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Behringerのアナログシンセサイザーやリズムマシンの新製品を紹介する「Behringer 秋の新製品発表会」が開催されました。
オリジナル製品を含む全6機種が紹介され、すでに発売されたものもありましたが、中でも来場者の注目を集めていたのは、海外のショーレポートなどで話題を呼んでいた、過去のアナログシンセサイザーの仕様を取れ入れた、いわゆる「クローン機」と呼ばれている製品です。
ただどれもオリジナルモデルを忠実に復刻・再現したものではなく、現代の技術や仕様を付加し、いわば「ネオビンテージ」のような形で製品化したものばかりでした。そこにはオリジナル製品への探求とリスペクトを感じつつ、現代の音楽シーンにコミットするために進化した製品を生み出そうという意志を感じました。
ここでは各製品の紹介とともに、オリジナルモデルとの違いも合わせてお伝えします。
ODYSSEY
こちらは10月末に発売されたばかり、人気のアナログ・シンセサイザーARP ODYSSEYをモデルにした製品です。
オリジナルとの違い
・KLARK TEKNIKのFXがついている
・つまみのLEDがVCO、VCF等色分けされている
・32ステップシーケンサー搭載
確かにLEDのせいでオリジナルよりカラフルになった印象です。シーケンサーも搭載され、これで価格も5万円台だというのは驚異的です。
MS-1 BK
Roland SH-101を元にしたモデルは、すでにMS-101が発売されていますが、ブラックモデルが名称も新たにMS-1となって登場です。
オリジナルとの違い
・VCFモジューレション6種類
・LFOの周波数をHigh/Mid/Low切替可
・LFOに三角波を追加
・MIDI搭載(USB/5DIN)
・32ステップシーケンサー搭載
・ライブパフォーマンスキット「付属」
こちら発売日未定で、市場予想価格は37,600円(税抜)です。
PRO-1
注目を集めたのはこちらの製品で、Sequential Circuits社の1981年に発売されたPro-Oneを元にしたモデル、PRO-1です。VCOはオリジナル回路を忠実に再現した3340、3320の2基で、4ポールVCFを持つモノフォニック・アナログシンセサイザーです。
オリジナルとの違い
・鍵盤がない
・Eurorack対応
・MIDI搭載(USB/5DIN)
・最大16ポリチェーン
・シーケンサーのノート数が多い
短い時間でのデモンストレーションでも音が相当太くて、存在感がありました。
こちら発売日は12月中旬の予定で、市場予想価格は37,600円(税抜)です。楽しみですね。
RD-8
こちらも名機として名高いリズムマシンRoland TR-808を元にしたモデルです。大きさといいルックスはかなりオリジナルに近い印象です。
オリジナルとの違い
・PolyModeでVoiceごとにステップ数を変えられる
・Wave DesignerとAnalog Filter(HPF/LPF)
・レゾナンスを上げてカットオフ
・Analog FilterのCutoffをオートメーション化できる
・Songとして16、Patternを16保存:合計256パターン保存可能
・MIDI搭載(USB/5DIN):外部クロックで同期可能
・Triggerを使用してSTEP/NOTEリピート可能
・最大64ステップシーケンサー搭載
・Swing/Prob/FLAMなどの機能を利用して複雑なパターンを作成可能
・TAPテンポ機能で簡単にテンポ設定可能
RD-8は、今の音楽制作事情に合うように考慮されたのか、オリジナルからかなり多くの機能が追加されています。
こちらの発売日は11月下旬〜12月発売予定で、市場予想価格はこれも驚きの37,600円(税抜)です。楽しみですね。
K-2
こちらは鍵盤はついてませんが、KORG MS-20を元にしたモデルです。 MS-20も本家KORGから復刻版(MS-20mini)やiPad版ソフトウェアがリリースされたりと根強いファンが多いシンセです。
オリジナルとの違い
・Eurorack対応
・MIDI搭載(USB/5DIN)
・最大16ポリチェーン
・VCFが1世代目、2世代目選択可
・鍵盤がない
こちらの発売日は11月中旬〜下旬発売予定で、市場予想価格37,600円(税抜)です。
CRAVE
CRAVEはBehringerオリジナル製品で、下記が主な特徴です。
・Sequential Circuits Prophet-5を元に設計された3340チップ使用のVCO
・ビンテージMoogを元に設計のHPF/LPH、切り替え可能な24dBラダーフィルターを搭載
・セミモジュラー設計のため豊富なパッチングポイントが搭載
・ODYSSEYやMS-1などと共通のシーケンサー/アルペジエイター搭載
・音入力のできるボタン13個
・MIDI搭載(USB/5DIN)
12月下旬〜12月発売予定で、市場予想価格は18,850円(税別)です。3340チップ使用のVCOやMoogを元に設計されたフィルターなど、Behringerの技術を集めて作られた製品にもかかわらず、この価格は驚異的です!
そしてRockoNセミナーなどでもおなじみ音楽家でDJ、シンセサイザーアーティスト江夏正晃氏(株式会社マリモレコーズ代表取締役)によるそれぞれの機材解説をダイジェストでご紹介します。
各製品解説は、下記の時間から
・ODYSSEY 0:00〜
・RD-8 1:02~
・Pro-1 3:46〜
・K-2 4:42〜
・CRAVE 5:24〜
(終演後、再収録)RD-8 6:10〜
さらに新製品を駆使したデモンストレーションも披露されました!
Behringerでは今後数年以内に100製品ほどのリリースを予定しているとのアナウンスがありました。これからどんなビンテージを復刻し、また新たな機能を追加して来てくれるのか、期待が膨らみます。
オールドシンセファンにはかつて手の届かなかった高嶺の花の名機を手にする楽しみがあり、ソフトシンセなどからDTMを始めた若い人にとってもアナログシンセを手に入れることで、ハードウェアに触れながらアナログシンセやリズムマシンでの音作りの面白さを知るきっかけにもなるかと思います。
こうした現在進行形のアナログシンセが、最新のDAWやソフトウェアのシンセサイザーとともに今後の音楽にどう反映されていくかが、今から楽しみです。あらゆる世代に新たな音楽制作の楽しみを提示するBehringerに、今後も目が離せません!
年内中に多くの製品が発売されますので、ぜひ店頭でもその音を確かめてください!
Writer.Miyazaki
記事内に掲載されている価格は 2019年11月8日 時点での価格となります。
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