Musikmesse 2015の開幕直前、MiaminでのWMCで非公式公開されたSTEMSは、Native Instruments(以下 NI社)のDJシステムTRAKTOR DJシリーズハードウェアで使用するDJのための新しい音楽ファイルフォーマット。概要はティーザー情報や海外のDJ達のレビュー動画などで語られてきましたが、Musikmesse 2015でのNI社による『PRODUCT SHOWCASE』でようやくその詳細が公式発表されたのは記憶に新しい所です。
そしていま、NI社の公式Webサイトで日本語で、STEMSの詳細Webページが公開されています。(公開は2015年夏!待ちきれない!)
ここではSTEMSのマルチトラックファイルのことはなぜか語られていませんが、その代わりにSTEMSの販売や配布を行うパートナーやSTEMSが使えるハードウェアが発表されています。
STEMSの対応が公式発表されていたTRAKTOR KONTROL D2、多分対応するぞと睨んでいたTRAKTOR KONTROL S8、そしてなんとTRAKTOR KONTROL F1も対応するとのこと!たしかに本体に備わった4本の縦フェーダーでSTEMSをミックスすることができそうです!F1は価格が¥22,800(Rock oN価格。定価は¥24,800)と対応機種中最も安価なので狙い目かもしれませんね。
ここからはRock oNがMusikmesse 2015と独自の調査によって得たSTEMSの概要をまとめてみます。まずはここでSTEMSのことを知り、詳細をNI社公式Webサイトで確認すると100点だと思います。
STEMSは拡張子.mp4に5つのステレオトラックを格納したマルチトラックオーディオファイルフォーマット。NI社はDJやダンスミュージック制作者に向けて開発したということです。
STEMSは、うち1つは通常の2ミックス。残り4つが制作者が任意でアサインした各楽器のマルチトラックを一つにしたものになります。
例
1. ドラムセット一式
2. ベース
3. ボーカル
4 その他上もの.
5. 2mix
このようになります。
TRAKTOR DJ上でこの4つのマルチパートを置き、リアルタイムで抜き差しや個別のエフェクトプレイをすることができます。
STEMS化された音楽データは、まずはネット配信で販売/配布されていきます。上の画像をごらんください。MODESELKTOR率いるMONKEY TOWN RECORDSを始めとする人気レーベルや、beatport、JUNO downloadなどメジャー配信サイトがSTEMSのパートナーシップに名乗りをあげています。
そしてNI社は今年中にSTEMSを作成するためのコンバートソフトウェアを世界中に配布予定だそうです。私たちも自分の曲でSTEMSを作り、それを世界中でシェアしたり、ステージで演奏する日が近づいてきています。
STEMSはオープンフォーマットとして広く配布されます。NI製品に限らず、サードパーティーからもSTEM対応のハードウェアやソフトウェアが出てくることに期待しているとのこと。
以上。
STEMSは「DJのための」ということなのですが、使い方次第では新たなライブツールとして積極的に活用できるはず。そして期待するのがSTEMSを誰もが手軽に作り、それをシェアして混ざり合って、新しい音楽が生まれること。世界中を巻き込む形でDJ/ライブをシーンごとクリエイトしていくSTEMSに期待がかかります!
STEMS 公式Webページ
[LinkButton shop=” type=’2′]http://www.native-instruments.com/jp/specials/stems/[/LinkButton]STEMS対応ハードウェア
記事内に掲載されている価格は 2015年5月3日 時点での価格となります。
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