Flux::がイマーシブ3Dオーディオ編集アプリケーション Spat Revolutionの20.12メジャーアップデートを正式に発表! 新しい20.12アップデートは、機能強化に加えて新機能を多数搭載、安定性と互換性を向上させるメジャーアップデートとなり、macOS CatalinaとBig Surに対応、Apple notarizationも取得、WindowsとmacOSの最新OSでのパフォーマンスを向上させています。 20.12アップデートでは、いつリリースされたかを簡単に確認できるよう、新しいバージョン管理システムが導入されました。バージョン番号は、実際のソフトウェアのリリース日の年と月、20.12のように記載され、次に4桁のビルド番号が表記されます。
パワーとパフォーマンスの改善
最新のアップデートでは、マルチコアの並列処理アルゴリズムを搭載し、macOS Catalina、Big Surに正式対応、Apple notarizationを取得、すべての最新OSとDAWでより確実な動作を実現しました。永続ライセンス購入による1年間の無償サポートやアップデートなど、新たなバージョン管理システムとサポート方式を導入します。
セットアップ・ウィザードとインテグレーション
セットアップ・ウィザードが追加されたことで、あらゆる種類のセッションをゼロから構築することが簡単になり、ドラッグ・アンド・ドロップによるモジュールの接続と移動、入力ソースの一括リネームをサポートしています。
DAW、ライブ・コンソール、Pro Toolsトラック・プリセット用のテンプレートを使用すると、オブジェクトベースのミキシング・ワークフローが用意になり、独自のReaVolution Reaperにより、イマーシブ創作のための複雑なワークフローは過去のものとなります。
待望のパンニング方式、新たな空間表現の技術
Live Production OptionライセンスでWFS(波面合成)をサポート、5台のラウドスピーカーから構成できるコリニア・システムでシンセサイズされたすべてのオブジェクトの人工波面により、バーチャルな音響空間を構築することが可能になりました。チャンネルベースのシステムでは、Layer Based Amplitude panning (LBAP)とDual Band Vector Based Panning (DualBandVBP)が新たなパンニング方式として追加されました。ヘッドフォン用のミックスのために、NearField、Snowman Model、Spherical Head Modelがバイノーラルのパンニングに追加されました。バーチャル・ルーム内の音響シミュレーション・プリセットは、オーディエンスに臨場感をもたらします。
オブジェクト・ベースのプロジェクトをかつてない方法でミックス
スナップショットのシステムを実装、オブジェクトベースのミックスを管理するのが用意になりました。任意に遷移時間を設定可能なスナップショットのリコール機能を使ったミックス・シーンの変更は、OSCやLemurからのタッチによるリモート・コントロールで、必要なタイミングで手動で行えます。ソースの移動などのトランスフォームを容易にするために、補間時間を持ったソース・トランスフォーム機能で、ソース/オブジェクトの位置を操作することができます。
スピーカーのアレンジメント
Adamson Blueprint AV、CODA Audio、Nexo NS-1、d&B ArrayCalc、EASEなどのシミュレーション・ソフトウェアからエクスポートするか、シンプルにExcelデータからインポートすることで、Spat Revolutionにスピーカー配置のコンフィグレーションをインポート可能になりました。オフセット、ミラー、スケールなど数々のスピーカー設定機能が追加され、スピーカー配置を素早く変更することが可能です。
OSCの機能強化、ADM-OSCのサポート
スケーリングなどコンバージョン、トランスフォーメーションを含む、IRCAM ADMix/SpatとSpaceMap goからの入力文法をサポートする、最も包括的で強力なOSC翻訳機能を装備しました。FLUX:: Immersiveと関係会社が主導するADMをサポートしています。FLUXはこのADMをライブ・プロダクションにおける共通言語として標準化することを目指しています。ADM-OSCはADMの延長線上にあり、OSCは次世代オーディオ・システムとオブジェクト・ベースのオーディオのライブ制作ワークフローを接続するためのプロトコルとして提案されています。
新しいサポートとソフトウェア・アップグレードの契約
新しいバージョン設定にともない、ソフトウェア・ライセンス購入時に含まれるサポートとソフトウェアのアップグレード契約が新たに導入されました。永続ライセンスを購入すると、1年間のサポートと1年間の無料のソフトウェア・アップグレードが含まれています。サブスクリプション・プランと同様に、サポートとアップグレードが含まれており、ホストとオペレーティング・システムの互換性や機能の更新など、ソフトウェアを常に最新の状態に保つことができます。 現在Spat Revolutionのアクティブな永続ライセンスをお持ちのすべてのユーザーは、20.12に無償でアップグレード可能です。
IRCAM Spat Revolutionとは
イマーシブ・オーディオの革命。
SPAT Revolutionは、IRCAMの音響と空間認識の研究成果と、Flux::のプロフェッショナル向けオーディオ製品開発における長年の経験をベースに開発された、最も多機能で先進的なリアルタイムで動作するイマーシブ3Dオーディオ編集アプリケーションです。複数の立体空間を擬似的にソフトウェア内にセットアップ、アコースティック・シミュレーションを行った上で、サラウンドから7.2.1ch、22.2chまで、様々な立体音響のスピーカー配置用にオーディオ信号を出力します。入力と出力チャンネル数、入出力トランスコーダーの使用数に上限はありません。
簡単な操作性を重視したソリッドなオブジェクト・ベースのコンセプトで設計されたSPATは、空間的広がりに関わる様々なパラメーターを変化させ、すべてをオートメーション可能です。3Dオーディオの出力フォーマットに依存することなく、様々な種類のハードウェアとソフトウェアを入出力に設定可能、オーディオとオートメーション(Open Sound Controlを使用)のネットワーク伝送にも対応しています。Pure Analizer Systemの技術を応用し、3Dの音像を美しいグラフィックで表現、制作者の創造力を刺激するアプリケーションです。
SPAT Revolutionはスタンド・アローンのアプリケーションで、ハードウェアのI/OはASIO (Windows)とCore Audio (Mac OS X)をサポート、入出力数に制限はなく、Open Sound Control (OSC)を使ってDAWソフトウェアと統合的に使用することが可能です。
SPAT Revolutionは、チャンネルベース、7次までのアンビソニック、バイノーラル、トランスオーラル、MS、A-フォーマット、Bフォーマット、UHJ、Eigenmikeなど、様々なフォーマットのオーディオをそのまま入力ソースとして扱うことが可能です。プロセス後の出力は、ステレオ、5.1、Cube、Auro 3D、DTS、Atmos、22.2chを含む、様々なスピーカーの配置形式で出力可能です。
チャンネルベースのスプリッター/アグリゲーター、HOAからHOA、HOAからチャンネルベース、A-FormatからB-Format、A/B-FormatからChannel Based、B-FormatからUHJ、UHJからB-Format、MSからチャンネルベース、バイノーラルからトランスオーラル、トランスオーラルからバイノーラル、EigenmikeからChannel Basedなど、様々な形式の入出力フォーマットを変換するトランスコーダーも装備しています。
各入力ソースは、個別に設定可能なパラメーターのセットが用意されています。空間内での位置、指向方向、放射角度といったソースとなる音源のあらゆる特性の設定に加えて、プレゼンス、Warmth(暖かさ)、Brilliance(明瞭度)といった知覚に関わる要素も入力ソース毎に設定が可能です。
立体音響におけるクリエイティブなワークフローをさらに強化するために、SPAT Revolutionは、HRTF Sofaサポート、ソースまたはマスターバスにVSTエフェクト(オートメーション対応)をインサート可能、OSCサポート、複数の3Dビュー、タイムコード・シンクとPython(パイソン)スクリプトのサポートなど、様々な追加機能を備えてています。
SPAT RevolutionはMac OS XとWindowsでスタンドアローンのアプリケーションとして動作、ハードウェアのI/OはASIO(Windows)とCore Audio(Mac OS X)に対応、Pro Tools、Nuendoをはじめとする各種DAWとは、Open Sound Control (OSC)を使って統合的に動作します。
記事内に掲載されている価格は 2020年12月22日 時点での価格となります。