かつてないほどに自然かつ精密な音声信号の再生 – これこそがFocalが長年にわたって追い求めてきたテーマです。現代の音楽制作環境、正確さを追求するエンジニアのニーズに応える、よりパワフルかつ高効率、低ノイズなリファレンス・モニター。
これらすべての要求を満たすべく開発されたのが、Trio11 Beモニター・スピーカーです。新たに設計されたスピーカー・ドライバー(5インチ・ミッドレンジ、10インチ・サブウーファー)に加え、音声の歪みを極限まで抑制するため、Focalによる数々の最新音響エレクトロニクス技術が投入されました。
ミッド・ウーファーの周辺部に用いられたTMDテクノロジーによる制動性と低ひずみの実現。NICテクノロジーによる磁界の安定化、さらにバスレフを始めとする各ベントの最適化により、ダイナミクス・コントロール、低域における解像度の向上、サブウーファーのリニア特性の改善が推し進められています。
Trio11 Beのミッドレンジおよびサブ・ウーファーに採用されたクラスGアンプは、3.3 = 1 mでSPL – 118 dBというあらゆるルームに対応するに十分な音圧を、そしてSMシリーズ最大の特徴とも言うべき、ベリリウムを採用したインバーテッド・ドーム・ツイーターが、30Hz-40kHzという伸びやかな周波数特性を実現。ニアフィールド、ミッドフィールド、いずれの設置にも対応する驚くべき柔軟さを提供します。
さらに、Trio6 Be同様、フットコントロール・ペダルからリモートで3-Way – 2-Wayを切り替えることができる FOCUSモード機能を搭載。いずれのモードにおいても、Trio11 Beは限りなく精密なステレオ・イメージを描き出します。
ミッドフィールド・モニターの枠に収まらない、Trio11の多彩な機能とパワー、何よりも精密かつ自然なサウンドを体感してください。
Trio11の主な機能
・高SPL: 118 dB @ 1m.
・FOCUS モード: リモート操作可能な3way-2wayモニター切替え
・ピュア・ベリリウム採用インバーテッド・ドーム・ツイーター: リニアな周波数特性、柔らかな指向性、優れたダイナミクス
・‘W’コンポジット・サンドイッチ・コーン工法によるウーファー、サブウーファー:自然なサウンド、低歪みを実現
・低域、中低域、高域調整をリアパネルに搭載: ルームの音響特性に最適化
・サイレント・ブロックによりミッドレンジ・スピーカー・ドライバーの分離を最適化
・歪みとノイズを極限まで抑制
ダイナミクス、自然さ、精密さの追求
Focalのシグネチャーともいえる、ベリリウム素材を用いたインバーテッド・ドーム・ツイーターは、その完全に近いリニアな周波数特性と、細部に至る高域の描写力でTrio11 Beにも自然に採用されました。独自の特性プロファイルは、コイルからドームへ理想に最も近いエネルギー伝達を可能にし、5オクターブ 1000 – 40,000Hz、より広範な伝播をカバーする、極めて高効率なツイーター動作を実現しています。
10インチ・サブウーファーの’W’プロファイル・コーンは、剛性、軽量性、ダンピングを的確にコントロールすることで、周波数特性のいっそうの最適化を達成しました。根幹にあるこれら3つのパラメーターのバランスこそが、驚異的な普遍の中立性を保つ、Trio11のモニター・サウンドの基礎となっています。
驚異的な軽さと剛性を兼ね備えるコーン “W” composite sandwich cone
驚異的な軽さと剛性を兼ね備える、硬質プラスチック独立気泡(クローズドセル)発泡体をグラスファイバーで挟んだ独自コーン「“W” composite sandwich cone」。右のグラフは素材毎の剛性を表すグラフで、一番右が “W” composite sandwich cone。ポリグラスの実に10倍の強さです。剛性の高さは、コーンが振動した際に発生する歪みを低減し、音像のにじみを防ぎます。
ダンパーに成形された2つの突起が歪みを低減
スピーカーコーンとスピーカードライバーのエッジはダンパーで接続されていますが、ダンパーに特殊な成形を行う事でダンパー自身の振動を吸収して音の歪みを低減しています。
ドライバーの振動を本体に伝えない構造が歪みを低減
新開発のサイレント・ブロックスは、スピーカードライバー本体の振動がエンクロージャーに伝わるのを防ぎ、音の歪み発生を低減。
希少金属「ベリリウム」がもたらす剛性とフラットな周波数特性
レアメタル「ベリリウム」をツイータに採用。軽く剛性も優れ、反応速度はチタンやアルミニウムの倍以上。アルミ素材のツイーターは周波数特性が右肩上がりになってしまいますが、ベリリウムはほぼフラットです。
回転可能なバッフル・プレート
Trio11 Beのツイーターとウーファーを収めたアルミニウム・バッフル・ハウジングは、90度ごとに回転可能な構造を採用しています。バッフルの向きを変更することで、縦置き・横置き、いずれの設置にも対応します。設置場所とルームの音響特性に合わせて、モニター・パフォーマンスの最適解を導き出すことができるでしょう
仕上げへのこだわり
Trio11は、そのキャビネットにも独自のこだわりが込められています。フランス、 ブルボン=ランシーにあるFocalのキャビネット工房で開発・製造されたキャビネットは21mmと30mmの厚みを持たせた高品位な本体MDFパネルと、2つのサイド・パネルで構成されています。
Trio11 Beのサイド・パネルは、ナチュラル・ダークレッド・バーアッシュに丁寧に仕上げられ、黒を貴重とする本体と印象的な対比を生みだします。その控えめな仕上げは美的な観点からだけでなく、傷にも強いという利点もあります。
FOCUSモード!2つのモニターを、1つのスピーカーで
Trio11 Beは、3 Wayモニターと2 Wayいずれの役割も果たすことができます。
・3-Wayモニター・モードはオーディオ帯域全体のコントロールを提供 (30 Hz – 40 kHz)。
・2-Wayモニター・モードは90 Hz – 20 kHzの帯域をカバー、限られた低域特性のシステムを想定したミックス・クオリティのチェックが可能です。
仕様 | 周波数特性 3-way モード 30Hz – 40kHz (+/- 3dB) 2-way モード (Focus) 90Hz – 20kHz (+/- 3dB) 最大SPL 3-way モード 118dB (peak @ 1m) 2-way モード (Focus) 105dB (peak @ 1m) |
電気系統仕様 | 入力 タイプ/インピーダンス/コネクタ/感度 :バランス接続/10kOhms/XLR +4dBu/-10dBv • 低域:300W, クラスG • 中域:150W, クラスG • 高域:100W, クラスAB 電源電圧 ・電圧:230V (1.6A T fuse) – 115V (3.5A T fuse) ・ケーブル仕様:取り外し可能なIECインレット電源ケーブル インジケータとコントロール リアパネル:入力感度切替 (+4dBu/-10dBV) LFシェルビング (+/- 3dB, 35 – 250Hz) HFシェルビング (+/- 3dB, 4.5 – 40kHz) ローミッドEQ (+/- 3dB, – 160Hz, Q = 1) FOCUS 入力 / FOCUS 出力 オート・スタンバイ :スピーカー・リアパネルにオート・スタンバイ オン/オフ・スイッチ LED:Focus オン/オフ, クリップ/デフォルト表示フロントパネルLED |
トランスデューサー | サブウーファー 10W96701D Focal 913/16″ (25cm) Focal “W”コンポジット・サンドイッチ・コーン ミッドレンジ 5W04701 Focal 51/8″ (13cm) “W”コンポジット・サンドイッチ・コーン ツイーター TB872 ピュア・ベリリウム採用リバースドーム・ツイーター |
キャビネット | 素材 :21mm・30mm厚 内部補強強化パネル カラー:サイド:ダークレッド・バーアッシュ, 本体:ブラック 寸法 (ラバーフィートx4含む)(高さx奥行きx幅) :H635mm x D345mm x W450mm 重量:37.3kg |
FOCAL TRIO11 Be 試聴会レポート
5月25日発売、ご予約受付中です
記事内に掲載されている価格は 2019年5月20日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ