どうも、松本です。最近あまりレビューを書く機会が無かったのですが、この時期恒例のBUILD UP YOUR STUDIO 2021が始まりました。
何を書こうか考えていたんですが、せっかくなので今年Blackmagic Designが発表したカメラのレビューを書いていきたいと思います。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Pro
Blackmagic Designのシネマカメラの最新モデルがBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proです。これまで4Kモデルと6Kモデルがラインナップされており、次は8Kか12Kか…なんて思っていたところ、BMPCC 6Kをベースとした進化版を発表してきました。
マウントはCanon EFマウント、センサーサイズは6144 x 3456のSuper 35を採用しており、前モデルと共有するところもあるんですが、Proと銘打っているだけ合ってボディはデカくなりました。デモ機にはCanon EF 24-105mm F4のレンズをつけているんですが、中々のサイズ感です。
これだけデカくなっているということは、使っていて便利で嬉しい機能も盛り沢山!今回はポイントを絞ってご紹介します。
・NDフィルターが内蔵!
BMPCC 6K ProにはNDフィルターがボディに内蔵されました!そもそもNDフィルターって何なのかというと、色彩変えることなく光量だけ低下させるフィルターで、日中の撮影で人物の背景をボケさせたい時などにシャッタースピードを変えることなく光量を減らせます。
通常だとレンズ側で調整することが多いのですが、ボディに内蔵されているのはほんとに便利。
・チルト液晶と新たなアクセサリー
BMPCC 6K Proはチルト液晶を採用しているので、どんな体勢でもディスプレイを覗くことができます。しゃがみながらの撮影が以前のモデルは難しかったので、これも便利ですね。
また別途アクセサリーとしてバッテリーグリップの「Blackmagic Pocket Camera Battery Pro Grip」と電子ビュ
ーファインダー「Pocket Cinema Camera Pro EVF」も出ました。デモ機にもファインダーを搭載しているのですが、このファインダー、角度も変えられて明るくとっても見やすいです。個人的には必須かと。
ちなみに、キャノン端子も2系統搭載してまして、ファンタム電源も供給できます。純正アクセサリーのVideo Assist Mini XLR Cablesを使いmini XLRからXLRに変換してやれば、皆さんのお手元にあるコンデンサーマイクを利用することができます。他のカメラだと3.5mmステレオミニ入力のマイクしか挿さらず、XLR端子を増設する場合は別途アクセサリーが必要なことが多いので、ここは流石ですよね。
・URSA Mini Pro 12Kと同じ第5世代カラーサイエンスの採用、発色が自然に!
BMPCC 6K ProはURSA Mini Pro 12Kと同じ第5世代カラーサイエンスを採用していまして、6Kとは色の出方や発色が異なります。
6Kのヘビーユーザーの方は気づくと思うのですが、より自然な色味で出力することが想定されているようで、確かに内蔵LUTを当てた時の雰囲気は前モデルとは異なるように思います。
個人的にこの色味は好きですし、色作りもしやすいように思います。
・いっそのことBlackmagic Designで統一するのもアリ?
Blackmagic Designのカメラの魅力は色々とありますが、使い勝手の良いBlackmagic RAW、またATEM Miniシリーズとの連携による配信・収録カメラも魅力的な機能の一部です。
配信・収録・編集でこれらを性能をフルで発揮するには機材をBlackmagic Designに統一する必要がありますが、個人的にそれもアリだと思います。
Pocket Cinema Camera 6K Proの増設された機能をメインにご紹介しましたが、人とは違う映像作品を作りたい方、またATEM Miniでライブ配信している方は是非ピックアップしてもらいたい逸品です。
Blackmagic RAWについては、どこかで改めてご紹介いたします。
何はともあれ、デモ機もあるので是非触ってみてください!
新製品は6K Proだけではない!Blackmagic Studio Camera 4K Pro/Plusをご紹介!
つい先月急遽発表・発売されたBlackmagic Studio Camera 4K ProとPlusは放送スタジオでの利用を想定としたカメラです。ポケシネは映画を撮影するためのカメラですが、ライブ配信で使っている方はたくさんいると思います。
ポケシネがこれだけラインナップを増やし、放送でも使えるのにStudio cameraシリーズをなぜアップデートしたのか…?デモ機を見ながら探って見ましょう!
・豊富な入出力が魅力、選ぶならやっぱりPlusよりProか?
Studio Camera 4K Proの入出力端子を見てみましょう。右側にはHDMI、SDI in/out、Ethernet、左側にはUSB-C端子が2系統、XLR Audio inputが2系統、5pin ヘッドセット用入力が1系統、3.5mmマイク入力とヘッドホンアウトが内蔵されてます。
このSDI / HDMI出力ですが、4K出力をサポートしてるんですよ。ポケシネシリーズは映像出力がフルHDまでで、近々で発表されているカメラの中で4K出力をサポートしているのはURSA mini Pro 12Kくらい。
SDI出力が可能なStudio camera 4K Proと同時に発表されたBlackmagic Web Presenter 4Kを利用すれば、4K配信も手軽に実現可能です!
またオーディオ入力はXLR入力が2系統標準で搭載しているとこ。ミニではなく標準サイズのものがマウントされてますね。これは嬉しい点。
5pinの入力端子はトークバック用ヘッドセットを接続する端子となります。トークバック機能はATEM Television Studioなど、スイッチャー側がトークバックに対応しているのであれば使えまして、SDI経由で信号の行き来がなされます。
SDIを経由するものといえば。カメラコントロールATEM Software Controlを経由して可能です。このコントロールできる幅が広くて、色味はもちろんフォーカス、ISO、ゲイン、画角などある程度のことはコントローすることが可能です。
他のカメラと異なる点としては、SDカードスロットが無いんですよね。どうやって収録するかというと、USB-C端子にSSDなど外部メディアを接続し収録します。なんだか新鮮ですねぇ。
トップ中央にはタリーランプが搭載されてます。ポケシネにも小さいタリーランプは搭載されてますが、Studio camera 4Kのタリーはデカくて見やすい。これであればある程度離れていてもどのカメラで撮影しているか演者は把握できますね。
・Studio camera 4K用の豊富なアクセサリー
ちなみになんでこのカメラにはUSB-C端子が2系統ついているのか?それはフォーカスコントロール用アクセサリー”Blackmagic Focus Demand”と、電動ズームレンズのズームを操作するための”Blackmagic Zoom Demand”をマウントするためです。
このアクセサリーは現時点でまだ発売していないのですが、個人的に最も使ってみたい機能の一つです(特にフォーカスは!)
他にはEthernetでカメラと接続することにより、様々な信号を送信することができるコンバーター”Blackmagic Studio Converter”も気になるアクセサリー。電源も給電してくれます。
・ディスプレイはとにかく大きい7インチ
写真を撮り忘れてしまったのですが、モニターも7インチの大きなものが内蔵されてます。スタジオカメラの特性上、色々な環境で撮影することを想定しているので、BRIGHT・CONTRAST・PEAKINGがでかいノブで調整可能です。LUSH HUBで撮影することが多いのですが、個人的にこの三つのノブでディスプレイを調整するところから作業を始めてますね。
また太っ腹だなぁと思ったのは、ベースプレートが付属しています。ロッドを通すための穴もちゃんと空いているのでフォーカスアシスト機能もマウントできます!
・使った印象は…?BMPCCと比べてみてどう?
Studio camera 4Kは放送用カメラなので、各BMPCCシリーズとの色合いは異なるように個人的には思います。BMPCCシリーズは映画を撮影するためのカメラなので、カラーグレーディングすることを想定した構成になっていると思うんですよね。
対してStudio camera 4Kはそこまで複雑な事をせずとも、標準で搭載されているLUTを当ててやることによりよく見る色合いを再現することは難しく無いと思います。
そういう意味では、BMDカメラの入門用には良いんじゃ無いでしょうか?また配信カメラの替わりにBMPCCを利用している方は、2台目にこのカメラを追加導入するものアリかも。
Pro/Plusで画が変わることはありませんので、出力がHDMIのみで問題がないか、SDIが必要か。またProの機能が必要かどうかで変わってきますが、必要でなければPlusでも良いと思います。
とはいえ、今回ご紹介したカメラはどのモデルもBlackmagic RAWで撮影できますので、シネライクな映像作品ももちろん作ることはできると思います。
色々と書いてきましたが、結局どのカメラを選べば良いのかわからない…そんな時は是非Rock oNにご相談ください!
記事内に掲載されている価格は 2021年9月15日 時点での価格となります。
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