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まず目が行く特徴的な三角形カプセル。スウェーデン発のメーカー Ehrlund (アーランド) が次世代マイクを目指して作り上げた、特許技術搭載のマイクです。その音は非常に正確で、特筆なのは 「音圧の高い音」 を集音する際に抜群な真価を発揮します。なぜ三角形なのか、Rock oNスタッフの SCFED伊部が解説します!
形状と振動の関係
丸形はシンバルに代表されるように、振動が始まってから静止するまでのサステイン時間が長いです。
四角形になると丸形に比べてサステインが半減します。
三角形になるとサステインが四角形に比べて更に半減します!
グラフで見ると、三角形の制震性能の高さが良く分かります。
丸や三角の形をマイクダイアフラムの形として考えると、丸い形は振動してから静止するまでのサステイン時間が長いため、本体自身の振動が止まらないうちに続々と音源からの空気振動を受けている事になります。
この変換プロセスを行うマイクにとって、ダイアフラムの振動が止まらないという事はバイアスがかかった状態で電気変換する事になり、音の濁りの原因となります。それに対して三角形はダイアフラムのサステイン振動が少ないため、正確な電気変換を行えるという事になります。
メーカー動画をご覧ください
2:12辺り 丸い水面と三角の水面で、それぞれ波が収まっていく様子が見られます。また、後半4:50のドラムマイク試聴がとても参考になります。そして何より印象的なのはDANIEL BERGSTRAND氏の「心底、これに惚れ込んでいます」というお世辞なしの表情です。
特許技術:トライアングル・カプセル・メンブレン(三角形振動板)
音響技師 ヨーラン・アーランドが見出した、よりクリアで透明なサウンドを生み出す三角形の振動板。そして技師で技術物理学、電子工学、数学等々の研究者 「スヴェン=オーケ・エリクソン」 が、三角形の振動板と共に首尾一貫してリニアな位相カーブを生み出すプリアンプを開発。マイク位相カーブが均一に生産されるため、後からステレオ録音用にマイクを追加導入しても、位相ずれが起こらないというクオリティです。
音圧の高い音源、低音を正確に捉えるなら特にアーランドがお勧め
アコースティックピアノやオーケストラ録音では、トランジェント特性の優れたクリアーなサウンドに加えて、特にローエンドの情報量が多いワイドレンジなサウンドです。ボーカルレコーディングでは、マイクから距離が離れても非常に繊細な表現をキャッチします。
そして、トライアングル・カプセル・メンブレンの優位性が特に発揮されるのは、ドラムやギターアンプなど音圧の高い音源です。音源の音が大きくなるほどカプセルの振動板も大きく振動する事になるので、丸形ダイアフラムに比べて圧倒的に正確な音を録音できるのです。動画の中ではヘヴィメタルギターも登場していましたが、低音のキレの良さと鋭い音の立ち上がりを捉えられるマイクという事で、メタルバンドに評価されています。
アーランドは完全にオールマイティなマイクではありますが、今までのマイクが苦手として来た事をクリアーしたという意味で私は ドラム、爆音ギター、ベースアンプ録音用に推したいマイクです。ドラムを EHR-M 1本で録音するのも、打ち込みと違ったリアリティが表現出来て良いと思います。新世代のサウンド 「トライアングル・カプセル・メンブレン」 を搭載したアーランドのマイクは、これから新しいスタンダードとなって行く事でしょう。
writer.SCFED IBE
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