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みなさんこんにちは、PD安田です。
ダイナミクスとEQ処理を自動で行う「Track Assistant」によりMIXに新たな可能性をもたらしたiZotope「Neutron」が、更にトンデモない機能を搭載して登場しました!今回はそのアップデート内容を踏まえてNeutron3の機能についてご紹介していきます。
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前バージョンよりCPU負荷を大幅に改善
Neutron2を使用する上でネックとなっていたのが、高機能ゆえのCPU負荷の高さ。
中でもトランジェントシェイパーなどは膨大なEQポイントを作成するため、処理にどうしても負荷がかかってしまうのですが、今回マルチコアプロセッシング処理を改良し、Neutron2より2倍以上負荷が低減されました。
これで更に複数のトラックでNeutronの恩恵を受けられますね。
プラグイン画面のサイズ変更が可能に
こちらはかなり要望が多かったようで、ついに実装となりました。
ただ、変更が可能になったものの最大幅の上限はあるようで、私のほうで確認したところ横1920pxまで広げることができました。それでも以前より2倍近く広げられることが出来るので、高解像度ディスプレイを利用されている方は快適に作業ができそうです。
全てのトラックのバランスを整えるMix Assistant機能が登場
今回の一番の目玉機能は何と言ってもこれでしょう。
以前のバージョンでは「Track Assistant」を使用することで、個々のトラックに対して最適な音作りを自動でしてくれましたが、今回追加された「Mix Assistant」ではなんと全体のMIXバランスを自動で整えてくれます。いよいよここまで来たかという感じですね。
それでは、実際に「Mix Assistant」機能を使ってみましょう。
1.「Relay」プラグインをマスター以外の全トラックにインサートする
まず解析前の事前準備としてDAW側の全てのフェーダーは0に揃えておきましょう。0になっていなくても解析は可能ですが、Neutronが提案したMIXを0(フラット)として考えた方が解析後の調整がやりやすくなります。
フェーダーの調節をしたらトラック全てを制御するために、新しく追加された「Relay」というプラグインをマスタートラック以外の全てにインサートします。
「Relay」とはユーティリティープラグインとなっており、中身はゲイン、パン、フェーズ反転、簡単なハイパスフィルターなどが搭載されています。この値をiZotopeのインター・プラグイン・コミュニケーション技術によりプラグイン間で交信を行い、全体の制御を実現するそうです。
なお、iZotopeの開発者の方にこの方法は少々面倒ではとぶっちゃけた質問をしたところ、将来はDAW側と連携してDAWのフェーダー、パンなどを直接制御できるよう検討しているそうですが、それには各種DAWメーカーの共同開発が必要となり容易には実現できないため、今のところは全てのDAWで使用できることを優先してこのような形をとっているとのことでした。
2.マスタートラックに「VISUAL MIXER」をインサート
「Relay」を全てインサートしたら、マスタートラックに「VISUAL MIXER」をインサート。
「VISUAL MIXER」を起動すると、以前のNeutron2ではなかった「Mix Assistant」のボタンが真ん中上部に配置されています。
3.フォーカス(中心に)したいトラックを選択する
それでは新しく配置された「Mix Assistant」をクリックしてみましょう。
するとプラグイン同士が交信を行い、先ほど「Relay」をインサートした全てのトラックが表示されました。ここでは楽曲の中で「何をフォーカス(中心)にしてバランスを整えるか」を選ぶことになります。
考え方としては”ボーカルが中心”なのか”ギターが中心”なのかで、このリストの中から中心にしたいトラックをフォーカスし、全体のバランスを自動分析してもらいます。フォーカスは複数選択することも可能です。
4.始まりから終わりまで1曲全体を再生して聞かせる
フォーカスしたい楽器を選択し終わるといよいよ解析の作業に入ります。
「Track Assistant」では、曲の一番盛り上がる部分などの一部を聞かせて解析していましたが、今回は曲全体のバランスをとるために1曲丸々聞かせて解析を行います。
曲を聴かせている間は、プラグイン画面に表示されているTips集でも読んでコーヒーブレイクを取りましょう。
5.解析結果の確認と調整
解析が終わると、Neutron3からバランスについて提案がされます。
MIXは、
・Focus(最初に選択した中心としたいトラック)
・Voice(声)
・Bass(低音楽器)
・Percussion(打楽器)
・Musical(Pad、ストリングスなどの周りを囲むインストゥルメント)
の5つのステムに分類され、ここでそれぞれのバランスを最終調整します。
また、このステムの分類はかなり精度で行われますが、やはり機械のため意図した分類になっていないこともあります。その場合は手動でアサインし直しましょう。
これでトラック全体のバランスが整いましたので、後はバッチリ確認をして、がっつり驚いてもらえればと思います。
このMix Assitant機能が使用できるのは、Neutron 3 Advancedのみとなりますので、今までStandard、Elementsを使用されていた方は、この機会にAdvancedへのアップグレードも検討されてみてはいかがでしょうか。
音の”存在感”を調節する新しいモジュール「Sculptor」
Neutron3のもう一つ大きなアップデートとして、「Sculptor」というモジュールが新しく追加されました。
Neutronでは個別のトラックのダイナミクスとEQ処理を自動で行う「Track Assistant」という機能がありますが、この機能の悩みとしては他のトラックの音は解析に反映されないため、個々の音が立ちすぎてしまう事がありました。
そこで使えるのがこの「Sculptor」です。
「Sculptor」は、簡単なパラメーター操作により音の存在感を上げたり下げたりすることが可能です。
操作可能なパラメーターは下記の3つになります。
・Intensity:エフェクトのかかり具合です。
・Tone:数値を上げると持ち上がる倍音成分が多くなり、音に厚みが出ます
・Speed:コンプのかかるスピードです。
「Sculptor」を起動するとまず音源の種類について尋ねられますので、一番近いものを選択します。すると、そのソースの倍音に沿って人為的には難しい非常に多くのEQポイントをリアルタイムでコンプレッションがかかっていきます。そのため、Intensityを上げるほどコンプレッションが大きくなり、自然と音源の存在感が上がっていきます。
Neutron3からは、「Track Assistant」で解析を行うと「Sculptor」も自動でインサートされるようになったので、解析後の個々のバランスの調整に役立ちそうですね。
相変わらず豊富なプリセット機能
まず、Neutronを立ち上げると最初にプリセットを選択する画面が出てきます。ここですでにインサートしているトラックに合わせて、ソースを選択しますが、ジャンル毎に細かく分けられているので、なかなかどれを選んだらいいかな?と悩めるところがあります。
多いプリセットからなかなかこれだを選ぶのは時間もかかって本末転倒なのですが、Neutronの凄いところは、再生しながらプリセットを変更でき、しかも変更したらパラメーターも都度変更になっていくので、パッパッパっと判断しやすいのはかなり使い勝手もいい感じです。
プリセットを選んでから、そこから細かいところを調整するでもいいのですが、デフォルトから立ち上げて、0ベースからComp、EQなどモジュールを入れていき、構築していくことも可能です。しかも簡単なことにEQではLearnというボタンを押し、再生をするとしっかりバックで鳴っている周波数が見れるのに加えて、EQポジションも分析され、いいところにポイントを置いてくれるのも、Neutronならではの機能ではないかと思います。これは本当に便利な機能ですね!
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ぜひこの機会に先進的なミックスツールを導入されてみてはいかがでしょうか。
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Writer. PD安田
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記事内に掲載されている価格は 2020年2月6日 時点での価格となります。
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