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前回のOzone 9のアップデートからの大幅な進化を見せたiZotope社のプラグイン。今回はiZotopeの技術とExponential Audioの技術が融合され、今度は”空間”をもマッチングしてしまうという、また真新しい機能が登場しました。そこで毎度お馴染みのPD安田が実際に触って、使い方と効果をしっかり確認していきたいと思います。
Dialogue Matchとは
まずこのDialogue Matchの説明ですが、残響など全てが乗っている素材を元とし、その素材のリバーブ成分を分析し、そこから反映したい素材に対してリバーブを合わせ掛ける!というプラグインになっております。実際の使用例として
・映画の音声吹き替えをする際、元の音素材の残響音とマッチさせる!
・録り直した際の変わったアンビ環境をマッチさせたい!
などなど、特に英語から日本語吹き替えのシチュエーションに関しては、映画のオリジナルとはレコーディング環境も異なりますので、後で残響を作ったりなど時間を費やす必要がありました。しかしDialogue Matchがあれば元の素材を読み込み、あとは反映させていくだけという、かなり簡単なプラグインになっておりますので、かなりの時間短縮になるのは間違いないかと思います。実際に私がリバーブをかけた素材を分析し、デットな環境で録った素材に対して、どのようにリバーブがかかるかみていきたいと思います。
素材の分析からマッチングまで
まず初めにPro ToolsのセッションでAudio SuiteからDialogue Matchを立ち上げます。なおDialogue Matchは今の所Audio Suiteのみでの対応になっておりますので、Pro Tools以外のDAWでは使用できません…です。さて画面を見ていただき、上段のトラックにある青いリージョンが参考にしたいソース、下段の緑はデットな環境で録った新しい素材になります。
早速立ち上げたら参考にしたい素材(青のリージョン)を選択した上で、Dialogue Matchの”REFERENCE”のところより”Capture”をクリックします。なお、この時参考にしたい素材の長さですが、1フレーズくらいの長さを範囲選択するのがオススメです。長すぎるとレンダリングする時間も増えますのでお気をつけください。
無事に分析を終えたら、次はマッチさせたいリージョンを選択し”APPLY TO”の”Capture”をクリックします。するとDialogue Match上でリバーブの成分マッチだけではなくEQもしっかりと調整してくれるのも素晴らしい機能です。
無事に分析と反映が終わったら、Dialogue Matchの画面左下にあるスピーカーマークを押すことで、実際に反映されたサウンドを参考にしたい素材と合わせて比較することも可能です。その時、REFERENCEの紫の波形部分に耳のマークが出てきますので、クリックしてそれぞれを聴き比べてみると効果がすぐにわかります。Audio Suiteにも関わらず、こうして比較が瞬時にできるのは大変ありがたい機能ですね。
総評
いかがでしたでしょうか。マッチしたすぐの素材でボリューム以外は特に弄らずの状態です。本当はここからもっとマッチさせたい方はEQの項目、REVERBの項目にいき、Early ReflectionとReverb Tailの調整も可能なので、もうちょっと余韻を伸ばしたり、跳ね返りのレベルの調整など設定も可能です。ですが細かいパラメーターはないので、どちらかというとマッチをメインに、ちょっと補正を加える目的がいいかなと思います。
なおあくまでもリバーブを足してくれるプラグインなので、もし”削りたいヨォ!”いう場合は同じくiZotope RXを活用してください。そのうちRXと合体してしかも普通にプラグインをインサートしてそのまま活用&動作も軽くできたらかなりすごいプラグインではないかなと思います。
とにかくリバーブ編集加工を素早く乗せられるプラグインとしてDialogue Matchは定番のプラグインになっていくのではないかと思います!
Writer. PD安田
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記事内に掲載されている価格は 2019年11月5日 時点での価格となります。
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