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26
Jun.2024
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実際KOMPLETEは必要なのか?Native Instruments KOMPLETE 14 レビュー by Takeuchi

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皆さんこんにちは。Takeuchiです。

私は仕事の傍ら音楽活動をしていますが、実は今回の主役であるNative Instruments KOMPLETEを個人では所持したことがありません。(Native Instrumentsのプラグインは個別で少し購入していましたが)

業界では “作曲家を目指すならまずはKOMPLETE” とまで言われている製品ですが、近年は市場のプラグインの種類や購入方法もどんどん選択肢が増えてきたので、

『欲しくなったタイミングで、好きなメーカーの音源を個別に揃えればいいじゃないか』

と考えなかなか手が伸びずじまいでした。

そんな私ですがこの度、KOMPTLETE 14シリーズを触らせて頂く機会を頂きました!完全にファーストタッチです!

実際KOMPLETEの何が良いのか、手に入れる事でどんなメリットがあるのか、KOMPLETEの価値とは。
解明すべく、実際に触ってみたいと思います。

作った曲

曲と言えるかは怪しいですが、色々とプラグインを触りながら音を付け加えて作りました。

今回は全てKOMPLETE内に含まれる音源を使っています。

KOMPLETEに含まれる音源は本当にたくさんの種類があり、それぞれが独自のカラーを持っています。

それぞれのカラーを活かそうと考え前半はアコースティックな雰囲気で、後半は4つ打ちでシンセを前に出しています。前半のアナログシンセの音なんか、雰囲気たっぷりですよね。あとUIがかわいいです。

画像8

プラグインの使用感について

やはり同梱プラグインのごくごく一部の音源しか使えませんでしたが、いくつかのプラグインを触ってみて制作のしやすさをまず感じました。

噂で聞いた通り、個々のサウンドが良く磨き上げられていてすぐ使える音なのはもちろんですが、プラグインのUIが比較的シンプルになっていたり、ドラム音源などは1つの鍵盤を押すだけでドラムフレーズが流れるなど、触っているだけでアイディアが湧いてくる感じがしました。

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ドラム音源で使用した『Empire Breaks』のUI。
鍵盤が紫色のカラーになっている所は、押すとドラムフレーズが流れます。

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ストリングス音源『STRING ENSENBLE』のUI。
リアルな音色でありつつも操作感は非常にシンプルで、”Dynamics”ノブでキャラクターを決めたら、すぐに打ち込みを始めることが出来ました。

また今回使用した2種類のドラム音源『Empire Breaks』、『Battery 4』はもちろんDAWの各トラックにパラアウトが可能です。

画像3

『Battery 4』は対象の音色上で右クリック⇨OutputからDirect Outでチャンネルを指定すると各チャンネルへ出力されます。

他に、Native Instrumentsのサンプラーの『KONTAKT』上で動作する音源が沢山あります。

他社製のプラグインをあれこれ使っていると操作感が違ったり、データファイルの管理方法に微妙に差があったりして困ったりしますが、KONTAKT音源であればデータ管理や操作感など、ある程度統一できるのがとっても楽です。これはかなり強みかなと思いました。

また音源プラグインはプリセットを名前で検索できるほか、音のキャラクターやタイプ(PadやBassなど)でサーチする事が可能です。

プラグインのキャラクターについて

触ってみて感じましたが、定番系の実直なプラグインから遊び心溢れる飛び道具系のプラグインまで、かなり幅が広いですね。

KOMPLETEには使えないプラグインも多いと言われていますが、絵の具で例えると、見たこともない変な色もパレットに載せておけば複雑な色彩の中でアクセントとして威力を発揮するというイメージでしょうか。

確かに斜め上のプラグインもありましたが、それだけで曲を作るわけではないので、そういった全ての色彩をコンプリートしたものがKOMPLETEなのかなと勝手に解釈しました。

中でも気に入ったのは『SEQUIS』というプラグイン。
曲中のフルートの音がこちらのプラグインから鳴らしているものです。MIDIで、オーディオデータをサンプリングしたようなフレーズが手軽に出せるのです。しかもUIも分かりやすく、これはなかなか代わりになるものが少なそうです。

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『SEQUIS』のUI画面。
直感的なデザインで、プラグインの性質とは裏腹にコントロールのしやすさを感じました。

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他に4つ打ちの所でベースとして使っている『MONARK』はぶっとい音でかなり嬉しいです!

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個人的に購入して以前から使っていた『FM8』は、4つ打ちの所でFMエレピとして使用しています。
この感じが出るプラグイン意外とないんですよね。

他にも本格的なストリングス音源やブラス音源、ギター音源など、揃えるとある程度高価になりがちなプラグインが全て入っているのも嬉しいですね。

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あと後半急に入ってくるパーカッションの群れは、なんだか楽しくて入れてしまいました。
パーカッション専用音源もなかなか有り難いですよね。

素晴らしいプラグインばかりでした。
種類が豊富な事もメリットで、今回作っていてあの楽器を入れたいな、と思った時に探すと大抵見つかります。

しかもクォリティ高いので、しっかりしたシェイカーのプラグインとかも地味に嬉しいですよね。
もちろん、有名な『Battery』『Massive』などは言うまでもなく凄くよく出来ていました。

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他、今回あまり沢山使えませんでしたがエフェクトプラグインも良かったです!
LexiconのリバーブをエミュレートしたRC 24 / RC 48など使用しました。個人的にリバーブとコンプは何個あっても嬉しいです。

実際に使ってみて(まとめ)

『まずはKOMPLETE』の意味を完全に実感できました・・
実際触るとわかるんですが、欲しいプラグインとして認識できているものって意外と少ないんだなというか、
欲しいプラグインとして認識できてないけど実際あるとかなり使うプラグイン”がすごく沢山あるんだな
と言うのを実感しました・・(自分がケチなのもあるかもですが)
今後使用し続けるとしたら各音源何かと使う事がありそうです。

ごく一部の音しか使えませんでしたが、
以下個人的な所感になりますが序盤の問いに対して私が感じた事のまとめです。

KOMPLETEは何が良いのか
・堅実なものからユニークなものまで、高クオリティな音源、エフェクトが一度に手に入る


手に入れる事でどんなメリットがあるのか
・サウンドに多様性が確実に出る
・自分で気づいていないが実は必要としていたサウンドが手に入る
・1つの製品に全て入っているので個別に買うよりも手間などを削減できる
・KONTAKTライブラリは管理や操作がある程度統一できるため使いやすい


KOMPLETEは必要なのか

使う目的によると思います!間違いなく扱えるサウンドバリエーションは増えるので、幅広いサウンドを扱う人の強い味方になると思います。

特にKOMPLETEに入っている「EXPANSION」は非常に細かい音楽ジャンルごとに特化したサウンド集なのですが、自分が知らないジャンルの制作を依頼された時など非常に重宝します。

そのジャンルの音やフレーズパターンがちゃんとかっこいいと思えるクオリティで満載されているので、作曲のスタートポイントをだいぶ早められると感じました。

一方、自分はシンセしか使わない、ピアノしか使わないという人は持たなくても良いかなと思いました。

KOMPLETEラインナップ

KOMPLETEは同梱プラグイン数ごとに、4つのバリエーションがあります。
沢山入っているとその分魅力的なサウンドに出会う可能性が増えますが、まずはご自身のご都合に合ったサイズで導入を検討してみてはいかがでしょうか。

Native Instruments
KOMPLETE 14 SELECT
¥13,400
本体価格:¥12,182
670ポイント還元
Native Instruments
KOMPLETE 14 STANDARD
¥44,299
本体価格:¥40,272
1329ポイント還元
Native Instruments
KOMPLETE 14 ULTIMATE
¥88,700
本体価格:¥80,636
4435ポイント還元
Native Instruments
KOMPLETE 14 COLLECTOR'S EDITION
¥132,999
本体価格:¥120,908
3990ポイント還元

Native Instrumentsが全製品の価格改定(値上げ)を発表。KOMPLETE 14などを買うなら「Summer of Sound」キャンペーン期間中の今がお得!

2024 HAPPY SUMMER SALE開催中!

記事内に掲載されている価格は 2024年6月26日 時点での価格となります。

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