるほど電流が分散されて行き1VCOあたりに費やせる電気が減るためで、1音入魂の気合いはモノフォニックが1番。その理論からするとPolymoogよりもMinimoog、Prophet-5よりもPro One、Jupiter-8よりもPromarsがシンセベースに向いているという事になります。(Oberheim SEM , 2Voice , 4VoiceはSEMの搭載数が増えて行く力技ですので例外ですが)
私はPromarsをベースに使用していたのですがSHシリーズとはフィルターに特に違いを感じ、ARPのフィルターに似たカラフルな印象です。本体が鉄で出来ているためとにかく重いのですが、そのせいか音色まで重く聞こえる気がします。アナログシンセファンにとって鉄と木は特別な存在で骨董美術品としての芸術性を兼ね備えた超隠れ名器だと言えます。
AIRAシリーズ SYSTEM-1にPLUG-OUT可能、SYSTEM-8用Plug-Outに対応予定。デモ版あり。
[eStoreClipper1A mdin=’35681′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’35682′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’35683′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A]■PLUG-OUT Synthesizer Roland SYSTEM-8
なななんと!Jupiter-8とJuno-106エンジンがプリインストールされ(JUNO-106は2017年追加予定)上記3プラグインをプラグアウト可能な(2016年10月5日現在非対応、順次追加予定)最新サウンドエンジンとビンテージシンセの融合機が登場!
Juno-106もシンセベースによく使われる機種で、私は106と106S(鍵盤カットモデル)を所有していました。106Sはスピーカー搭載のためその分電源容量が大きく106より音が太くコード弾きとベースに重宝しておりました。コーラスエフェクトも素晴らしいのでソフト化されるのが待ち遠しいですね!
[eStoreClipper1A mdin=’40885′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A]■シンセベースと言えばっ!モーグ!MOOG伝説の現在進行形 MOTHER-32
MOOG初のテーブルトップ型セミモジュラー・シンセサイザーは本家MOOGサウンド、ますずは発売時の記事をどうぞ。
お勧めは、EXTERNAL Audio Inputにお好みの音源を入れて、MOTHER-32のフィルターを外部VCFとして活用する「何でもモーグ作戦」です。例えばDAWで使用しているソフトシンセの音をMOTHER-32に入れ、MIDIを送ってエンベロープをトリガーすればソフトシンセの音がMOOGサウンドに大化けします!
UVI Synth AnthologyのMinimoog波形をインプットに入れて試した際はビンテージのMinimoogか!?と思わせるバッファローなサウンドが走り回ったので是非様々なソースでお試し頂きたいです。
[eStoreClipper1A mdin=’36400′ img=’LINK’] [/eStoreClipper1A]そしてもう一つ特筆すべき点は、これからモジュラーを始めたい人が最初に手に入れる1台としてお勧めです。通常、1つのオシレーターモジュールを鳴らすのに必要な機材を大まかな金額で計算すると
6アイテムで10万円を軽く超え、更に
を入れると9アイテム20万円近くに膨らみます。し・か・し!MOTHER-32を既に持っている場合は、
3アイテム予算5万円程度、その他のモジュールはMOTHER-32に全て搭載されており、MOTHER-32搭載オシレーターとミックスしての音作りやシーケンスプレイまで可能!MOTHER-32が8万円程度とすると約13万円でモジュラーシステム導入完了、後は予算に応じて欲しいモジュールを買い足して行くだけです!
[eStoreClipper1A mdin=’39207′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A]■最強・最狂の大本命!REON driftbox R
「そのシンセ、凶暴につき」drift boxシリーズ…FAQよくあるご質問
Q : 近寄ったら殴られますか?
A:いいえ、基本的には安全です。
Q : もしも暴れた場合は?
A:急いで電源アダプタを抜いて下さい
Q : 武器は持っていますか?
A:はい、そのサウンドが武器です!
drift boxシリーズは反社会的勢力ではなくアナログシンセサイザーなのですが、まだご存知でない方はこちらをご参考下さい。
driftbox R
http://www.minet.jp/brand/reon/driftbox-r/
ブッ飛んだヤバいサウンド、制御不能な危険な振る舞い、そんなイメージで表現されRock oN店頭でもお客様が試乗すると暴れ回っております。そこで今回このジャジャ馬(黒王号?)を何とか普通に乗りこなしリズム以外を全部drift box Rで作り、牧場をトロピカルに散歩したいと思います。構成はドラム、ベース、コード(3和音)、メロディの4パートですが、モノフォニックなのでコードパートは3回に分けて録音。ポイントは最初にモジュレーションつまみを全部下げ、チューナーを使ってしっかりとチューニング(調教)、それだけで人間に慣れた馬になります。
soundcloud音源
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何とも牧歌的で平和なアレンジになりましたが…普通に音源として使った印象は、ノイズ&アヴァンギャルドから通常音源として守備範囲が広く、太さとキレがあってベース専用機として持っておくとかなり重宝するでしょう。ベースにフォーカスしたサウンドもご覧下さい。
driftbox_R
driftbox_S
1つ希望を言えばレゾナンスつまみの使えるレンジが狭いのでなだらかなカーブにして欲しいですが、ここ最近のシンセの中でかなり異彩を放つ最強・最狂マシンで私のLovery Lovery シンセベースは間違いなく「drift box R」です!
[eStoreClipper1A mdin=’37440′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’36647′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A]シンセベースフェチの方、渋谷店で各音源お試し頂けますので是非お試し下さい、お待ちしております!
記事内に掲載されている価格は 2016年10月7日 時点での価格となります。
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