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26
Mar.2024
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リボンマイクレビュー「どんな距離でも崩れない音の輪郭に魅力を感じました」~ KERWAX K-23R ~ by 小田原 ODY 友洋

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数多くのビンテージ機材を備え、ビンテージ機器のレプリカをハンドメイドで製造、販売しているレコーディングスタジオKERWAXから、ビンテージサウンドとは方向性の違う現代的なリボンサウンドを持つK-23Rを試す機会を頂戴致しました。
しかしながら、私はリボンマイクを使用してコーラスやボーカルをレコーディングした経験がありません。今回初めてリボンマイクであるこのK-23Rでコーラスという立場から感じた事を素直にレビューさせて頂こうと思います。

小田原 ODY 友洋(Odawara ODY Tomohiro)プロフィール


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音楽専門学校中退後、3つのバンド(マダム・キラー/ラピスラズリ(ガウスエンタテインメントよりリリース)/the baked Potato)を経てソロに転向。

ソロ転向後、アーティストの後ろでコーラスをする事に興味を持ち2003年中川敦教のライブコーラスを皮切りにバックコーラスとしてミュージシャン業をスタート。

数々のアーティストのバックコーラスとしてコンサート、ライブに出演。FNS歌謡祭、Music Fair、NHKうたコンなどの音楽番組にも多数出演。

2016年よりbankbandにコーラスとして正式に加入。制作でもコーラスやボーカルディレクター、歌唱指導などで多くのアーティストをサポート。

作曲家としても今まで嵐、KinKiKids、chemistryなどへ楽曲提供。近年はフレデリック・フースラーの発声の考え方をもとに、長年に渡って歌っていく為の発声法を自らがサンプルとなり再現性の高いことだけをまとめ、プロアマ問わず沢山の方に知ってもらう為にトレーナーとしても活動中。

https://odawaratomohiro.com/

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マイクスタンドへのセッティングは、3/8インチ規格がデフォルトでショックマウントなどは使用せず直接セッティングします。

まずは、マイクプリからレベルを取るためかなりゲインを上げてみたりして試したのですが、ヒスノイズなどのノイズは全く気になりませんでした。

ア・カペラで録音をしたり、オケ中で録音をして聴いてみましたが、K-23Rの特徴はやはり中域からmidlowにかけてのリッチ感が非常に印象的です。

20cm~30cmくらいの距離感で録音された音は、近接効果もありLow感の膨らみが強くなります。ですが、モコモコとした感じというよりは、Lowの輪郭がはっきり出てくる印象です。

この距離感で歌う際は、流石にポップガードはつけておいた方が良さそうです。

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個人的には、1m弱くらいの距離で録音した音が、low/mid/highのバランスが良く、このマイクの良さが一番出ている気がしました。

非常に自然な音質で声に関していえば、highレンジが弱いなどという印象もあまり感じませんでした。

それ以上離れていくと、当然の事ながらLow感はすっきりしてきますが、驚きだったのは、音の輪郭です。どんな距離感で録っても声の輪郭が滲んだり、薄れてしまうなどという事もなく存在し続けられるのはこのマイクの魅力の様に思えます。

指向性が双指向でしたので、前後両方とも同じように録音をしてみましたが、前後単体で聴き比べてみると若干後側の方がLow感がすっきりするような印象を受けましたが、1m以内の距離感であれば、少し芯を外したとしてもそんなに極端に音質が落ちたり、変わったりする訳ではなかったです。

コンデンサーマイクと比較をすると、スイートスポットは狭いと思いますのでそれを考えると環境音が多少あるところでも気にせず使えるのはメリットの一つと考えます。

一点、マイクスタンドへのセッティングがショックマウントを介してない為か、足音や振動などのノイズの影響は受けやすい印象を受けました。対策としてカーペットを敷いたりショックマウントを使用する事をオススメ致します。

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真空管マイクで主旋律を録音をして、コーラスをコンデンサーとK-23R半々で実際に録音して使用させて頂きましたが、存在の仕方、混ざり具合、どれを取っても最高でした。

ジャンルにとらわれず、どんなサウンドにもマッチしてくれる素晴らしいマイクです。強いていうなら、癖のあるマイクが欲しい方にはオススメはしません。

私のプライベートスタジオであるOD3STUDIOは、広くなくかなりデッドに造られているため距離をとってルームマイクとしてどんな感じに音が録音されるか試してみたかったのですが、その音は聴く事が出来ず残念でした。

少しでも皆様の参考になれば良いなと思い、素直な感想をここに書かせて頂きました。レコーディングスタジオで使用されている数々のマイクは金額的にも値の張るものが多く、当然の事ながらその値段に相応しいサウンドを提供してくれます。

このマイクはそれを良い意味で覆す存在の様に思います。是非お試し下さい。

KERWAX
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記事内に掲載されている価格は 2024年3月26日 時点での価格となります。

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