イマーシブ・サウンド・クリエイターに朗報! 革新的で使い勝手の良い3D-Delayが登場。
コンピュータ・グラフィックの概念に基づいた独自のソフトウェア開発で知られ、近年は3Dシンセ SkyDust 3Dや、スマホを利用したイマーシブパンナーSpace Controllerなど、唯一無二のプラグインを発表しているポルトガルのメーカーSOUND PARTICLES社が、イマーシブサウンドに対応したディレイ 「inDelay」 をリリースしました。
イマーシブサウンドの可能性をフルに引き出すシンセ SkyDust 3D と inDelayを使って、inDelayの3Dサウンドが聞ける動画レビューをお届けします!
inDelayに搭載される3つのDelayモード
チャンネル・モード
スピーカー各チャンネルにディレイを設定
タップ・モード
ディレイ音源(Tap)を1~16まで設定でき、Tapごとに入力チャンネルを選択可能
パーティクルズ・モード
入力チャンネル音声から、設定した数量のパーティクル(音片、音粒)を生成
inDelayには CHANNELS、TAPS、PARTICLES の3つのモードが用意されていますので、各モードごとに試聴動画を作成しました。
試聴音声の流れは、SkyDust 3D → inDelay → Dolby Atmos bed → Dolby Atmosバイノーラル・レンダラー となっていますので、イヤホンかヘッドホンでお楽しみください。
チャンネル・モードを試聴
SkyDust 3Dのオシレーターにスネアサウンドのwav波形を読み込んで、7.1.4空間内のセンタースピーカーから出力。inDelayを7.1.4フォーマットにして、チャンネル・モード内のセンタースピーカーをONにすると、ディレイ音が出力されて丸印(ハンドラー)が表示されます。動画ではそのハンドラーをドラッグして、7.1.4空間内を移動させています。
通常のディレイのようにフィードバックを無数に繰り返せるだけでなく、ディレイ音の繰り返しを1回〜4回まで正確に設定できるのも特徴です。この機能はディレイの恩恵をしっかりと受けながら、余分なフィードバックでサウンドを濁らせないミックスを可能にします。しかも、4つのハンドラーで発音する順番と場所が指定できるなど、これまでにないアイディアが光っています。動画では4回までディレイ音がはっきり聞こえる設定にしていますが、フィードバック設定を下げると、より自然な減衰になります。
ディレイ音を自動で動かすことが可能!(全モード共通)
ROTATE:時計回り/反時計回り
RANDOM:時計回り/反時計回りで無作為に動作
UP DOWN:上下方向に動作
FLOAT:特定の範囲内で動作
これらの設定がスピーカーの数だけ用意されています。たとえば、センタースピーカーに対するディレイをサラウンドスピーカーに配置したり、サイドスピーカーに対するディレイ成分だけをトップスピーカーから出すなど、同時にあらゆる音の動きが可能になります。
タップ・モードを試聴
SkyDust 3Dのアルペジエイターで、各ステップのサウンド出力を (R)、(サイドR)、(サラウンドR)、(サイドL)、(L)、に設定。inDelay のTapモードで、それらの出力に応じたTapを作成してディレイ設定。
全体で聞くと、5つ設定したTapのディレイ音が重なり合う立体的なサウンドが得られました。SkyDust 3Dの発音タイミングを変えるとリフの雰囲気がガラっと変わるのも、「ディレイ構築サウンド」の醍醐味です。
Tapの音声入力元は(L)や(R)などの単体だけでなく、複数好きなだけ選べるのも画期的です。今回の試聴音源であれば、1つのTapに(サイドR)と(L)など複数の出力をアサインして、より複雑なディレイのポリリズムを生み出すことができてしまいます。
パーティクルズ・モードを試聴
オリジナルのサウンドを元に、最大100個のディレイ(パーティクル)を作り出すことができます。パーティクルは入力音声の各チャンネルから生成され、生成分布パターンを5つのタイプから選べます。
Regular:空間内全体に渡ってランダムな位置に分布
Horizontal:高低差を伴わない(仰角0度)水平面上に分布
Vertical:空間の中心からハンドラーの位置に向いた垂直面上に分布
Soundscape:正方形の平面に分布。ディレイ・タイムが長いほど大きなエリアでの生成
Soundscape 3D:立方体の形状に分布。ディレイ・タイムが長いほど、大きなエリアでの生成
パーティクルによって音の「場」が生まれ、空間を埋めたり、「音の壁」を好きな場所に出現させることができます。特定の楽器に使用して印象を強くしたり、アンビエントのパッドやノイズ実験音楽などなど、音作りの新境地を開拓できるディレイです。
サイコロ / ランダマイズを試聴
ランダム(無作為)なプリセットが生成される「サイコロ機能」を試してみました。楽曲全体を仕上げるミックス的な用途よりも、楽器パートに使用すると効果絶大です。思いもよらなかったサウンドが得られます。
最後に
inDelayの直感的なパラメータ操作により、3D空間を縦横無尽に飛び交うディレイサウンドを生成・コントロールすることができました。
最大11.1.8チャンネルのDolby Atmosをはじめ、数多くの3Dサウンドフォーマットに対応していますので、イマーシブサウンドを制作しているアーティストやポスプロ、設備音響、Dolby Atmosへのアップミックスなど、活躍の場がとても広い製品です。
ご興味ある方は、30日間試用できるデモ版がありますのでぜひチェックしてみてください!
Writer:SCFED IBE
メーカー動画
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