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今年1月のNAMM 2021で発表されたKORGのウェーブルテーブル・シンセサイザーの新製品modwaveが発売しました!
wavestate/opsix流れを汲み、ウェーブテーブルの魅力と可能性を追求したシンセサイザーが満を辞しての発売で、単なるPCMと異なり波形の「時間軸を超えて」音創りできるシンセサイザーの面白さを純粋に楽しめるモデルです。
ソフトウェア音源が主流の昨今ですが、新たにハードウェアによる音作りを提唱する期待の製品となりそうです。
ウェーブテーブル、Kaoss Physics、モーション・シーケンシング 2.0など、様々な特徴を併せ持つモンスター・シンセ!
1985年、コルグのDW-8000はデジタル・ウェーブテーブルとリッチなアナログ・フィルターを組み合わせ、アナログ・オシレーターでは不可能なサウンドを実現しました。そのため今でも一部マニアの間では人気を誇っています。
modwaveはそのDWシリーズの資産をベースに構築され、現代版モンスター・シンセへと変貌を遂げました。信じられないほどディープなウェーブテーブル・オシレーター、豪華なフィルター、ワイルドかつ柔軟なモジュレーション、比類なきポリフォニー、幅広く網羅するパターン・シーケンス、そしてすぐに理解できる操作系を特徴としています。
●主な特徴
■200以上のウェーブテーブル、2,000を超えるマルチサンプルを搭載
・ウェーブテーブル:波形を時間軸でモーフィングすることで時空を歪めるような音作りが可能
・マルチサンプル:従来のPCM のような汎用性のある音までカバー可能
■2 OSC + Sub OSC, 2ティンバー構成
■Position/Blend/Morph の3ノブ搭載で、直感的かつ素早いサウンドメイクが可能
■オシロスコープ機能で波形変化を目視しながらのサウンドメイク可能
■ピンボールのように予測不可能な動きをもたらす新開発モジュレーション・コントローラー“KAOSS PHYSICS” を新規搭載し、通常のKAOSS PADのようにXYパッドとしても使用可能
■パラメータを自由にアサイン可能なMod Knobs を4基搭載
■wavestate譲りの強力なフィルターやLFO、エフェクト搭載
■37鍵キーボード搭載のコンパクトなデザイン
modwaveにはダイナミックな変化を与える2つのユニークな新しいツールも搭載していて、それがKaoss Physicsとモーション・シーケンシング2.0です。
Kaoss Physicsは、x/y Kaossパッドに変調可能なゲーム物理学を組み合わせて、パワフルなのはもちろんのこと、操作するのが楽しくなる反応の良い対話型コントローラを生成します。
モーション・シーケンシング2.0は、複数のレーンとリアルタイム・レコーディングを含む、wavestateのウェーブ・シーケンシング2.0の有機的で継続的に変化するパターンをモーション・シーケンスの世界に持ち込み、他のステップ・シーケンスでは不可能な、複雑に進化したフレーズを作成するのに役立ちます。
ウェーブ・シーケンシング2.0 (wavestate) や オルタードFM (opsix) と同様に、進化した modwave のウェーブテーブル・シンセシスは、独自の全くユニークなサウンドと、それらのサウンドを素早く簡単にカスタマイズできる機能ごとに独立したノブ・レイアウトを提供します。特徴的なウェーブテーブルの音色はアグレッシブなベースとリード、豊かなアンビエント・パッドから始まり、あなたのトラックに新たな次元を加えます。
シンセ・エンジン
ウェーブテーブル・オシレーターを「ディープ」と呼んでいて、200以上のウェーブテーブルからスタートし、それぞれ最大64の波形が含まれており、それらは数千もの個別のウェーブになります。30以上のモディファイアを使って基本的なキャラクターを変更したり、13のモーフ・タイプを使ってリアルタイムで処理したりできます。独自のリアルタイムA/Bブレンドを使って、任意の2つのウェーブテーブルから新しいハイブリッドを作成します。簡単に計算すると、モジュレーションを追加する前に、2億3,000万以上のウェーブテーブルのバリエーションが用意されていることになります。
これで終わりではありません。SerumまたはWaveEditフォーマットで独自のカスタム・ウェーブテーブルをロードしてください(Sound Librarianソフトを使用)。また、内蔵の大容量PCMライブラリのサンプルを使って、ウェーブテーブルをレイヤー化することもできます。
各プログラムにはフル機能の2つのウェーブテーブル・オシレーターと、それに加えてサブ・オシレーター/ノイズ・ジェネレーター、過激なMS-20、スイートなPolysix、新しく強化されたマルチ・フィルターを含む12種類のステレオ・フィルターが搭載されています。4つのトリガー可能なエンベロープ、5つのLFO、デュアル・モジュレーション・プロセッサー、2つのキートラック・ジェネレーター、さらにマルチレーンのモーション・シーケンスとKaoss Physicsを搭載した非常に柔軟性の高いモジュレーション・システムを使って、ほぼすべてのパラメーターをコントロールすることができます。
1つのプログラムで1ボイスにつき最大4つのウェーブテーブルを同時に再生することができますが、modwaveは32ボイスのポリフォニーを実現しており、ウェーブテーブル・シンセとしては驚異的です。2つのプログラムを重ねることで、さらに可能性が倍増します。
Kaoss Physics
Kaoss Physicsは、ボールが表面を転がったり、壁に跳ね返ったりする様子をモデルにしています。x/yパッド上で指をフリックすることでボールをスタートさせることもできますし、ゲート+ダンパーなどのトリガー・ソースを使って自動的にボールを発射させることもできます。またパッド上で指をかざすことでボールを直接コントロールすることもできます。ボールの位置によって4つの変調信号が生成され、XとYの位置、中心からの距離、X軸に対する角度など、好きな変調先を制御することができます。このような自動変調の適用方法は非常にユニークなもので、飽くなき進化を遂げる変調を実現しています。
モーション・シーケンシング 2.0
モーション・シーケンシング 2.0は、wavestateのウェーブ・シーケンシング 2.0を進化させたものです。タイミング、ピッチ、シェイプ、4つのステップシーケンス値のセットは「レーン」に分離されており、それぞれが独自のループ・スタートとループ・エンドを持ち、より深く、よりカスタマイズ可能なレベルのフレーズやモジュレーションのレコーディングが追加されています。
シーケンスが進むたびに、個々のレーンを組み合わせて出力を作成します。例えば、ステップ・シーケンスの値は、再生するたびに異なるデュレーション、ピッチ、シェイプにマッチさせることができます。ベロシティ、LFO、エンベロープ、モジュレーション・ノブ、その他のコントローラーを使用して、各レーンのループ・ポイントをノートごとに個別にモジュレーションすることができます。コードを構成する各ノートは、それぞれ異なるものを演奏することができます!
記事内に掲載されている価格は 2021年8月6日 時点での価格となります。
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