ボコーダー対決!「iZotope/VocalSynth 2 」VS「 Waves/OVox Vocal ReSynthesis」

これまでプラグイン製品が存在しなかったtalk boxサウンドを始め、ロボットボイスやハモりサウンドが大人気となった「VocalSynth 2」。リリースから約1年半以上経過した2020年1月、ついに強力なライバル Waves「OVox Vocal ReSynthesis」が登場!そこで、これから自分の声をロボ声にしたりボコーダーのハモりサウンドを手に入れたいという方に向けて、両者にどんな違いがあるのか対決比較!!
先攻!!:iZOtope / VocalSynth2

VocalSynth 2は、電子的なボーカルの質感や、ロボットボイス、コンピュータ処理されたハーモニー、ボコーダーやトークボックスエフェクト、分厚いオクターブまたはダブルボイスを作成するためにあなたの声を形成し操作することを可能にするクリエイティブなマルチエフェクト・プラグイン。

5つのモジュールをレイヤーして声のキャラクターを作り上げる!
BIOVOXモジュール
人の声帯をモデリングし鼻音、母音、フォルマントを加工。ごく自然なキャラクター変化から極端で人工的なキャラクターの生成まで使い方次第で声の世界観を操ることができます。
VOCODERモジュール
柔軟性の高いボコーダー。10個のプリセットと3個の異なるボコーダータイプで一辺倒にならない色とりどりのサウンドを創作。
COMPUVOXモジュール
Speak&Spellのような効果を作るモジュール。デジサイズ、ビットクラッシュ、リサンプリングで荒々しいデジタルボイスを生成。
TALKBOXモジュール
アナログエフェクターのトークボックスの効果を再現します。クラシカルな太いサウンドでインパクト大!
POLYVOXモジュール
ポリフォニックのピッチシフター。自然なハモりやマシンボイスのカオスなオーケストレーションまで様々なテイストに仕上げることが可能。
ポップス系ボーカル使用例
KYLOの曲「Your Eyes」のボーカルステムを使って、VocalSynth 2をポップス系ボーカルで使用する際のテクニックをお見せする、日本語字幕付き動画もご参考に!
7種類のエフェクトを搭載
7つ同時使用可能で、接続順はドラッグ&ドロップで変更可能

5つのモジュールをブレンドしたリッチなサウンド作り!
5つの各モジュールに詳細なエディット機能があり、各モジュール毎にプリセット保存が可能!
Biovoxモジュールで母音の変更が可能、オートメーションにも対応!
Compuvoxモジュールにビット落としパラメーターを搭載!Lo-bitマニアにはたまりません!
Polyvoxモジュールでナチュラルなコーラスを作成可能、普通に歌のハモりとして使える!
OUTPUTセクションのGateで意図しないリリースやノイズをカット!Widthでサウンドの広がりを簡単に調整可能!
後攻!!:Waves / OVox Vocal ReSynthesis

今まで複数のプラグインやプロセッサを組み合わせて行なっていた複雑なモーフィングやハーモナイズ、ボコーダーといったボーカル処理をワンストップで、シンプルな操作性で実現するということで、NAMM 2020にて発表され話題となったプラグイン。

OVoxは Waves独自のOrganic ReSynthesis® (ORS)テクノロジーにより、元の信号を、アンプリチュード、ピッチ、フォルマントという音声の”コアDNA”要素にまで分解、次にこれらの要素を再合成することでオリジナルのボーカル表現を保持したまま、余分な副産物のない新しいボーカルサウンドを生成します。
サウンドアルゴリズム
サウンドのキャラクターを決定付ける12種類のアルゴリズム
4つのキャリア波形
キャリアとなるシンセ波形は4種類ありモーフィング可能!オートメーション対応で今までにないロボ声が可能に!
デュアルレイヤー仕様
高解像度デュアル・シンセエンジン搭載の8ボイスシンセを内蔵、OVOX1とOVOX2をレイヤーしてサウンドをデザイン!
9種のモジュレーター
9種類のカスタマイズ可能なLFO /シーケンサー、ADSRおよびORSモジュレーター搭載。入力された声のピッチやボリューム情報までもがモジュレーションソースとして使用可能。変調先は音源部のほかエフェクトにも適用可能!
Automatic Note Mapper機能
ボーカルトラックからコード、ハーモニー、スケールをトリガーするAutomatic Note Mapper機能は、音程毎に個別対応したコードをカスタマイズ可能!
アルペジエイター搭載
音程4オクターブ、音符1/64Tから4小節まで対応したアルペジエイターで、よりエレクトリックでダンサブルなトラックに!
モジュレーション可能な7種類のFX:AutoPan、Chorus、Comp、Delay、Distortion、Reverb、Limiter

フル・モジュレーションが可能な4バンドEQ
EQがモジュレーションに対応して、音質が有機的に変化する表現が可能に!


キャリアシンセの波形をモーフィング可能!サウンドのバリエーションは無限大!
9種のモジュレーターで有機的な変調からリズミカルな変調まで自由自在!
Automatic Note Mapper機能は、コードメモリー機能の新しい提案として楽曲制作に活用できる!自分でハーモナイズを考えるよりも面白い効果が得られる可能性大!!
アルペジエイターでエフェクティブな効果から楽器的な表現まで対応可能!
声だけでなく、あらゆる楽器に向けたプリセットが非常に面白く、シンセとして使用するのもオススメ!
フル・モジュレーション可能な4バンドEQは、音質が有機的に変化する新しい表現を可能に!
ボコーダー対決判定!!

vocalsynth2は、カスタマイズ性の高いきめ細やかな音作りと美しいハーモニーサウンドで、曲の主役としてだけでなくサポート役としても非常に使いやすいサウンド!!歌ものをはじめ広いジャンルへの対応力を持ち、Ozone、Neutronとパラメーターを認識しあうInter-plugin Communicationといった同社製品との親和性で、リリースから約1年半経った今でも色褪せない即戦力で楽曲制作を強力にサポート。幅広く柔軟な対応を求められるアレンジャーさんにはこちらをオススメします。これから始めたいという方でもVocalsynth2を持っておけばまず困ることは無いでしょう。Vocalsynth2でエディットした後は、ボーカルサウンドを磨き上げるiZotope Nektar3の使用もオススメで、2製品のバンドル「Vocal Bundle2」もお買い得!
iZotopeVocalSynth 2 ★半期大決算SALE2020 第四弾!
¥6,980
iZotopeVocal Bundle 2 ★5/10まで!GW DRAGON SALE 第二弾!
¥9,800

OVox Vocal ReSynthesis は後発だけあって、モジュレーションやコード機能、アルペジオなどの便利機能を搭載したド派手なサウンド。使うジャンルを選ぶというよりも、新たな楽器として新ジャンルを生み出してしまいそうな予感!! しかしOVoxの真価は何といってもOrganic ReSynthesis® (ORS)テクノロジーによる太くクリアーなサウンド。アナログモデリングシンセのような高密度で立体感を持ったサウンドは、現代のハイファイ志向なサウンドにも負けないハイレンジ、ハイパワー!! LFOやエンベロープ、入力信号のピッチやボリュームをモジュレーションソースに使えるので、テンポシンクした音変化やオーガニックな音色変化で飽きの来ないトラックメイクも可能に。自分だけのオリジナルサウンドを追求するアーティスト志向の方にはOVoxがオススメ!! Standalone起動可能で、ライブパフォーマンスに使うのもアリでしょう!単体での購入のほかInspire Virtual Instruments Collectionにも収録。
WavesOVox Vocal ReSynthesis
¥7,040
WavesInspire Virtual Instruments Collection
¥31,900
対決を終えて

今回のボコーダー対決で
vocalsynth2はこれから始めたいという初心者や、幅広く柔軟な対応を求められるアレンジャーさんにオススメ。
OVoxは自分だけのオリジナルサウンドを追求するアーティスト志向の方にオススメ。
という特徴が浮き彫りとなりました。音楽に勝敗なし!しかしまた機会がありましたら対決シリーズをお届けしたいと思います!!